| ■
民主主義とは程遠いブッシュと小泉にチャップリンの演説を伝えよう。 |
■
マルマル
(348)投稿日:2005年01月22日 (土) 23時21分
|
 |
独裁者のラストシーンの演説。何たる感銘。チャップリンの芸術のあらんかぎりを示し、涙と愛のぬくもりで胸を刺す。(チャップリン「独裁者」より)世界の人々に向かって、独裁者(ヒトラー)からの解放を呼びかけるメッセージでした。 ヒトラーを徹底的に批判して作られた作品。1940年の作品です。 「残念ながら、わたしは皇帝になどなりたくありません。そんなことはわたしの任ではありません。わたしは誰を支配することも、誰を征服することも、したくありません。できることなら、――ユダヤ人も、キリスト教徒も――黒人も――白人も、みんなに力を貸してあげたいのです。 わたくしたちは、みんなお互い助け合いたいと望んでいます。人間とはそういうものなのです。わたくしたちは、他人の不幸によってでなく、他人の幸福によって、生きたいのです。憎しみ合ったり、軽蔑し合ったりしたくはありません。この地球上には、みんなが生きていけるだけの余裕はあるのです。そしてこの大地は豊沃で、すべての人間を養うことだってできるのです。 私たちは、自由に、そして美しく生きてゆくことができるのです。だのに、私たちはその途を見失ってしまいました。貪欲が人間の魂を毒し、――世界中に憎しみのバリケードを築き――あのガチョウの足取りよろしく(ナチス軍隊の特徴だった歩調の取り方、いわゆるグース・ステップのこと)、わたくしたちを不幸と殺戮の中に追い立てていきました。新しいスピードが開発されましたが、結果は返ってわたくしたちみんな、自分の穴に閉じこもるようになってしまいました。生活の豊かにするはずの機械が、逆に私たちを貧困の中にほうり出しています。知識は私たちを皮肉(シニカル)にし、知恵は非情、冷酷にしました。考えるばかりで、思いやりをなくしてしまったのです。私たちにとって必要なのは、機械よりも、人間なのです。頭のよさよりも、親切、そして思いやりなのです。そうしたものがなければ、人生はただ暴力、一切はただ破滅あるのみです。 飛行機とラジオは私たちの距離をちぢめました。こうした利器が持って本来の性質は、人々の善意 ――世界的な兄弟愛――すべての人間が一つになることを、叫んでいるのです。今この瞬間にも私の声は、世界中の何百万という人々――絶望の中にいる男や女や子供たち――罪もない人々を拷問し、投獄する、ある組織の犠牲者たちの耳に達しているはずです。耳をもったすべての人々に、私は叫びたいのです。『絶望してはいけません』と。わたくしたちを襲っている不幸も、ただ貪欲のなせる業――人類の進歩を恐れる非情な人間の作り出しているものにしかすぎません。憎しみはきっと消え、独裁者は死に、彼らが人民から奪い取った力は、ふたたび人民の手にかえるでしょう。そして人間に死のあるかぎり、自由は決して滅びません。 兵士の皆さん!皆さんはこれらのけだものたち――あなた方を軽蔑し――奴隷にし――あなた方の生活のすべて――何をすべきか、――考えるべきか、感じるべきか、そんなことにまでいちいち命令し、規制するこれらのけだものたちに、決して身をゆだねてはなりません――彼らは機械の頭と機械の心だけを持った機械人間なのです!あなた方は機械ではない、人間です!人間愛を心にもった人間です!憎んではいけません!愛を知らぬ人間――愛されたこともない、自然にそむいた人間だけが憎むのです! 兵士の みなさん!隷属ために戦ってはいけない! 自由のために戦ってください!ルカ伝17章にはなんとありますか? 神の国は人の中にあり、とあるのです――それは一人の人間の中でもなければ、あるグループの中でもありません。すべての人間はあなた方の中にあるのです。力を持っているのはあなた方人民。――機械を作る力、幸福を創る力を持っているのは、あなた方人民です。だとすれば、――民主主義の名において――それらの力を動員し、みんなで一つ手をつなごうではありませんか。新しい世界――みんなの人間に働く機会を与え、青年には未来を、老年には保障を与えてくれる立派な世界を作り出すために、みんな立って戦おうではありませんか。 もっともけだものたちも、同じ公約をかかげて権力を握りました。しかし彼らは嘘をついている!公約を果たすつもりなどありません。絶対に!独裁者というのは、自分だけは自由にするが、人民は奴隷にするのです。今こそ世界の解放のために戦おうではありませんか――国と国との障壁を毀ち――貪欲や憎悪や不寛容を追放するために。理性の世界を作るために――科学と進歩がわたくしたちすべてを幸福に導いてくれるような世界を作り出すために、さあ、みんな戦いましょう。兵士の皆さん、民主主義の旗の下で、みんなで一つに手をつなぎましょう! ハナ、僕の声が聞こえるかい?いまどこにいようと、さあ、上をむくのだ、ハナ!雲が切れる!太陽があらわれる!闇が去って、ぼくたちは光の中に出るのだ。新しい世界――貪欲と憎悪と残忍を忘れたよりよい世界が、いまや来かかっているのだ。たが、ついにいまはじめて空をとび始めたのだ。虹の中へ――希望の光の中へと――希望の光の中へと、今飛んでいるのだ。空をごらん。ハナ!上を向いて!」(チャップリン著中野好夫訳「チャップリン自伝」新潮社1966・11・20)
チャーリー・チャップリン(1889-1977)イギリスの映画俳優・監督・脚本家・製作者。アメリカ映画で活躍。独特の紛争と演技で喜劇王となった。「黄金狂時代」「街の灯」「モダン・タイムス」「独裁者」「ライムライト」など。どれも鋭く時代を批判したものです。ヒトラーと同じ年に生まれました。
|
| |
|
| |
□/地下水
(601)投稿日 : 2009年01月19日 (月) 00時31分
|
| |
 |
暗黒の死の宇宙に小さく地球が浮かんでいる。そこに太陽光が照り緑が育っている。緑は酸素を生み、果実を結んで、生き物達を生かしている。 現在、森林、サンゴ礁、氷河、地下水位、氷床、漁獲量、一人当たりの耕地面積、化石燃料、酸素などが減少し、人口、砂漠、海水面、海洋にまで広がった分解困難なプラスチック粉、二酸化炭素などが増加している。 遠い未来に他の惑星に住もうと、そこでも持続可能なライフスタイルが必要だ。 |