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[1542]新・ことばの路地裏 第334回「ぞよ。」 投稿者:小矢野哲夫

投稿日:2013年08月22日 (木) 06時09分

ぞよ。

 高校時代に数学の教師が、授業運営に協力的でない生徒達に対して注意を発した。非協力的な態度が続くと進度が遅れるという趣旨の発言だった。その中に「遅れますぞよ。」といった言い回しがあり、生徒間で話題になった記憶がある。
 『デジタル大辞泉』は「ぞよ」を次のように説明している。

 [連語]《終助詞「ぞ」(古くは係助詞「ぞ」の文末用法)+間投助詞「よ」》断定した内容を、さらに念を押す気持ちを表す。…なのだよ。…だぞ。

 『精選版 日本国語大辞典』は次のように説明している。
 
 (終助詞「ぞ」(古くは係助詞の文末用法)に間投助詞「よ」が付いたもの)「ぞ」の聞手に対する指定的な強い働きかけを、幾分やわらげながら「よ」によって更に念を押す。ぞとよ。

 どちらの辞書にも源氏物語の用例が挙げてある。いかにも古い表現である。
 『新潮文庫の100冊』で検索すると24例ヒットした。『破戒』『羅生門』『国盗り物語』の各6例、『山椒大夫』に3例、『剣客商売』に2例、『ブンとフン』に1例である。時代小説にふさわしい表現で「そのうらみは深いぞよ」「見ていたぞよ」(ともに『剣客商売』)のように使われている。前記の作品では最も古い『破戒』には、「全く、天の助けだぞよ」「へえ、もう今日で六日目だぞよ」のような例があるほかは、「ない」が訛った「ねえ」に付いた「ねえぞよ」が4例あった。
 「ぞよ」には、古いといった印象のほかに、俗っぽいという印象も伴っている。数学教師の使用例は、地元では聞いたことがないもので、当時は時代がかっていると感じたものである。
 『国会会議録検索システム』では昭和22年の第1回から現在までの66年間に5件ヒットした。昭和37年、38年、43年、45年、59年に各1件である。面白い表現として次の2例を挙げておこう。

 ・「差別してはございませんぞよ。」(63 - 参 - 内閣委員会 - 17号 昭和45年05月12日 社会党 山崎昇 当時47歳くらいか)
 ・「だが、これは外務大臣とも相談しまして、大臣折衝でやる課題じゃないぞよ。」(101 - 衆 - 大蔵委員会 - 13号 昭和59年04月11日 自民党 竹下登 当時60歳)

 どんな口調で発話されたのか知りたいところである。
(2013年8月22日)



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