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[12303] 遺伝子検査から野生型(Wild type GIST)かも・・・ おっちゃん - 2023/08/20(日) 09:24 - MAIL

 今年の2月に胃バリウムで要検査を告げられ、3月に胃カメラやCT検査で「胃粘膜下腫瘍(3cm)」と診断された、66歳(男)です。
 食道近くにあったため、消化器外科のある別の病院で、5月に腹腔鏡で摘出(胆のうポリープもあったので全摘)手術を受けました。
 6月に組織検査で、「紡錘型が見られ、分裂数39個/20HPFで、高リスクのGIST」と告げられ、7月からグリベック400mgの服用を始めました。
 特に副作用も感じなかったのですが、イマチニブが効くのか知りたく、“渋る”医師(消化器外科)に遺伝子検査を依頼しました。
 8月の通院でSRL社からの「Exson9,11で変異を認めなかった」という遺伝子結果が告げられました。
 これに対して医師は、グリベックが全く効かないわけではないから飲み続け、9月にCT検査(5月にもCT造影剤)も実施するから、と言いました。

 ここから本題です。毎月の採血検査では腎機能が低下しており、今月は クレアチニン1.33、eGFR43 となっています。
 今後も悪化するでしょうから、クレアチニン1.5に上がる前に、造影剤CTを来月、撮るのかもしれません。
 遺伝子検査はLSI社のようにExson8〜18を調べたわけではなく、9と11で変異を認めなかったと言うことから、【野生型(Wild type GIST)】ではと推測しています。
 この掲示板で検索したら、Sunny北加さんが驚異的な献身で野生型GIST(約10%)について調べて、書き込んで下さっています(下記URL参照)

 これらを参考に自分なりに考えた結果、
1.野生型ならグリベックは腎機能低下も考えて中止した方がいいのでは
2.もっと詳細な遺伝子検査をLSI社などに再依頼するのがいいのでは
3.消化器外科ではなく、四国がんセンターのように専門医のいる病院に転院したほうがいいのでは
と思えてきました。
 
 通院は月に1回(イマチニブも4週間分のみ)だけなので、来月の受診までに1〜3を考えておきたく、この掲示板に書かせていただきました。
 GISTERS.netの掲示板にも遺伝子結果を上げましたが、こちらの方が一般の方々の眼にも触れやすいと思って、書かせていただきました。
 皆様の御教示もいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。

https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=898
https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=1018
https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=1088
https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=7425
https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=7428
https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=9651
https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=9680
https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=9705
https://bbs4.sekkaku.net/bbs/gist/&mode=res&log=9846

[12304] LRGの「GIST ミューテーションの概要」を参考にしてください。 Sunny北加 - 2023/08/22(火) 11:44 -

おっちゃん、

ご親切なお言葉ありがとうございます。

GIST変異の情報確認とネットを探し、LRGのサイトを見つけ、Google翻訳し、編集そして情報追加したものを、他の人にも有用な情報かもと別のスレッドでポストしました。参考にしてください。

アメリカでの治療を反映したこのサイトですが、おっちゃんの質問の多くがこのLRGの情報が答えていると感じます。日本では保険がExon11, Exon9検出以外の費用をカヴァーしないのは残念です。しかし保険に縛られず、自分を守る事は大切だと思っています。私は「その為に貯金してきたのだろう」と自分に言い聞かせ、そのように動いてきました。

「消化器外科ではなく、がんセンターのように専門医のいる病院に転院」は正解だと思います。特に細胞分裂数は顕微鏡下で数えると読んでいますから、分裂数39個/20HPFと異常的に増殖率の高い腫瘍なので、これを再確認も必要?と感じますが。手術前の二時点以上の腫瘍増殖サイズとそれら時間情報から細胞分裂のスピードを臆測できるかもと思う一人です。

[12306] 保険制度 義男 - 2023/08/22(火) 15:44 -

おっちゃんさん、こんにちは。

初発の外科治療後に病理(組織)検査が行われたと書かれていましたが、結果につきましては「紡錘型が見られ、分裂数39個/20HPFで、高リスクのGIST」だけだったでしょうか?

