[280] あるアマチュア天文学者の偉業
投稿者:びっぐ
投稿日:2019年03月27日 (水) 04時01分
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チェコ出身の電気技師で、米国に渡り、食い詰めて皿洗いをしていた主人公。天文学に並々ならぬ興味を持ち、独学で相対性理論を勉強していた。ある時彼は、相対性理論で予言された重力による歪みがレンズのような効果をもたらすのではないか、というアイディアを思い付く。科学雑誌の事務所をそのアイディアを携えて訪れた彼に対し、そのアイディアの価値を判断できなかった雑誌編集者は、同じビルの科学アカデミーを紹介する。しかし科学アカデミーの職員も対応に苦慮し、旅費を渡すからプリンストンのアインシュタインに直接話してはどうか、と助言する。その助言に従って来訪した主人公をアインシュタインは快く迎い入れ、彼のアイディアが基本的に正しいことを認めた。その後のやり取りで、では是非とも論文化してくれ、とアインシュタインに食い下がる主人公。実際に観測されるはずはない理論的可能性ということで気乗りしないながらも、主人公の熱意に根負けしてアインシュタインは簡単な論文を執筆した。公表された論文を読んで実際に観測できるかどうか検証しようとした研究者もいたが、当時の観測技術の限界により徒労に終わった。それからおよそ40年後。ある天文学者が最新技術による自分の観測結果に首を捻っていた時、埋もれていたその論文のアイディアで説明できることに気が付く。
・・・・というわけで、今回はNHK-BSのコズミックフロントで紹介されていたエピソードを取り上げてみました。
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