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前もってお話しておきますが、私は、演劇というものをどうこう言えるほど演劇通ではありませんし、回数も作品も観ておりません。 ですから、この『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』の、演劇としての感想や、ましてや、ここのこの部分をどうのこうの、という批評も出来ません。 あくまで、「一吾郎ちゃんファン」として、観てきました。 その観てきたままの感想と思って、読んでいただければ嬉しいです。
座席表は、「チケットぴあ」でチケットを購入した際に、見せていただいたのですが、いまいち、イメージしづらく、また、時々聞こえてくる情報でも、普通に前にステージがあり、観客席があり、というのではなく、ステージがほぼ中央にあり、そのまわりに客席があるという事で、「?」状態で、なかなかイメージがしづらく、座った席によっては、見えないところもあるのでは…?といろいろ考えていたのですが、いざ、シアターコクーンに到着して、その会場を見てみると…。
言われていたとおり、ステージが中央にあり、そして、そこが一番低く、いわば、すり鉢の底の様な状態で、そこから上方にむかって、緩やかに座席が前後に伸びている感じです。 そして、ステージまわりの左右、それから前の一部の席は、本当にステージに近かったので、ビックリです。 あのシアタートラムでの最前列の近さよりもさらに近い距離です。 私の席は、「中2階席」で、その「中2階席」は、ステージにちょっと張り出している様な位置で、ステージの左右にある席のちょうど頭上になっていました。 しかも、ステージにもかなり近く、真上からという雰囲気でもなく、演じている人達の顔がはっきりと双眼鏡を使わずに、見る事が出来ました。 それから、普通に、前の席の後ろ上方に、2階席がありました。
席に座り、ステージを見てみると、ステージの周りが観客席に囲まれている様な状態で、観客席の最前列には、段差がなく(!!)、つまり、ステージと言われる所の床は、板状になっているのですが、そのまま1歩踏み出すと、最前列の席へ、という感じなのです。 しかも、ステージの端に役者がたったら、50センチも離れていない状況です。
ステージ上には、すでに、部屋の中のセットが無造作に置かれていて、所々に置かれた家具の上や、床の上にも、あちこちにいろいろなものが無造作に置かれている、というか、物が投げ出されている、という感じです。 この状態が、この劇の内容、特に冒頭部分には重要な意味をなしてくるので、あえて、ほとんど片づけられていない部屋状態です。 そして、先ほど、ステージは床上に四角く区切られていて、それで「ステージ」とわかる板の中が、さらに、丸く区切られていて、それはお芝居が始まるとわかったのですが、回り舞台になっていて、場面場面の途中で回り出し、それなので、どの席からも公平に出演者の姿を見る事が出来るのです。 もちろん、この場面でのこの人を見たかった、というのはあるかもしれませんが、ここの席に座ったために、ずっと背中ばかり、という事はないのです。 …という事は、客席で座っている観客からはとても嬉しいけれど、演じている役者さん達は、影になるところがなく、言われていたとおり、360度の方向から見られているという状態が続くので、これは、かなり、大変な事だし、かなりの緊張感だなあ、と思いました。
そういうステージなので、幕もなく、どこから吾郎ちゃん達は出てくるのかな?と、思っていました。 ちょうど私席の下のステージ横に、ステージの一部に敷かれたものと同じものが敷かれた階段があり、そこからステージに入るとしたら、席のちょうど真下に通路があり、そこから!?と思って期待していたら…。 お芝居が始まったら、ちょうど真下にすっとライトが足元をすれるように点き、吾郎ちゃんとともさかりちゃんが登場しました。
