小腸にGISTが出来てしまったみたいです。大きさは2センチ位との事で万が一を考えて切除する予定なのですが、GISTと言う病気は良性の物だから心配はないと言われたのですが、ネットやこの掲示板を見ていると、とても安心していられなくなりました。　小腸のGISTは予後不良と言うのは大きくなった場合の事ですか？
小さい内に切除してしまえば再発の心配はないと考えても良いのでしょうか？
5センチを超えてると悪性度が高いが2センチ位なら良性の事が大半と聞いてます。　
やはり、小腸のGISTでも小さい内に切除すれば再発転移もないのでしょうか？　

小腸も含めそれ以降の臓器のGISTは胃に比べて予後は比較的に良くありません。

２ｃｍだとマイクロGISTの定義外になり、やはり摘出が最適でしょう。よほど悪性でないかぎりGISTは急速に大きくなりません。まだまだ時間があります。

GISTの予後に一番重要なのはGISTを良く知る、経験があり、GISTに必要な心使いをする先生による手術でしょう。十分なマージンをとり腫瘍の皮膜を破らず、播種をさせず、腫瘍を完全に摘出するのが肝心と読んでいます。今 やまさんのGIST予後を左右する一番大切なのは良い先生に手術してもらう事だと思います。早く見つかっていますから、十分時間があると思います。

GISTは案外良質に近いものから悪質なものと幅の広い悪性度があります。またGIST再発性が非常に高かったGISTが10年ほど前からの新薬グリベックが非常に良く効き延命度の高いタイプがあります（Exon11など）。これらは腫瘍の遺伝子のどの部分がどのように変異したかで相当変わります。

下をクリックして下さい。
http://bbs4.sekkaku.net/bbs/?id=gist&mode=res&log=1063
その下の
[5657] GIST変異ゲノムタイプとグリベックの効果率 Sunny南加 - 2011/10/20　と
[5658] 腸原発ＧＩＳＴ予後はＥｘｏｎ９に深い関係がある
[5659] ワイルドタイプＧＩＳＴ

で案外細かく説明しました。

繰り返しますが、GIST腫瘍であれば2cm以上になるとガイドラインで摘出が強く勧められています。増殖を繰り返すにしたがい変異した（ガン化した）細胞の増殖、クローンニングが不安定になり、新しい変異（第二次的変異）を起こし効いた薬が効かなくなり、転移の可能性も高くなるでしょう。

「腸原発ＧＩＳＴ予後はＥｘｏｎ９に深い関係がある」で説明しましたが、小腸のGISTはExon9の可能性が胃に対して相当高いので予後がよくありません。Exon９はグリベック服用を二倍にしないと効果が薄いとリポートされています。

やまさん、GIST摘出経験、そして知識の深い先生に摘出してもらえば再発、転移の可能性を最小に抑えられるでしょう。上手に完全摘出してもらえば再発の可能性が凄く下がります。

比較的に時間がありますから、良い先生を探してください。まだ腫瘍が小さいですから、復活も早く体に楽な腹腔鏡手術も可能かも知れません。G.net に登録し、皆さんの推薦する先生を教えてまらう事を強く勧めます。