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■ 初心者の方は、流れ弾にご注意ください。(^_^ゞ ■
「すべての美しい馬」(コーマック・マッカーシー:ハヤカワepi文庫)を偶然目にして読んだ。これが全くの拾い物で久し振りに美味しい小説に出会いました。
16才の少年を主人公にした現代(1949年)版西部小説ですが、数ヶ所に自動車とハイウェイの描写が出てくる以外はテキサスとメキシコの荒野と牧場と刑務所と小さな町が舞台なので殆どウエスタンの世界です。
淡々とした叙述と淡々とした会話に少年の純粋さと孤独と逞しさが描かれてオジンの心は久々に清清しいものを感じました。
ふんだんに出てくる乗馬テクニックと云うか馬扱い技術や馬との交流の描写が珍しいカウボーイ小説としている。
欠点は原文がそうなのか訳のせいなのか分かりませんが、場面の状況がよく分からない描写が再三出てくる事と馬装用語の訳が鞍下毛布(ブランケット、サドルパッド)、角(ホーン、ポメル)等と趣がない。
読んで奥付を見ると2001年と一寸前の発行で、解説には既に映画化されたとあるではありませんか。映画は如何にと、乗馬から西部劇ファンになった30代女性に聞くと「面白くない」。一般映画ファン50代女性は「マット・デイモンが出ているから見た」と概して不評のコメント。
私の周りには西部劇ファンがいないので、本サイトで当時の西部劇ファンの映画の評判は何うだったかお聞きする次第です。
西部劇らしい風景と、馬がたくさん出てきますが、
内容はジョン(マット・デイモン)とアルハンドラ(ペネロペ・クルス)の青春メロドラマでした。
「失恋の痛手は、いつか消える。生きている間に無理なら、死ぬ時にね」