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[1608]新・ことばの路地裏 第387回 あちこち あちらこちら 投稿者:小矢野哲夫

投稿日:2014年08月28日 (木) 06時00分

あちこち あちらこちら

 「あちこち」と「あちらこちら」、二つの語がある。意味は同じだと思うが、普段耳にするのは「あちらこちあ」が圧倒的に多い。自分自身はもっぱら「あちこち」を使っている。何か違いがあるのだろうか。
 『日本国語大辞典』を引いてみると、「あちこち」の出典が宇治拾遺物語、古今集遠鏡、南総里見八犬伝であり、「あちらこちら」の出典が俳諧・はりまあんご、松翁道話、都会の憂鬱(佐藤春夫)である。このことから単純に推測すると、「あちこち」のほうが古い語だということになる。
 単独の「あち」という語も、古くはあったが、現代語では「あっち」の形である。「あちら」は古くからこの形である。「あっち」は幼い子どもも使うけれど、「あちら」はかなり長じてからでなければ使わない。「こっち」と「こちら」も同様である。つまり、「あっち」「こっち」は普段着の話し言葉で使われ、「あちら」「こちら」は改まった話し言葉で使われる。こういった違いがあると考えられる。
 自分自身は「あちこち」と「あちらこちら」の間に文体的な差を感じないが、テレビから聞こえてくるのがいつも「あちらこちら」だということは、これの方が文体的に改まり度が高いという意識があるのではないかと推察される。
 ついでながら、行ったり来たりすることを「あちこちする」と言う。また、比ゆ的に「話があちこちする」のように、まとまりがない様子を表すこともある。この場合には「あちらこちら」とは言わない。
 「あちゃこちゃ」は「あちこち」が元になったのか、「あちらこちら」が元になったのか、どちらだろう? 話があちこちしてしまった。
(2014年8月28日)



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