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■ 初心者の方は、流れ弾にご注意ください。(^_^ゞ ■
一年半ほど前のIMDbへの投稿に、このようなのがありました。
「夫と二人で、運よくテレビで『三人の名付親』の1916年版を見た。台詞は多くなかった
けれど確かにトーキーだった。クレジット・タイトルを見落としたので、ネットで調べたらハリー
・ケリー主演だった。どうして1916年版から声が出るんだろう。夫と私には、撮影地がカリ
フォルニアのゴースト・タウンのボウディだと分かった」
これに対し二人が応答していました。一人がいうには、
「多分、製作されて何十年後かに、誰かが音をかぶせたんだろう」
二人目は、
「1916年版は無声映画であって音は出ない。察するに、あなた方が見たのはチャールズ・
ビックフォード主演の1929年版だろう。1929年版が『砂漠の生霊』という題名なもの
だから、あなた方はネットで調べても見つからなかったのだろう。」
小生は二人目の人の意見に賛成です。
それはともかく、ピーター・カインの原作小説は何度も映画化されていますね。初回は前記の
ように今から100年前の1916年。そして3年後の1919年にジャック・フォードが前作
と同じくハリー・ケリーで、「恵みの光(Marked Man)」としてリメイクしています。フォード
監督はさらに1921年に「Action」というのを撮っていて、これはフート・ギブソンの最初の
主演作です。残念ながら「恵みの光」と「Action」は、今日ではフィルムが失われたようです。
それから1929年の「砂漠の生霊」、1936年の「地獄への挑戦」と続き、1948年の
フォード監督のテクニカラー版に至ります。この作品には前年に亡くなっハリー・ケリーへの
献辞が添えられていますが、これは偉大な西部劇俳優への賛辞というだけでなく、「三人の名付
親」の最初の映画化の主演者がケリーだったという因縁があったんですね。
こうして見ると、「三人の名付親」は最も映画化回数の多い西部劇じゃないでしょうか?
さらに、これはテレビ映画ですけれど、1974年にジャック・パランスの「The Godchild」と
いうのがあるようです。ジャック・パランスの名付け親ぶりを見てみたいですね。