投稿日:2014年07月17日 (木) 05時09分
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○○所の読み方 ショかジョか
○○所という形の語の読み方は、音読みの場合、ショかジョか、どちらかであり、場合によって、ショともジョとも読むことがある。 保育所の読み方にはホイクショとホイクジョの両方があった。ほかの語ではどうだろう。『デジタル大辞泉』を使って「しょ」の後方一致検索でざっと調べたところでは、ジョで終わるものもヒットし、約200語あった。このうちショのものが約160で、残りの約40が濁音のジョだった。ショともジョとも読むものが7語あった(預かり所、御茶所、勧化所、閑所、見所、三所、本所)。ほとんどが古い語で、現代語ではショかジョのどちらかにほぼ定まっているように思われる。 ところが、個別に見てみると、辞書の見出し語の発音と自分自身の発音とのあいだに差があったり、もう一方の発音もすることがあるといった例があることに気づいた。 測候所、研究所、停留所、収容所、出張所、診療所、製鉄所、療養所、保養所、保健所は見出し語としてはショの読みとなっているが、個人的にはショと読んでも違和感を覚えない。西日本といった地域的なものがあるのだろうか、世代的なものだろうか。所の読みに清音が多いということの影響を受けてジョと読むものも清音で読むようになったという個人的な事情も考えられる。 7月16日のNHKニュース7で武田真一アナウンサーが「ケンキューショ」と清音で発音した。『NHK日本語発音アクセント辞典』は「ケンキュージョ」で、「〜ショも」と付記している。武田アナウンサーは熊本市の出身のようだが、これが関係しているのだろうか。 (2014年7月17日) |
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