投稿者:ご学友
とにかく暖冬です。 先日自分の洋服ダンスを見たら「こんな厚着何時するの?」的な極暖アウター類が居心地悪そうに隅に押しやられていました。こんな調子でここ数年全くお呼びの掛からない極寒用ワードローブについて考察した。
70年代に流行し、その後何度かリバイバルしているアイテムに「カウンチンセーター」が有る。その名の由来は、カナダのバンクーバー島に住むネイテイブ・アメリカンが狩猟用に首に巻いていたものが「カウンチン」と呼ばれ、防寒・防水のために脱色・脱脂をしていない羊毛を使用し、グレー、茶、アイボリーなどのローゲージで羊毛そのものの色味で味を出し、伝統的な動物のモチーフが編み込まれている。
狩猟時の「防寒性」「防水性」を重視し、油の残った羊毛で密度を詰めて編まれた為、1着あたり1.5kg程度の重量が有った。
こうしたワイルドなアウターを70年代日本の若者に紹介したのが、マガジンハウスのPOPEYEであったが、余りにも本格的であった為、皆無理をして、むきになって着ていた節が有る。その後都市型に改良された「なんちゃってカウンチン」が続々と発売されることになる。
こうした今や日の目を見ない、ハードアウター系について今後も追いかけて行きたい。 豊満な時代を象徴するファッション文化である。
2020年02月19日 (水) 18時30分
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