| [64] 考察:ライトロードデッキを構築する |
- キョン都 - 2008年06月01日 (日) 21時20分
タイトル:ライトロードデッキを構築する
概要:LIGHT OF DESTRUCTIONで登場したライトロードのデッキ構築の考察です。
1章:ライトロードデッキはなぜ強いのか。 ライトロードデッキは各地の大会でも上位に入るなど活躍している強力なカテゴリーです。その理由を考えてみましょう。
1-1:墓地を肥やす効果 ライトロードシリーズの多くはデッキの上からカードを墓地に送る効果を持っています。 初心者の方はデッキのカードが墓地に送られ使えなくなるというデメリットに見えるかもしれません。 しかし、これらの効果は「死者蘇生」をはじめとする蘇生カードと高相性なだけでなく、 墓地に依存するカードが多い豊富な遊戯王OCGにとっては非常に有効な効果なのです。
1-2:ライトロードシリーズ単体での強さ 詳しくは2章で述べますが、ライトロードシリーズは単体でも一定水準以上の強さを持つので ライトロードシリーズ統一してもデッキの戦力が落ちる心配はまったくないというのは大きな強みと言えるでしょう。
1-3:切り札の圧倒的な強さ ライトロードデッキの切り札は「裁きの龍」である。 魔法・罠・モンスター問わず破壊する全体除去と圧倒的な攻撃力を持ち、 まさにライトロードの存在意義というべき切り札の圧倒的強さがこのデッキの強みでしょう。
1-4:ライトロードシリーズ以外の補助カードとの相性の良さ 墓地にカードがたまりやすい性質から「貪欲な壺」の発動を助けたり、 光属性で統一されているので「オネスト」が強力な戦闘補助になったり、 ライトロードシリーズと高相性なカードが多いのも強みでしょう。
2章:ライトロードシリーズの役割と強さ ライトロードシリーズを単体で見た場合の強さを考察します。
2-1下級モンスター ・ライトロード・パラディン ジェイン モンスター攻撃時「サイバー・ドラゴン」と同等の攻撃力を得られる強力な攻撃要員。 墓地を肥やす効果も持つのでライトロードデッキには2,3枚欲しい。 戦士族なので「増援」の恩恵も受けることができる。
・ライトロード・マジシャン ライラ 自身の効果で表示形式を変更することで魔法・罠破壊効果を持つ強力なライトロード。 墓地を肥やす効果も持っている上攻撃力も1700と高め、 ライトロードデッキには3枚投入は必然であろう。
・ライトロード・ウォリアー ガロス 同名カード以外のライトロードの効果でデッキ墓地に送る効果がの後 デッキの上から2枚墓地へ送りライトロードが含まれていればその枚数だけドローできる。 単体では効果は使えないものの攻撃力が1850と高いので単純に攻撃要員としても使える。 あまりにドロー効果を狙いすぎるとデッキ切れの恐れがあるためライトロードデッキには1,2枚あれば良い。 アタッカーが少ないと感じたら3枚投入もありか。
・ライトロード・サモナー ルミナス 手札1枚を墓地のレベル4以下のライトロードと入れ替えることのできる強力なライトロード。 その場の状況に応じてライトロードを蘇生させよう。 また手札に来てしまった「ライトロード・ビースト ウォルフ」の処理にも役立つ。 墓地を肥やす効果も持つのでライトロードデッキには2,3枚欲しい。
・ライトロード・ハンター ライコウ 攻守は最低クラスだがカードの種類を問わず破壊でき墓地も肥やせる強力なリバース効果を持つライトロード。 タイムラグがあるものの戦闘で破壊が困難なモンスターを除去したりロックカードを破壊したりと汎用性は高い。 「抹殺の使徒」には弱くなるがライトロードデッキなら3枚投入される優良カードであろう。
・ライトロード・ビースト ウォルフ 通常召喚できず、デッキから墓地に送られると特殊召喚されるライトロード。 墓地を肥やす効果を持たないものの攻撃力も2100と高いのが魅力。 手札に来たとき役に立たないためライトロードデッキに投入するするなら1,2枚が良いと思われる。 3枚投入するなら「おろかな埋葬」などもデッキに投入することを検討しよう。
・ライトロード・プリースト ジェニス 守備力2100のライトロード。ライトロードの効果でデッキからカードが墓地に送られた ターンのエンドフェイズ相手に500のダメージを与え自分は500ライフを回復する効果を持つ。 守備力が高いため生き残りやすく、運良く効果を発動できれば「裁きの龍」の補助ができる。 また、抹殺の使徒の狙いをライコウからそらすこともできる。 ケルビムのアドバンス召喚を重視するライトロードデッキなら2,3枚あっても良いだろう。 あまり重視しないデッキなら1枚あれば十分と思われる。
