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ヘンデル(8)
グッキー (27)投稿日:2003年02月15日 (土) 08時32分 返信ボタン

 ヘンデル時代のバロック・オペラは、後年のソナタやカウボーイ映画(西部劇)
と同様、きまった形式の芸術だった。一定の約束ごとがあって、台本は古典や
神話に題材をとったものがほとんど。登場人物にはブラダマンテ、オロンテ、メリッサ、
モルガナ、アルシナといった名前が付けられた。名前と同じで、人物もまた人工的
だった。バロック・オペラの台本作者は、登場人物の性格の書き分けにはあまり
注意を払わなかった。ヘンデルがこれらの台本につけた曲は陽気だったり、勇まし
かったり、時には心痛むものだったが、その場のムードを決めるのは登場人物の
性格ではなく、曲であることの方が多かった。プロットにはほとんど動きがなく、
ヘンデルの作品も「衣装をつけたコンサート」の異名をもつバロック・オペラの
例外ではなかった。演劇としてみれば、それらは「完全に静的」に近かった。
 これらのオペラの基本はダ・カーポ(繰り返し部分を持つ)アリアだった。
この種のアリアでは、歌手は全曲を歌い終えると最初の部分に立ち戻る。
この繰り返しの部分では、メロディーを潤色し、飾り立て、華やかにする
ために、秘術を尽くすのが歌手の務めだった。ヘンデルのオペラは主として、
このダ・カーポ・アリアの連続で、これに少数の二重唱と、さらに稀に、
より大きなアンサンブルが挿入された。コーラスやオーケストラの間奏は
ほとんどなかった。バロック・オペラのもう一つの特徴は、聴衆のお行儀に
あった。ヘンデル時代のオペラ観劇は、今日のように厳粛な空気の中では
行われなかった。人々は他人に見てもらうために、また、お気に入りの歌手の
声に合わせて歌うために、オペラに出かけた。
 劇場内でトランプをしたり、おしゃべりを楽しんだり、歩き回ったり、
オレンジやナッツ類を食べたり、唾を吐いたり、気に入らぬ歌手に「シーッ」
と軽蔑の声を上げたり、野次ったりが、極めて普通のことだった。歌手たちも、
演技中にボックスの友人に挨拶したり、他人が歌っている時に私語を交わしたり
した。舞台で演技しようとする者など、誰もいなかった。
 この種のオペラでは、目立つような歌い方がどうしても必要だった。ヘンデルは
そうした歌手を揃えていた。カストラートがいなくなってから、声楽技術は衰退の
一途をたどっている。偉大なカストラートは「歌う機械」、つまりは楽器にほかならず、
時代を超越した声楽界の奇跡である。ヘンデル時代以前から、カストラートは
人々のアイドルだった。彼らは巨大な富を蓄え、見栄っぱりで甘えん坊、そして
恐ろしくわがままで、しかもひどくエキセントリックだった。音楽史の上で最初に
スターの座を獲得したのが彼らだった。




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