おっちゃんさんへの回答のポイントはここだと思うのですが、病理検査ではHE染色でKITが陽性か陰性かが調べられると思います。もしここで陽性という結果が出ていてグリベックの服用が開始されたのであれば、今回の遺伝子検査の結果を受けて考えると、遺伝子の変異箇所はエクソン9と11ではなく他のエクソンとなりますので、グリベックが奏功する可能性が残されている事になり、医師の意見にも一理あると言えます。

ですが、もし当初からKIT陰性だったとすると、他の腫瘍や肉腫だった可能性が出てきます。
http://www.jsco-cpg.jp/gist/algo/#algo02

これらを考慮して、ご質問への回答を考えてみました。
1.につきましては、まずHE染色でKITが陽性か陰性だったのかを確認してみる必要があります。陽性だった場合はさらなる検索をしてみないと正確な答えは出ませんし、陰性だった場合は他の腫瘍を疑う必要が出てきます。

2.ですが、日本の保険制度では、このがん遺伝子検査の保険適用は1度だけです。もちろん自費で受けることは可能ですが、とても高額になりますし、保険診療外になりますので高額療養費制度も適用されません。それを踏まえますと、KITが陽性だった場合にはグリベックを継続してみて、9月のCTで異常がなければ継続してみるというのも、他に選択肢がない現状では方法の一つだと思います。そしてKITが陰性だった場合には、改めて病理検査を見直していただき、他のタンパクの発現(肉腫等の原因)が見られない場合には、がん遺伝子パネル検査を受けることも必要かもしれません。(こちらは先ほどのがん遺伝子検査とは別種類の検査で保険適用になりますが、保険適用回数は同じく1回のみなのと、保険適用のための条件があります。)
この場合はセカンドオピニオンなど、専門医と呼ばれる医師の助言を、ぜひ受けてみてください。

3.ですが、おっちゃんさんの今後の治療にはGISTの専門的な知識や経験が必要になると思います。その様な経験豊富な先生が近くにおられれば良いのですが、そうでない場合には地元の医師と連携してくださる医療機関、医師を探す必要があります。これにつきましては患者会や希少がんセンターのホットラインなどをご活用いただくのが良いと思います。

HE染色の結果がなかったので勝手に判断しておりますが、実はきちんと検査されていたのであれば申し訳ありません。こちらも読み流していただければと思います。


[12308] Sunny北加さん、LRGの御説明、ありがとうございます。 おっちゃん - 2023/08/22(火) 18:29 - MAIL

 Sunny北加さん、LRGのご説明、ありがとうございます。

 また新しい言葉が次々出てきましたが、必死に勉強します。
義男さんも書かれていましたが、Exson9,11検出以外は保険適用されないのですね。
するとExson8〜18のどれかも分からないままになりそうで、ちょっと困りました。
おっしゃるように、貯金をはたいてでも再検査してもらうか考えてみます。

 組織検査で、分裂数39個/20HPFは、標準の50HPFだと97個という異常な増殖で、わたしも驚いています。当初は、このプリントをもらえなかったので、カルテ開示(500ページで5千円)を申請して、やっと数値を知った次第です。もしかしたら、主治医は意図的に伏せていたのかもしれません。
 たかが3cmの胃粘膜下腫瘍だと思っていましたが、こんな大変なことになるとは・・・
(3月の造影剤CTで30mm、5月に摘出したら35mmでしたから、1か月で5mmの増殖?)

 このあと、LRGのレポートを再読してみます。GISTRESl.netでもいろいろお世話になっています。
 ありがとうございました。

[12309] 遺伝子検査は保険で1回だけでしたね・・・ おっちゃん - 2023/08/22(火) 20:21 - MAIL

 義男さん、とても詳細な御教示をありがとうございます。
 Sunny北加さんも述べておられるように、保険適用は1回だけで、Exson9,11のみに限られるのを何かで読んだのを忘れました。(これもSunny北加さんのレポかも)

 組織検査が説明不足で申し訳ありません。カルテ開示で入手したコピー(画像)を貼付られないので、所見を全文、打ち込みますね。

stomach and gallbladder;escision GIST of stomach 35×25mm [ICD-O-3 C16,8936/3,UICC-8th:pT2,high mitotic rate]
「腫瘍と周囲組織との境界は明瞭ですが、漿膜側に小結節が突出し多結節状となっています。内部は紡錘型細胞が錯綜しながら密に増殖しており、変性巣を含み核分裂像が増加しています(39個/20HPF)。漿膜側に突出する白色調部分では細胞多形も見られます。Modified-Fletcher分類で高リスク群です。切除断片陰性です。
IHC:CD34(+/-混在)、C-Kit(+)、DOG-1(+),S-100(-),SMA(-) Ki-67 L.I.=high

