汎用掲示板
討論など結構ですが、荒れないようにお願いします・・・
[172] 題名: 名前:DuFay MAIL URL 投稿日:2004年09月04日 (土) 20時08分
こんにちは。
バイロイトお疲れさまでした!!
今後、いろいろお話を伺えればと思います・・・
こちらでは、ファビウス・ルイジウスが指揮したフランツ・シュミットの「七つの封印の書」が
出たので聴いてみましたが素晴らしいですね!!
これほど思い切った表現をし、自分の思い通りに指揮をする指揮者が居るとは・・・
合唱とか独唱の場面でも、重厚な音色を振りまきながら、ミスをおそれずに突っ走る
スタイルは格好良すぎます。
アーノンクールの、七つの封印の書の演奏は美しくて素晴らしいですが、ルイージのような
即興性は無いのではないでしょうか。
彼のオペラなんかも聴いてみたいのですが、今のところサリエリしか出ていないようなので
今後に期待したいところです。
[171] 題名:Re:もう一つの祝祭劇場のパルジファル 名前:ひでお MAIL URL 投稿日:2004年09月02日 (木) 08時15分
管理人ヒデオです。
バイロイトから帰りしばらく経ってやっと落ち着きました。更新滞っておりますがいずれ徐々にやりたいと思います。
今回のバイロイト訪問、今年の7演目を全て見ることが出来て幸運でした。リングは今年で最後のフリム(いい演出家ですね!)、最終第3チクルスでは地元のW・シュミットがジークフリートを歌うということで(「ジーク」では何とシュミット不調・・・)出かけたのですが貴重な経験だったと思います。ワグネリアンとして1度はバイロイトでリングを聴いてみたいという願望はあり実際聞けたのですがまあ・・・詳しい事はアップしますがバイロイトとは言えど特別ではありませんでした。そして今年一番の話題の「パルジファル」。ブーレーズはあの中継通りの演奏でしたがシュリンゲンジーフが意外にもかなりいい演出で驚きました。「タンホイザー」はティーレマンでそれはそれは素晴らしいタンホイザーでありました。
>しみずさん
レスもせず、すいませんでしたがオランダ人(グート演出)でご一緒できて楽しかったですね。ただし・・・これは全てにおいて気に入らない上演でして私としては「今年のワースト」候補になってしまいました・・・・。特にガイコツのでかい人形が上から来てゼンタ人形をさらって行くシーンで私はもうキレました(笑)シュリンゲンジーフは作品をカキ回すことはあっても一定の範にはありました。このシーンのような「ドリフ大爆笑」はやりません。最後のタンタータタタタ・・・・ですよ、あれは(やば、ドリフ世代がバレバレでしょうか(笑)。確かに最後の救済されないゼンタというアプローチには大変面白い端緒はありましたけれども。いずれアップさせて頂きます
[170] 題名:もう一つの祝祭劇場のパルジファル 名前:しみず MAIL URL 投稿日:2004年08月15日 (日) 04時21分
バーデンバーデンの方ですが、こっちはスター歌手の競演。で、サルミネンのグルネマンツ、マイヤーのクンドリ、ハンプソン(発音に関してですが、今回もまた気にならず。ただ、彼がマーラーの歌曲をうたっていた時は私もさすがに気になりました)のアンフォルタスが最高。これ以上望む気なし。パルジファルのヴェントリスが、まあまあ程度の出来でしたが、前三者がしっかりしてればこのオペラはとりあえずOKでしょう。
演出も(レーンホフ)「あの」後では一見ずいぶん保守的に見えましたが、小細工を弄さず、観客に謎解きを強要させず、アンフォルタスの苦悩と解脱にフォーカスした、非常にいい演出でした。
ただしピット。バイロイト組を除いたDSOB、オペラ慣れしていないところを意外にもまったく感じさせない大健闘。これは音楽監督ナガノの力か。
しかし指揮者としてのナガノは・・・ダメ(奇しくも複数の評でmatt(くたびれた、濁った、鈍い)という形容詞を使ってた。まさにこんな感じ)なだけではなく、ブーレーズと違い方向性が全く不明。纏めるまでは非常によくやったが、それ以上が全くなし。退屈。
彼のショスタコのオペラを聞いたときは凄いオペラ指揮者だと思いましたが、今回のでバイエルンへの不安灯る。
あと合唱も寄せ集めの弱さ露呈。このあたりが限界か。
歌手は最高、演出も借り物だけど素晴らしい、でも総合的にはまあ中の上程度、ちょっともったいない公演でした。
[169] 題名:Schlingensiefとかいう奴・・・ 名前:しみず MAIL URL 投稿日:2004年08月15日 (日) 04時08分
なにをおっしゃる、あんなワーグナー、冗談じゃないですよ.
