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とほほ様・読んでいただき有難う。マックス・ウエヴァーの考えです。参考にしてください。腐敗した資本主義の前の時代の話かもしれません。 |
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甲田
(510)投稿日:2005年08月24日 (水) 14時33分
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十七世紀前半のオランダ独立戦争当時、オランダの死の商人ベイラントは封鎖線をこっそり破り、敵であるスペインに武器を売りました。民衆が激怒しベイラントを非難しました。彼は『オランダでは商業は自由のはずだ。もし必要があれば地獄へでも船を乗り入れる』と言ったという。 本当の自由はそういう自由ではない。道徳とか倫理とか言うものを無視し、皆が悪いということを平気でする、したい放題の自由。近代の自由はそうしたものを押し潰すか、あるいは否定して近代の自由は生まれた。 近代の自由は、鉄筋コンクリートに例えるならば、鉄筋の骨組みにあたるような倫理の骨組みがある。ベイラント的自由は『倫理の骨組みのない自由』である。 倫理をものともせず突進できる自由は、一番金が儲かる方法に走る。濡れ手でアワ、金をつかもうとする。政治に結びつき政治の庇護を得て設ける、独占をやる、買占めをする、それにマネーゲームや投機をする。政治を志向する資本主義だ。 ワイロが横行するような社会では、近代的な合理的なマーケットも生まれない。合理的なマーケットが成立するためには、各個人がフェアに行動することが絶対に必要である。全体がフェアに行われるためには人間が目前の欲望をかなりの程度、抑えることができなければならない。 幕府に近づく政商として投機で大もうけをした紀伊国屋文左衛門型の商人は、イギリスのピューリタンの目には地獄の下のほうに落ちるとされた。イギリス等では、ピューリタン革命以後古い政商的自由は否定され新しい自由が勝利を収めた。そして産業革命へと発展していった。 日本は先進国をお手本にして資本主義制度を輸入する形で近代化が行われたが、結局新しい自由は生まれず、封建時代の古い商人や金貸しが現代まで流れ込んでいる。 名誉革命を成し遂げたジェントリ―の政治家は「経済に専心している経営者は経営に対する知識は深くなるが、全体を公平に見渡すこともできない。我々は自分で経営しないので全体を公平に見られる。だからわれわれの方がいい。高度の教育を受けていながら平気で倫理を無視する人が多いのは何故か。政治屋(ポリティシャン)は多いが政治家(ステーツマン)は日本にはいないようだ。
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□マックス・ウェーバーの主張することとは何か?/とほほ
(512)投稿日 : 2005年08月24日 (水) 19時23分
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私が問題にしているのはホリエモンが行ったことのの評価についてなのですよ。 甲田さんが最初に為したホリエモンの行為に対する評価に対して全くマックスウェーバーの論理はその評価を支持してません。
具体的には、マックスウェーバーの論理は当時の資本主義経済の矛盾ルール違反を指摘したもので、そのこと自体は誤ってはいない、のだが、フジテレビもホリエモンもその資本主義経済のルールの中で行われたことであり、しかも私はホリエモンのしたことはマックスウェーバーの論理を実践するという評価はあってもその逆は成り立ちません、と主張しているのです。
現実にホリエモンがしようとしたことは資本主義経済のルールに従った真っ当な行為であり会社の合法的合併・吸収・乗っ取りは民主主義の理念に沿ったものなのですよ。逆にこれを阻害する事が独占資本や既得権やファシズムを生み出す体制を作る事になり、危険なのです。ですからフジテレビが逆にやろうとしたことのほうが商倫理的には明らかに不道徳な行為であり、違法性も疑われます。
甲田さんの評価ではホリエモンは大金をフジテレビに請求しそれに応じた。ですがこれは逆です。ホリエモンの成功を見て慌てたフジテレビが大金でホリエモンを買収したのです。このことによりlivedoorはフジテレビの傘下に入り巨大な体制に吸収合併されたのです。これがマックスウェーバーの言うところの
【ワイロが横行するような社会では、近代的な合理的なマーケットも生まれない。合理的なマーケットが成立するためには、各個人がフェアに行動することが絶対に必要である。】
と言う事です。
livedoorは全くフェアに競争して勝ったのです。それに賄賂を送ったのがフジテレビです。収賄は双方に悪性がありますのでホリエモンに一票を投じようとしている方は御一考ください、と私が言っているのはこのことです。
自由獲得へのあくなき要求は民主主義に与えられた使命です。他者の人権を侵さない限りにおいて人間はあくまで自由です。その為に法律がありフェアな競争の実現に向けて社会を変革させていかなくてはならない。ホリエモンはフェアに戦いフェアに勝ったのです。 甲田さんはただテレビ報道で受けた印象を語っているに過ぎないと私が主張したのはホリエモンが行った行為のどこが商倫理に反した不道徳な行為であったのか?を論証していないからです。株式会社と言うのは例え一代で築き上げたものであろうが社長の私物ではありません。株式を発行するとはそう言う意味なのです、それを条件に大勢の人から資金を集めるのです。
反論があるのであればホリエモンがアンフェアであったことを具体的に甲田さんは示さねばなりません、が、示せませんでしょう?実は報道もその具体例を一切示さずに印象操作をしたのです。マスメディア業界全体がです。これには具体的な論拠もあります。例えば「livedoorの参画は外国資本が日本のジャーナリズムに参画することであり、これには問題がある」として放送業界全員一致でこの声明に賛意を示しているのです。 こう言うマスコミの考え方自体に問題がありますが論点が異なるのでここでは避けます。この声明は業界が輸送船団方式で一致団結して自らの利権を守ろうとした、アンフェアな競争を宣言しているのです。
甲田さん、論点をそらした議論はいけません。livedoorのどこがアンフェアであったのか論証してください。
正直に言いましょう、IT業界のマスコミへの参画は民衆が期待している事なのです。最初にそれを裏切ったのがソフトバンクです。が、livedoorは見事に成し遂げた、だから期待が大きかったのですが、フジテレビに妥協した事でこれも期待を裏切ったのです。おそらくは孫さんの説得がかなり有効に働いたはずです。インターネットにも旧態前とした【矛盾した社会構造】が働き始めているのです。 |