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[1565]新・ことばの路地裏 第349回「すずしい光景」 投稿者:小矢野哲夫

投稿日:2013年12月05日 (木) 20時04分

すずしい光景

 時代は古いが「すずしい」という形容詞の、今は使われていない語義の使用例を目にした。11月3日付の「産経抄」。もとは「産経新聞」11月1日付の「正論」で、文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司さんが書いていた「明治の『すずしい精神』想起せよ」を紹介したものである。新保さんは島崎藤村の『夜明け前』から引用して次のように述べている。

 「帝が群臣を従えてこの辺鄙(へんぴ)な山里を歴訪せらるるすずしい光景は、街道を通して手に取るように伝わって来た」と「光景」に「すずしい」と形容する印象的な表現をしている。「すずしい」とは、澄んでいてすがすがしいという意味であり、明治とは本質的に「すずしい」時代であった。

 『夜明け前』の原文は第二部下で、「山里をも」と「も」が付いている。(青空文庫)
 「すずしい」を『デジタル大辞泉』で調べてみると、語義の一つに「すがすがしく、きっぱりしている。」とあり、「言葉すずしく述べる」という例文が挙げてある。このような使い方は、現在ではまず見られないだろう。しかし、「明治とは本質的に『すずしい』時代であった。」と形容されると、「すずしい」の語義が拡散してしまう。『夜明け前』の「すずしい光景」は、群臣を従えて辺鄙な山里を歴訪する帝の巡幸にこそふさわしい。
(2013年12月5日)



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