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| 名前 |
MUTUMI
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| 題名 |
47 |
| 内容 |
新式のドアホンならカメラやマイクがあり、小さな画面越しに会話がなされるのだが、このビルに設置されている物は生憎と旧式で、中からはウンともスンとも言わなかった。メイファーは片耳をドアにピタリと寄せる。 (音なし) 確認しながら、再度呼びかけた。 「もしもしー? 誰もいないんですかー?」 叫びつつ反応を待つ。ビルの中からは相変わらず物音一つもしなかった。 (外れかな?) じっと耳を澄ます。ふと、ジジッと小さな微かな作動音が聞こえた。 (え?) 目を見開いて左右を確認すると、木陰に隠された警備カメラを発見する。街路樹に埋没する様にそれはあった。 警備カメラ自体は珍しい物ではない。どこの家庭でも保安の為に使っている物だ。だがそれが隠された様に設置されているとなると、話は全く違って来る。 (見られてる!) 理解した途端、穏やかな方法をメイファーは放棄した。レーザー銃を引き抜くと、ドアの開閉をコントロールするパネルに向かって発射した。パネルは呆気無く破壊され、閉ざされていた扉が一気に開く。 |
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[68] 2005/09/18/(Sun) 16:33:04 |
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