さて、演出。詳細は管理人氏が解説してくださるでしょうが、要は「アフリカ」の(S氏はナミビア旅行で今回のインスピレーションを得た由、ただ彼のアフリカ観が的確なものか、もしくは単に欧州人の先入観丸出しの異郷趣味なのかは知らず)「原始」宗教/文明版パルジファル。舞台はわけのわからんガラクタの集まり、背景には物語の展開にあわせて腐乱した兎の死体(第一幕、活気を失った騎士団の象徴)、鶏の首を生贄として切っている儀式の映像(第一幕場面転換のあたりだっけ)が背景や前面に写ったり、その他いろんな光が乱舞。第三幕の最後では舞台前面に張られた紗幕に改めて兎の死体が蛆虫に食われていくプロセスが大写しで救済を表現。
キリスト教からパルジファルを解放することは、パルジファルに感動する非キリスト教徒として賛成。死体が土に帰るのも、ある意味救済のプロセスとして理解ができる。
ただ・・・あんな神聖な音楽が鳴っているときに、斬首だの蛆虫だの見せるな馬鹿野郎。観衆はパルジファルの台本じゃなくて音楽に魅せられてきているんだぞ。おまえの斬新な視点はもう分かったから、頼むから音楽の邪魔をしないでくれ(今回はその音楽すら個人的には外れだったが)。
と、思いました。
観衆の反応も、Sに対しては大ブーイング、というよりかほとんどの人は拍手もせずブーイングも発せずこの男を突っ立って眺めている、というもの。
それなのに、翌々日の新聞には「バイロイトにもとうとう近代が到来」「久しぶりのヒット演出」「スタンディングオベーションの観客も」・・・もう大本営発表は止めてくれ。少なくともプレミエの反応は、ブラボー(声の出所が判別できるほどの)数名、ブー約五割、約五割は拍手せずに腕組み、て感じだったのですが・・・
[168] 題名:Re: 名前:ひでお MAIL URL 投稿日:2004年08月14日 (土) 05時28分
しみずさんお返事大変遅れてすみません。新聞・メディアの反応纏めようと思いましたが正確な翻訳やら面倒で返答できませんでした。取り敢えず私の実況放送を聞いての感想を踏まえて書きます。
先ず最初に珍しく意見が一致しましたね!しみずさん好みの演奏かなと思ってましたが、ブーレーズなりの美点はあるかも知れないし、実演で聞いてはいませんが、やっぱりあれは頂けませんよね。
>>なんだ、ヒデオさんがご自分の目と耳で見られるまで、先入観を与えかねない情報を差し挟むことは差し控えようと思ってたのに、そこまで情報収集なさってるなら意味無いじゃん・・・(笑)演出についてはヒデさんが出発するまで控えるとして(といっても、(おそらく意図的に)中身がプレスに大幅に事前漏れしているので、見る前に大方想像はできるでしょうが)、音楽面はもうどうせ聞いちゃってるんだから、先行解禁:
いえいえ(笑)私は予め全て知りたいタイプです。出来るだけ前情報を仕入れてから望みたいタイプなので私の掲示板では全て解禁(笑)
>まず指揮。ブーレーズ、個人的には好きな指揮者だし、彼には大分お世話になりました。
>こんな彼への敬意・愛情を一発で殲滅してしまうほど、今度のパルジファルは衝撃的でした.好みの問題であることは百も承知でいつつも、
>最低.
