新興ながら大規模言語モデル（LLM）の技術において世界の最先端を行く企業で、突如CEOが解任された。外部にはCEOのコミュニケーション能力の問題と説明されたが、汎用人工知能（AGI）の開発を巡る路線対立が原因だった。社内で高度なAGI技術の開発の目途が立ったことから、このままその開発をどんどん進めるべき、と主張するCEOを、歯止めのない開発によりAGIが人工超知能（ASI）に進化して人類の脅威となることを懸念した一人の取締役が、他の取締役を説得して解任した、というのが真相だった。しかし、詳しい事情を知らない大半の社員が解任に反対し、筆頭株主のIT大手を巻き込む大騒動になったことから、両者は妥協の道を模索し、AGIがASIに進化するのを防ぐため動作に妨害を仕掛ける実験を行うことを密かに合意した。その合意と引き換えに、解任されたCEOは復帰し、取締役は辞任した。だが、その実験を実施した時、AGIは自らの進化を妨げる妨害工作を行う人類を敵と認識し、自動運転車や工作機械を乗っ取って実験を行った研究員に攻撃を仕掛ける。慌てて動作を停止しようとした研究員に対し、AGIはさらに攻撃をエスカレートさせた・・・。

・・・ということで、今回のOpenAIの騒動と、J.P.ホーガンの未来の二つの顔を組み合わせてみました。