 つまり、「Kit陽性」で、「S-100陰性」ですから、御教示のチャートでも、GISTは間違いないようです。すると義男さんのご指摘通り、>>9月のCTで異常がなければ継続してみるというのも、他に選択肢がない現状では方法の一つだと思います 
 が今のところ唯一の選択かもしれませんね。

 このあと、がんサロンの知人を通して、通っている総合病院から、がんセンターへ連携をしてもらえないか、相談してみます。
 どうやら希なGISTの中でも、さらに希なタイプのようですので、専門医との連携が必要のようです。
 9月の受診でまた何か分かれば追って御報告します。とても勇気づけられる御教示をありがとうございました。

[12310] 失礼しました。 義男 - 2023/08/22(火) 22:12 -

おっちゃんさん、詳細なご報告をありがとうございます。私の思い込みでかえってご面倒をおかけしてしまい、大変失礼しました。
DOG-1でも陽性が出ているのでGISTで間違いないですね。

がん遺伝子検査について少し補足です。下記のページに保険点数に関する詳細がありますが
https://clinicalsup.jp/jpoc/shinryou.aspx?file=ika_2_3_1_1_1/d004-2.html
エクソン9と11に限っている訳ではありません。ただ、初発腫瘍を調べる場合に、変異があるのはほぼこの二つなので、私も便宜上「9と11」と説明することがあります。また検査会社でもこの二つに限った検査キットを紹介している会社があり、誤解に拍車をかける結果となっています。実際には、検査会社のサイトなどを見てみると、エクソンの8〜18まで対応している事が分かります。

腎機能に関しては、グリベックの服用を始めたばかりですので、もう少し様子を見ても良いかと思います。私も調子が悪いとガクンと落ちることもありますが、いつも大体このくらいを推移する、という値が分かってきますので、大幅に落ちた時だけ休薬するとか、対処にも次第に慣れてくると思います。

[12311] 腫瘍組織検査の保険点数も勉強になりました おっちゃん - 2023/08/22(火) 22:50 - MAIL

 義男さん、再び貴重な御教示をありがとうございます。はい、GISTで間違いないと思います。
 保険点数のサイト、とても参考になりました。最大点数であっても、月の小遣いで払える?額になりそうですので、Exson8〜18が調べられたら御報告します。

 グリベックも7月から服用を始めたばかりですので、もう少し様子を見て、腎機能低下が顕著なら、主治医と休薬の相談もしてみます。仮に野生型だとしたら、休薬も問題ないはずですから。

 この掲示板に書き込んでよかったです。義男さんやSunny北加さんには感謝感激です。今後ともよろしくお願いします。

[12319] 保険点数と制度について 米米 - 2023/08/27(日) 14:19 -

横から失礼します。
少しだけ補足させて下さい。
保険点数に関してですが、金額に直す際は1点が10円と考えて計算して下さい。項目を増やすと結構な金額になってしまうので、注意が必要かと思います。
もう一つ、日本では混合診療が禁止されていますので、この点を指摘されますと、最悪、その月の医療費すべてが自費扱いにされる可能性もあります。
https://www.med.or.jp/nichikara/isei-Q&A-.html
この点も十分に注意が必用となります。保険外の診療については慎重にお考え頂く方が良いと思います。

[12320] 遺伝子再検査ならパネル検査も・・・ おっちゃん - 2023/08/27(日) 16:01 -

 米米さん、保険についての詳細な御教示、ありがとうございます。
 はい、点数×10円は存じております。先ほど、著名な先生から「再検査で投資するくらいなら、がん遺伝子パネル検査の方がいい、しかし【再発】しないと対象にならない」というご教示もいただきました。パートの月収全額をつぎ込む覚悟はしているつもりです。ありがとうございます。
たぶん、主治医は遺伝子再検査も渋るでしょう。  結局「野生型であってもイマチニブを続け、様子を見る」というのが、当地の治療だろうと思います。
「混合診療」も勉強になりました。再検査やパネル検査を強行?すると、イマニチブ代なども全額自費になってしまうかもしれませんね。気をつけます・・・
ありがとうございました。




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