う〜ん、それだけいい実演を聞いていてそれを殲滅させるほどとはかなりですね・・・。
>前奏曲の冒頭、3つの主題を次々と奏しているうちは良かった.たまらなく美しかった.その後弦が一旦聖杯の動機を奏し、木管の三連音符に移ったあたりから急速に雲行きが。覚悟はしていたが、速い.速いだけならまだしも、異常にせかせかしている。
私も前奏曲で「あらら・・・」と思いました。70年の録音と変わりないんですね。寧ろブーレーズ味が増している。バイロイト登場初年の66年録音ではまだまだクナが多少聞こえてくるのですが、年を追うごとにブーレーズ色が濃くなり、04年が一番ブーレーズのブーレーズたる面が強調された気がしました。そういう意味では「円熟」してるんですね(笑)
>その後第一幕に入り、クンドリが飛び込んで、パルジファルが登場しても、速い・低温どころか絶対零度・軽い姿勢は変わらず.スタイルはどうでもいいのですが、困ったことに何の必然性も感じられない.
速い、低温、零度、軽さ・・・・至極仰る通りの演奏に聞こえました。必然性、わかりませんね。
>その後あのたまらなく美しい場面転換の音楽になり、不安は絶望へ.神々しさのかけらもなし。無関心かつ無機的な演奏がだらだら.毎年欠かさずお参りしている、自分の心の拠り所とでも言うべき神社が戦車にバリバリと踏み倒されているのをなすすべも無く目の当たりにしているような無力感を感じました.大げさに言えば.だいぶ。
神社がバリバリですか(笑)寺でもなく教会でもなく(爆)まあ例でしょうが。
>別に神々しくなくともパルジファルでしか味わえない世界が踏みにじられていても、別の新たな価値が生み出されていればいいのです.報道も、フランクフルター・アルゲマイネを除いてほぼ全紙が「パルジファルの神話からの解放、近代音楽の源流を発見!」とかいってもてはやしているのも知ってます.でも、僕もそういう観点から聞こうと努力したのですが、ドビュッシーやベルクの先駆としての魅力なんてほとんど感じられませんでした.感じたのは無機的な喪失感。
同じですね、実は私も努力しました(笑)出来るだけクナやシュタイン、ティーレマンは愚かレヴァインの名演があっても言わば反対方向の価値に何か魅力があるかも知れない、実は録音して何回か聞きなおしたのです。でもどこに美点と言うか「価値」があるのかわかりませんでした。
>FAZが控えめに「68年世代に受けが良さそうな、脱権威の音楽」みたいなことをチラッと書いてましたが、個人的にはこっちに一票.60年代にはこういった手法もアンチテーゼとしてワーグナー受容・解釈の幅を広げる役割があったのかもしれませんが、既に多様なワーグナー受容/解釈が自明のものとなっている今日、僕の耳には彼の音楽はひどく老けた、空っぽなものに聞こえました.丁度第二次大戦後初期に建てられたドイツの建物のように、くたびれた空疎なモダン。
多様なワーグナー解釈、ブーレーズは一つの方向性だったのかも知れませんがその「方面」でも私は価値を見出せなかった。多様性、本当でしょうか。いや、それを百歩譲って認めたとしても今回の演奏は頂けない・・・・。
>その後も、確かに醒めた他人事との姿勢ながら説得力のあった2幕(ブ氏はパルジファルでは第二幕を最重要に捉えている由)、無機質な美が(皮肉でもなんでもなく)全てを凌駕した聖金曜日の音楽等、聞き所は何ヶ所かありましたが、2つの場面転換の音楽及びその後幕切れにいたる合唱であそこまで徹底して崇高さを排除されたら、僕はもう相手する気も起きません。某DOB団員が、彼がリングを振るというので70年代後半はバイロイトから離れていたという話、ようやく理解できました.身をもって.
説得力というよりも何とか聞けたというのが2幕の感想です。某団員?今度教えてください(笑)
>・・・すいません、パルジファルへの思い入れが強いだけに、ずいぶん書き散らしました.拍手を聞く限りでは、私を除くほとんど全ての観客は彼に大きな拍手を送っていたのは事実です.彼のパルジファルが気に入った方がもし読まれたなら、何も感じ取ることの出来なかったセンスの無い奴が吼えてるとでも思ってください.
