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憎しみの連鎖から解放されなくては人類は救われません。 |
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まるまる
(474)投稿日:2005年07月24日 (日) 20時05分
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「汝、仇を報ずることをやめよ。我が傷痛み、苦しみはなはだし。されど今こそ我が痛み苦しみによって、他者の傷の痛み苦しきことを知れり。汝、敵を憎みて殺せば、敵の子もまた汝に刃を加えんとし、生々世々、殺し合い、傷つけあうこと限りなくなろう。」 夜討ちにあい、瀕死の状態にあった法然の父のことばです。暴力に報いるに暴力で仇をうつべきではないと。憎しみを捨てよと。法然の父は、憎しみが憎しみしか生まないことを語ったのは、瀕死の重傷の中で苦しみの中で法然に語りました。 ロンドンの爆弾テロ。なんとも悲惨です。それに対応、権力者たちのあり方は何もよいものをもたらさないでしょう。「北風と太陽」のイソップの智慧は、どこにも生かされません。 どこの国の政治家もめったに自らのあり方について反省することはありません。人はみなそれぞれ思うところがあり、その心は自分のことを正しいと考えることに執着します。他人が正しいと考えることを自分が間違っていると考え、自分が正しいと考えることは他人が間違っていると考えることがあります。自らのあり方を反省的に自覚するひつようがあります。無実のブラジル人が、理不尽にも、警察権力によって射殺されました。背後には人種的偏見もあったのでしょうか。戦争は、偏見から生まれます。 戦争がかって何か良きものを国民にプレゼントしたことがあったか。「恐怖と憎悪」しかプレゼントできないのです。武器では地球を救うことはできないのです。アメリカの若者も、イラクの国民も、パレスチナとイスラエルの国民も、憎悪の連鎖の中で、砂漠に血を流しています。ブッシュ氏も、ブレア氏も、小泉氏もみな自分は一番安全なところに生活しています。しかし、アメリカの若者も、イギリスの若者も、日本の若者も、最も危険なところにいます。 「かけがえのない命」が失われています。失われた命を前に、塗炭の苦しみと悲嘆に暮れている人々を前にして政治家は何をなすべきでしょうか。 イラク戦争を指導するブレアシもブッシュ氏ももう一度自分の存在の根拠を見つめなおしてほしい。戦争は、津波や台風による災害とは違います。人間が起こす最大の罪です。自らの戦争責任について見つめなおすべきです。
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