2-2上級モンスター ・ライトロード・エンジェル ケルビム 攻撃力2300でライトロードモンスターをリリースしてアドバンス召喚できればデッキの上から4枚墓地に送り、 相手フィールド上のカードを2枚まで破壊する強力なライトロード。 アドバンス召喚するだけで相手に大損害を与えるのでその攻撃力も合わさって相手を追い詰めることができる 優良な上級モンスター。ライトロードデッキには2,3枚欲しい。
・ライトロード・ドラゴン グラゴニス 攻撃力2000で貫通効果を持ちさらに墓地のライトロードの種類の数×300ポイント攻撃力を上げるライトロード。 墓地が肥えるライロードデッキなら攻撃力3000を超えることも珍しくない強力な上級モンスター。 ケルビムとは違って直接的な損害を与えられないが自分のエンド毎に墓地を肥やす効果も持っており、 蘇生カードからの奇襲などケルビムにはない魅力を持つ。「裁きの龍」が来ないときに第二のフィニッシャーになる。 しかし、あくまで上級モンスターなのでライトロードデッキには1,2枚あれば良いと思われる。
・裁きの龍 通常召喚できず、墓地にライトロードモンスターが4種類ある時のみ特殊召喚可能なライトロードデッキの切り札。 攻撃力3000でライフを1000払えばこのカード以外を全て破壊する効果と自分のエンド毎に墓地を肥やす効果も持っている。 長期戦の苦手なライトロードデッキには欠かせない切り札。その効果と高攻撃力で相手のライフを一気に削ることが可能だ。 ライトロードの効果で墓地送られることが多いことや条件さえ満たせば何体でも出せること、ドローする確立を上げるために ライトロードデッキには3枚欲しい。
2-3魔法・罠 ・ソーラー・エクスチェンジ ライトロードの手札交換魔法カード。損失なく手札を交換できるだけでなく墓地を肥やす効果も持っている。 上級モンスターであるグラゴニスや通常召喚できないウォルフなどが多いライトロードデッキなら3枚必須になるであろう。 そうでなくても手札交換しつつ墓地を肥やせるのでライトロードデッキなら2,3枚投入は必然であろう。
・ジャスティス・ワールド 自分のデッキからカードが墓地に送られるごとにカウンターを1つ置きその数×100ポイントライトロードモンスターの 攻撃力は100ポイントアップしカウンターを2つ取り除けば効果からの破壊を防ぐことができるフィールド魔法。 長期戦になれば大幅な攻撃力アップが可能になるが速攻性がなくライトロードは長期戦が苦手なため今ひとつ使いにくい。 全体強化が狙いたければ「シャインスパーク」で十分だと思われるのでライトロードデッキには無理に入れるほどではない。
・ライトロード・レイピア ライトロードモンスターのみ装備可能で攻撃力が700ポイントアップする装備魔法。 またデッキから墓地に送られた時でも装備することが可能である。 ライトロードモンスターは高攻撃力のカードが多く攻撃力アップの装備魔法はあまり重要ではない。 相手が上級モンスターなどを出してきたらライコウなどで破壊するなどした方が効率は良い。 従来の装備魔法の欠点もあり無理にライトロードデッキにいれるほどのカードではない。
・ライト・リサイレンス ライトロードモンスターの効果デッキからカードが墓地に送られ毎に1枚相手のデッキの上からカードを除外する永続罠。 非常に使いづらいと言わざる終えない永続罠。理由としてはライトロードデッキならこちらが先にデッキが尽きてしまうし、 直接的な損害を与えるわけでもなく、除外するカードを再利用するカードが増えている現環境では除外するのも昔ほど強くない。 以上のことから通常のライトロードデッキには入りえないであろう。
・閃光のイリュージョン ライトロード専用の「リビングデッドの呼び声」レベル等制限なく蘇生できる上墓地を肥やす効果も持っている。 ノーコストで蘇生できるのはやはり魅力的。グラゴニスの蘇生やライラ蘇生から効果を発動しケルビムのアドバンス召喚に つなげるなど使い方は多彩。ライトロードデッキなら2,3枚投入が望まれる優良な永続罠である。
・ライトロード・バリア ライトロードモンスターが攻撃される度にデッキの上から2枚墓地に送ることで攻撃を無効にする永続罠。 ライトロードデッキなら墓地が肥やせる上に実質ノーコストで何度でも攻撃を無効にできる強力な永続罠。 アドバンス召喚につなげやすいので特にケルビムを重視するライトロードデッキなら2,3枚は投入したい。 あまり重視しないなら1枚で何度も攻撃を無効にできるので1,2枚で十分である。
