【広告】楽天市場から大感謝祭を開催中26日1時59分まで

局 中 法 度

いらっしゃいませ〜♪ この掲示板はお友達の雑談用です
ジャンルフリーだからイッパイ書き込みしてね m(__)m


誹謗、中傷、広告、宣伝セシ者、切腹申付ベク候也。

名前
Eメール
題名
内容
URL
局中リスト
アイコン アイコンURL
削除キー 項目の保存

こちらの関連記事へ返信する場合は上のフォームに書いてください。

小説。鋼の砦サマでアップさせて頂きました。ロイエドです。
にゃお (1705)投稿日:2004年03月18日 (木) 13時13分 返信ボタン

 「今日はやけに雨が激しく降るなぁ・・・」
 窓の外を見ながらロイは呟いた。雨粒が窓を激しく打ち付ける。外の景色は水滴で
ぼやけていた。しかしそのぼやけた景色にひとつの赤い影が見えた。
 
 「鋼の!?」
 
 ロイは慌てて外へ出る。そこにはずぶ濡れになったエドがたたずんでいた。
頬を伝う雫は雨粒なのか、涙なのか、よくわからなっかたが、エドの身体は
小刻みに震えていた。
 
 「一体どうしたのだ?鋼の。こんなに濡れて、冷え切っているではないか」
 
 ロイはそう言うと、自分の着ていたコートをエドにかける。エドは口を開こうとはしない。
二人を冷たい雨と重苦しい沈黙が包む。一体どれくらいの時間が経ったのだろうか、
ロイのかけたコートもロイもすっかりずぶ濡れになってしまった。傘を持ってくれば
よかった・・・と少し後悔をするロイ、しかし今はただ冷たくなったエドの傍にいる
ことしか出来ない。もしこの場を離れてエドがいなくなってしまったら・・・
そう、エドは今にも消えそうであった。ようやくエドの重い口が開いた。
 
 「俺、何もしてやれなかった。何も守れなかった。錬金術なんて便利だと
思われてるけど、でも本当に守りたいものを守れない、何の役にも立たない愚技に
しか過ぎない。かあさんもニーナも・・・誰も救えない・・・」
 
 「鋼の・・・」
 
 嗚呼、ニーナのことを悔やんでいるのだね。でもあれは例え私であったとしても
どうにもならなかったよ・・・。そんなに自分を責めてはいけない。人は人である以上、
越えられない一線というものがあるのだよ。例えそれを望んで生きて旅を続けていた
としても、今の段階では、人にはどうしようも出来ないことなのだよ・・・。

 「俺、俺・・・」

エドはロイを見上げる。今度は分かる、その頬を伝うものが涙だということを。
小さな身体で、大きなものを背負っているのだね・・・。私に一体何が出来よう?
今はその傷ついた心を癒し、冷えた身体を温めてあげることが出来たのならば・・・。

 「気にするな、というのが無理だろうが、今は休みたまえ」

 ロイはそう言うとエドの方を抱き、官舎へと向かった。冷え切った体温が濡れた
コート越しにも伝わる。不謹慎かもしれないが、このまま君の唇に触れたい。
そう思いながらも、ただただ、黙って肩を抱きながら寄り添い歩くしか出来ない
自分に苛立ちを覚えた。



Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場から大感謝祭を開催中26日1時59分まで
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板