| [4] 006:ポラロイドカメラ |
- 美海 - 2003年02月14日 (金) 01時14分
「みなさん。写真撮りませんか?」 八戒が買い物に行ったときに、商店街の抽選でポラロイドカメラを当てた。 「なに?写真?どうしたんだよ。」悟浄が八戒の方を振り向いた。悟浄と三蔵は部屋で留守番。悟空と八戒で買出しに出かけていた。 「八戒がさぁ、これを抽選で当てたんだ」悟空が荷物を机に置きながら返事をした。 「なに?ポラロイドカメラ?今じゃデジカメのご時世だぜ」悟浄はそういいながら八戒からカメラを取りまじまじと眺めた。 「で?」 「はい?」 「・・・何故写真を撮らねばならんのだ」三蔵はいかにも面倒と言わんばかりに八戒の方を見た。 「記念写真ですよ」八戒は笑顔で話す。 「・・・なんの記念だ」三蔵の機嫌が一割増しに下った。 「遠足には記念写真がつきものでしょ」三蔵の機嫌に反して八戒の機嫌は一割り増し上がる。 「遠足ねぇ・・・」悟浄がつぶやく。 「いいじゃん!!!みんなでとろうぜー。なぁーさんぞー」 「ことわる。ばかばかしい。なんでテメーらと写真なんぞ撮らねばならんのだ」三蔵はぷいと横を向いた。 「三蔵。もしかして、写真を撮ると魂が吸い取られるぅーとか思ってんじゃないの?」悟浄はにやにやしながら三蔵の方を見た。 「テメー・・・死にてーのか・・。誰がそんなこと信じてるか!!このエロ河童!!」 「ハイハイ。それくらいにして写真撮りましょ。いいでしょ?三蔵」八戒は5割増しの笑顔で微笑んだ。 「・・八戒・・怖い・・」悟空は八戒の傍を2歩下る。 「僕がシャッターを押しますのでみなさん並んでください」そういって八戒がカメラを持ってみんなに指示をする。 「はい、そこに3人で立ってください」 「俺、悟浄の隣はイヤだからな」 「俺だって猿の横はいやだ」 「それじゃ、三蔵が真ん中でその両側に悟空と悟浄が並んで下さい」悟空と悟浄は三蔵の右側と左側に分かれて並んだ。 「いいですか?いきますよ」八戒がシャッターを押そうとしたとき「まて。なんで俺が真ん中だ」 「しょうがないですよ。悟浄と悟空を一緒に並べると喧嘩するんですから・・別にかまわないでしょ?」 「絶対イヤだ」三蔵は頑として譲らない。 「少しの間だけですよ。我慢してください。」 三蔵はムッとしてその場を離れようとした。 「さんぞーどこいくんだよ?」悟空が三蔵を呼び止める 「ちょっとぐらい付き合えよ。三蔵サマ」 「・・・・おまえら・・そんなに俺を殺したいのか?」 「「「は?」」」三人の声がはもる。 「ふぅ・・なにもしらねーんだな?写真はなぁ、真ん中に写ったやつが早死にするんだよ!!!!俺を早く殺したいのか?テメーら」 「・・・」 「・・・」 「・・・」 玄奘三蔵、23歳。神も仏も信じない男。だが、迷信は信じてる・・らしい・・・。 終わり

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