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[1529]新・ことばの路地裏 第325回「なので」 投稿者:小矢野哲夫

投稿日:2013年06月20日 (木) 04時57分

なので

 接続詞としての「なので」の使用について批判的な意見を読んだ。若い女性が「なので」を使っているのが気になるとか、テレビのアナウンサーが使うのが気になるとか。気になる理由が、「なので」という接続詞が存在しないからとか、「なので」は文頭には立たない形式だとか、などの見解が示されている。それは違う。
 接続詞に順接の関係を表すものと逆接の関係を表すものとがある。順接の関係を表す接続詞として、だから、ですから、なので、ですので、従って、したがいまして、などがある。逆接の関係を表す接続詞として、しかし、なのに、だのに、にもかかわらず、などがある。「だから」があって、「だのに」もある。「なのに」があって、「なので」もある。「なので」は、文法的な観点からは存在し得る形式だと言える。
 6月8日に行われた「第5回AKB48選抜総選挙」で、結果発表を受けてステージに立った13人のうち3人がコメントを語るなかで「なので」を使っていた。聞き慣れていない人にとっては、若い女性の違和感のある表現だということになるだろう。実は、筆者自身も使っている。

 1.「という対応関係になる。なので、1000ミリバールとか960ミリバールは1000ヘクトパスカルとか960ヘクトパスカルになる。」(新・ことばの路地裏 第132回「ヘクトパスカルとミリバール」2009年10月8日)
 2.「『1 火事の際に水をかぶった物。2 まだよく乾いていない洗濯物』なのだそうだ。なので、「乾き物」と「濡れ物」は反対語の関係にはない。」(新・ことばの路地裏 第208回「乾き物」2011年3月24日)
 3.「そもそも我が身に『徳』が備わっているなどと考えたこともない。なので、『不徳』だらけである。」(新・ことばの路地裏 第300回「不徳の致すところ」2012年12月27日)

 「そう」とか「それ」などの指示語を省略した表現は「だから」「だよね」「かもね」「みたいだね」などのほかに、関西方言では「やんなあ」という相づち表現にも見られる。指示語がないからといって、文頭に使ってはいけない理由にはならない。また、「な」は連体形だからというのも根拠とならない。前に示したように、「なのに」というれっきとした接続詞があるのである。
 要は、聞き慣れていない、見慣れていないことからくる違和感ではないか。若い人は表現が未熟であるという先入観でみるから新しいと考えられる表現に違和感を覚えるのではないか。
 国会会議録検索システムで「。なので」を調べてみた。平成20年6月7日から平成21年6月7日までの間で22件ヒットした。そのうち湯浅誠さん(1969年生)は衆参両院の各予算委員会公聴会で都合6回使用している。
 また、『女性のことば 職場編』において、1993年当時43歳の女性が「なのでー」の形を使用している。
 以上のことから、接続詞「なので」は、若い人に限定されるものではないことがはっきりしたと思われる。固定的な考え方にとらわれず、視野を広げて観察することの大切さが分かろうというものである。
(2013年6月20日)



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