3章:ライトロードデッキと高相性なカード郡 ライトロードシリーズ以外でライトロードデッキと高相性なカードをまとめてみました。
3-1モンスター編 ・オネスト:光属性で統一されたライトロードモンスターの戦闘を強力にサポートしてくる強力カード。
・創世の預言者:墓地に落ちた「裁きの龍」の回収に役立つモンスター。攻撃力も高くアタッカーとして機能する。
・魔導雑貨商人:墓地肥やしを加速させるリバース効果モンスター。短期決戦を狙うならこのカードの出番。
3-2魔法・罠編 ・光の召集:手札のライトロードを墓地に送りつつ複数の「裁きの龍」を回収するのに使用する。決まれば1ターンキルも可能。
・死者転生:「光の召集」に比べ爆発力では劣るが安定していると「創世の預言者」と比べレベルを問わないのが強み。
・大寒波:「裁きの龍」と高相性な魔法・罠封じ。発動に成功すれば一気に勝負を決めることもできる。
・貪欲な壺:墓地がどんどん肥えるライトロードデッキならあっという間に発動条件を満たせる手札増強カード。
・おろかな埋葬:ウォルフを特殊召喚したり、グラゴニスの攻撃力を上げたり、「裁きの龍」の召喚条件を満たす補助をする。
4章:ライトロードデッキの構築 実際にライトロードデッキを構築する時のアドバイスです。
4-1:デッキ枚数 ライトロードデッキはデッキから墓地に送る効果を持つモンスターが多い。 しかし、だからと言ってデッキ切れを心配してデッキ枚数を60枚にすると言うのは避けるべきである。 やはりライトロードデッキであっても40枚、多くとも45枚ほどに抑えるのベストである。 何故ならデッキを少しでも枚数を抑えることで「裁きの龍」を引く可能性を上げ ライトロードモンスターを素早く墓地に4種類集め早期に決着をつければいいからである。 仮に「裁きの龍」が墓地に落ちても3章で上げたカードで墓地から容易に回収できるのもその理由だ。
4-2ライトロードモンスターの枚数&種類 切り札の「裁きの龍」を出すには4種類のライトロードモンスターが墓地に存在している必要がある。 そのためにはライトロードモンスターはデッキに最低でも15枚、7種類以上欲しい。 ライトロードモンスター種類と数を増やせば自身の墓地を肥やす効果によって「裁きの龍」も出しやすくなり、 グラゴニスは強化され、ケルビム、ルミナス、は効果が使い易くなる。まさに一石四鳥なのである。
4-3その他の補助カード ライトロード関連では2章でも述べたとおり手札交換と墓地肥やしを行う「ソーラー・エクスチェンジ」、 ノーコストでライトロードモンスターを蘇生できる「閃光のイリュージョン」、 そして墓地を肥やしつつライトロードモンスターを守れる「ライトロード・バリア」の3種類で十分であろう。 ライトロード関連以外では戦闘補助の「オネスト」、墓地に落ちた「裁きの龍」を回収する「光の召集」、 「創世の預言者」、「死者転生」を好みに合わせて選べば良い。 「貪欲な壺」を採用するかはモンスターの割合や「魔導雑貨商人」を採用するかどうかなどで判断しよう。 「裁きの龍」を最大限生かすなら魔法・罠を封じる「大寒波」を採用したい。
4-4このデッキ弱点&対策 ライトロードデッキの長所はなんと言ってもライトロードモンスターが皆強力であることである。 ひっくり返せばライトロードデッキの弱点はモンスター効果を封じられることであると言える。 そのため「スキルドレイン」を中心としたデッキには非常に苦戦させられるであろう。 墓地に依存するデッキでもあるので「マクロコスモス」を初めとする除外デッキにも弱いと言える。 ロックデッキが相手の場合「裁きの龍」が出せない場合デッキ切れで敗北してしまうこともある。 また全体的に攻撃力が高いので「死のデッキ破壊ウイルス」を発動されてしまうと大きな損害を被るであろう。 以上のことから最低でもサイドデッキには「砂塵の大竜巻」や「王宮のお触れ」、「神の宣告」は必須になるであろう。
5章まとめ ライトロードデッキはライトロードモンスターの墓地を肥やす効果と「裁きの龍」の圧倒的な強さ、 補助するカードとの相性の良さもあいまってデッキ構築がうまくいっていれば大会でも十分通用する強力なデッキである。 その反面弱点を突かれると脆い一面もあるそのためのどのような対策をするかがデッキを生かす大きなカギであると言える。 また、次の制限改定で猛威を振るっているライトロードになんらかの規制が掛かるであろう。(「裁きの龍」制限化等) そうしたあとのデッキ構築をどうするかもデュエリストの腕の見せ所であると言える。
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