1月3日の夜の部を見て来ました。
主体的な感想のレポです。娘の考えも入っています。
長文でごめんなさい。
東宝のホームページのサチコ・レポートに
「マリウスとアンジョルラス バルジャンとジャベール」
の関係性について書いて有りましたが、
私には、その問題を深く考えることのできた舞台でした。
ふさふさの黒髪の藤岡くんと
綺麗に髪を結んだ東山さんは
「そのまま、20年後(?)に
バルジャンとジャベール になれそう」とこれは娘の意見です。
今日は特に「ABCカフェ」が素晴らしかったのですが、
それは、藤岡くんの声に東山さんの声が
良く合っていたからだと思います。
東山さんは意外でしたが、強い声で
学生達を良くリードしていて
そこへ、遅刻してきたマリウスの美しい声が
入っていって・・・丁度、
濃いコーヒーにクリームを静かに入れて行く様に
黒に白が渦を巻いて行く、学生たちの歌に
マリウスの歌が渦巻き模様を作って
はっきりとした対比が、美しかったです。
アンジュルラスと学生の声と混ざっても負けない
藤岡くんの声の素晴らしさは言うまでも無いですけど・・・
東山さんの歌も負けては居ないようでした。
ですから、マリウスが決心して
二人で手を合わせるときも
少しためるように、ゆっくりだったと思います。
でも「理想と愛」の対立は消えた訳ではなくて
エポニーヌの死で衝撃を受けるマリウスへの
アンジョルラスの態度は、肩に置く手が怒りに震えているように見えて厳しいなと思いました。
その態度にマリウスはショックを受けたようで
「Drink with me」 のお酒は飲まないな
とその様子で感じました。
でも、アンジュルラスの本心は隠れているだけで
「マリウス休め」の時の声は
すごく優しい声でした。
でも、マリウスはどんどん自暴自棄になって行くようで
それが、弾丸を取りに行こうとするマリウスを止める
アンジョルラスは激しくて
彼の本意がやっと明らかになった感じがしました。
負傷したマリウスに駆け寄り
止めるグランテールを振り切ってアンジョルラスが
バリケードの上で旗を振り死んで逝く姿は
究極に美しくて悲壮で
いつも、オペラグラスをマリウスから離さない私も
思わずアンジュルラスを凝視してしまいました。
話しが戻りますが、グランテールの
「死など無駄じゃないのか?」の問いに
首を振っていたマリウスが
「カフェ・ソング」で「ああ友よ許せ」でも、
首を振りながら歌う様子に
激しい絶望を感じました。
だからこそ、「エピローグ」の
「鎖は切れて みな救われる」のところに
すべてが昇華して、
後は感動の嵐になりました。
カーテンコールの最後で
藤岡くんと東山さんが並んで、
楽しそうに話していたので
今日の舞台に、
満足しているのかなと思いました。
そんな仲が良さそうな二人の様子にも
とても、嬉しかったです。
本当に長文でごめんなさい