もう、吾郎ちゃん、かっこいいー! 素敵―――――――っ!! 言葉では、うまく伝えられないっ!! 普段は、前髪をおろしていて、特に、最近のドラマ『ブス恋』では、可愛い吾郎ちゃん満載なのに、このお芝居では、前髪をあげて、おでこ全開状態の髪型で、そして、なおかつ、ライトの光に照らされて、顔に影が出来、とっても素敵でした。 吾郎ちゃんのすっと立っている姿とか、白のYシャツと、タックの入ったズボンの服でそれほど身体の線がはっきりとはしない服装でも、その下のきちんと鍛えられている身体の線がわかる様な姿勢に、ドキドキしました。 吾郎ちゃんが、お芝居の中でソファに座っている時、ちょうど私の席の真下で、吾郎ちゃんの背中を見ている様な位置だったのですが、その背中が思いのほか、広くてたくましくって、「細く華奢な吾郎ちゃん」というイメージがあったので、ちょっと驚きました。
それから、煙草を吸うしぐさ、その指がとても綺麗でした。 翻弄されてイライラしている眉の上げ方とか、お酒を飲んでいる横向きの顔も、素敵でした。
そして、何よりもドキドキしてしまったのが、ラブシーンでした。 お話の筋上、「ラブシーン」という「シーン」ではなくて、もっと猥雑なシーンで、かなり激しいシーンだったので、ドキドキを通り越してしまいました。 そのシーンが、この近さで、という位置で繰り広げられるので、私の席からは、ソファーが邪魔で(爆)よく見えなかったのですが、あの段差ないステージで、席によっては、文字通り目の前でご覧になっていた方々は、本当にドキドキされていたのでは…、と思いました。 こういう場面を、しかも吾郎ちゃんと大竹しのぶさんで、見せられると、思わず、「吾郎ちゃん!?」という声が出かかりました。(出しませんでしたが…。) いえ、もう私だってかなりいい年齢ですから、こういう場面を見せられて、ドキドキするほど幼稚でもないと思っていたのですが…。 一瞬、次回は娘と観る事になっているので、大丈夫か!?という思いが頭をよぎりましたが、彼女の方が、ずっと心臓が強いので、大丈夫だろうと思いました。(^^;)
登場する役者さんは、全部で4人です。 大竹さんのお芝居はやっぱりかなりの迫力で、圧倒されました。 段田さんの陽と陰を分けたというか、屈折している心を持った役が見事に演じられていたし、ともさかりえちゃんは、本当に細くて、そして、その時に、ああ、りえちゃんのご主人が、この間剛くんの舞台の河原雅彦さんの奥さんなんだ、という事が浮かびました。 この4人のお芝居を観れたという事も、充分満足しました。 劇が終了して、4人がそれぞれ1人ずつ、四角形になっている舞台の4辺の1辺ずつに立ち、客席に向かってお辞儀をしてくれました。 そのまま、ずれていくと、すべての方向の客席と向き合えるわけで、会場からも惜しみない拍手が起こりました。 4人の役者さん達は、4回お辞儀をしてくれる事になります。 それなので、カーテンコールはなく、そのまま、全員、すべての方向へのお辞儀を終了して、はけていきました。 劇は、途中2回の休憩を入れて、2時間半とちょっと。 終了して、それほどゆっくりでもなく渋谷の駅まで歩いてきた時、駅に着いて時計を見たら、21時半だったので、3時間はかかっていないと思います。
2ヶ月前のシアタートラムといい(もう2ヶ月前の出来事なのですね。)、そして、今回のシアターコクーンも、それほどものすごく大きな劇場ではありませんが、いつもの形態とは違って、ステージが中央に…、というステージで、いわゆる昔からあるお芝居のスタイルというのとはまた違ったものを観てきたわけですが、うまく言えないけれど、演劇の舞台の進歩というものも見せていただき、ちょっと病みつきになりそうな気がしています。 やっぱり、生の舞台、生のお芝居は素敵です。 でも、これからのSMAPとしてのお楽しみもあるし、今はこちらにお金をつかってしまうと、とんでもなくなりそうなので、我慢です。
プログラムは、1000円で、稽古中の写真も載っていて、なかなか素敵です。 眼鏡をかけている吾郎ちゃんの写真が、かなりふんだんに載っていたので、このスタイルで出てくるのかな?と思っていたら、これは、稽古中の時だけだったようです。
プログラムを読むと、稽古が始まったのは、5月1日から、となっています。 剛くんが舞台を終えて、吾郎ちゃんにバトンタッチしたような流れを感じました。 吾郎ちゃんも、雑誌で剛くんの舞台を観て、剛くんに後押しされた様な感じ、と話していました。
大下アナと、「スマクリニック」でおなじみの武居プロデューサーの姿を発見しました。
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