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[1512]新・ことばの路地裏 第310回 「迫力に欠く」 投稿者:小矢野哲夫

投稿日:2013年03月07日 (木) 04時31分

第310回 迫力に欠く

 自動詞と他動詞とで、名詞の格形式が異なるのが一般的である。「ドアが閉まる」と「ドアを閉める」、「水が流れる」と「水を流す」、「枝が折れる」と「枝を折る」など、たくさん思いつく。
 また、ニ格とヲ格が対応する場合もある。「欠ける」と「欠く」の対がこの例である。他動詞の「欠く」には意志性がない。このためか、目的語を「を」でマークするという意識が乏しくなることも考えられる。慣用的な表現として、精彩を欠く、義理を欠く、一貫性を欠く、画竜点睛を欠く、などがある。他にも、誠実さ、正確さ、冷静さ、慎重さ、穏当、妥当性、バランスなどが目的語になる。
 当然のこととして、「迫力を欠く」「迫力に欠ける」のように対になっていると信じていた。ところが、「迫力を欠く」とあるはずの部分に「迫力に欠く」と表現された文章に出くわした。素人が書いた文章ではなく、ウエブ版ではあるが新聞記事である。
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 第2次安倍内閣発足後、初めて衆院代表質問に立った民主党の海江田万里代表は壇上から本会議場を眺め、民主党議員の少なさに改めて衆院選での大敗を実感したに違いない。自民党の議員数の多さに気おされてか、その弁舌は迫力に欠くものとなった。
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130130/stt13013023100004-n2.htm
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 どの格助詞を使うかということは、いわゆるテニヲハの問題である。新聞記事は校閲を経て印刷される。ウエブ版の校閲が現実にどのように行われているのか知らないし、この記事に相当する印刷版でどうなっているかも調べていない。単なるミスかもしれない。記事を読む人は、内容を読むのであってテニヲハに目くじらを立てては読まない。だからあげつらうこともないけれど、もしかしたら、大袈裟に表現しようといったような意識があって「迫力に欠く」の表現になったのかもしれない。
 同じ記事の中に、「本会議終了後の海江田氏は疲弊した表情だった。」というのがある。こんな場面で「疲弊」を使うかなあと、違和感を覚えた。「疲れた」で十分だ。
(2013年3月7日)



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