メディアの反応は詳細しませんが分れてましたね。ある意味真っ二つに。バイロイトの新しい時代だ、時代を画するようなパルジファルだ、というような論調(例えばFrankfurter Rundschau)もありDDPとかAPの速報では「透明な」、「室内学的響き」「決して急いでいると感じさせない快速・快活なテンポで」という報道もあり私は半ばブチ切れました(笑)まあ今のドイツのジャーナリズムやら批評界ではそうだろうな、というのは大方予想はつきましたが。
>合唱、知り合いの評論家はバイロイトの没落の象徴だとか息巻いてましたが、決してそんなに悪いとは思いませんでした.ただ、実演ではあまり感じませんでしたが、放送だと残響が甚だしかったようですね.
没落、というのは外面的には当たっていませんがそう言いたくなる気持ちもわかります。ブーレーズは彼の言説でワーグナーを如何に評価しようが、演奏を聞けば半ば「反ワーグナー」ですよね。「反パルジファル」でもある。そしてワーグナーからある意味「自由」過ぎたシュリンゲンジーフ。オペラ演出の経験もなく、オペラ界を知らない人。そしてワーグナーがナチいや反社会と写るような戦後教育で育ってきた、そしてそのもっともラディカルなものを今でも(もう時代遅れと思いますが)持っている演出家となれば、今回のパルジファル、演奏も演出も合わせて所謂反バイロイト、反ワーグナーと言っても良い点あるような気がします。(つうかでも彼の演出なんて我々からすれば普通ですよね(笑)、恐らく。ドイツでは驚くべきような演出ではないでしょう。)
しかしこう言う私も演出に関しては面白いのだろうなという予想をしています。新聞テレビを見る限り相当な概念なり、発想の豊富があって如何にワーグナーのオリジナルを離れていようと演出家自身に良い、或いは本物の芸術性があればいい、そう思います。あらゆる優れた芸術は他者を通して自己を語る、という点にあるのですから。ただし、ブーレーズは別ですね(笑)いや、そういう意味なら彼の現代音楽や自作自演、こういうものにぜひ接してみたい。
>歌手、
・ドゥヤング、まあまあいい歌手だと思いました.といってもまた聞きたいとは特段思わず.発音は私はもともとそれほどこだわらないので、許容の範囲内.ギャンビルよりかはましでしょ(いつもこればっか)ただ、クンドリとしては明らかに低音が薄すぎ.これじゃああかん。
う〜んやっぱり「発音」という点がひっかりますね。私やしみずさんも少なからずドイツ語出来るはずですが、単に「言語」ではないんですね。言葉自体オペラでは芸術と思います。飽くまで演技であり、自然さであり、歌であり、イントネーションであり、それらを踏まえた上での発音なのです。言語上ではなく「芸術上」の要請なのです。そして本当の「歌唱芸術」の評価にはこれらへの理解が必須でしょう。歌う側も。ドゥ・ヤングは全ての意味で未熟だった、と私は断言します。声楽上も低音のみならず確かに音域が広い歌手ではありませんね。
>・ヴォットリヒ、昨年のエリックに比べたら格段の進歩.声は確かにいい、でも私は特に表現の面で更にもうちょっと良くなってることを期待してたな・・・とはいえホルと並んで歌手の総崩れは食い止めた.
主役ですし歌手の実力を測るには絶好の役だったと思います。演出にいやいやながら歌わされているという感じがしました。実際メディアでの騒動は周知の通り。でもこれだけ重い声で今後期待できると思います。タンホイザーやジークフリートの予定もあるとか。若干くせはあるもののフランツ如きは完全凌駕する歌手で、今後「本物のワーグナー・テノール」の一角を占めるはずです。
>来年はブーレーズも齢80、ひょっとしたら他の人に座を譲るかも.指揮がフィッシャー(とはいえマンハイムでのパルジファルはなかなか退屈だったが)かP.ヨルダン(世間で騒がれているほど凄いとは思わないが.老練かつ堅実なのは事実。グラーツのパルジファルは非常に丁寧で良かった。来年デビューできたらマゼールと並んでバイロイト最年少指揮者タイ記録。でもザルツブルクに来夏も残るのかな・・・)、パルジファルがエーベルツ、クンドリがシュスター(あのぶっとい声はクンドリ向き.同じくグラーツで大ヒット)とかだったらまた行く気も起きるのですが.
ブーレーズはインタビューで来年も招待されている事明らかにしてます。ただし高齢の彼が来れればの話し(ブーレーズ談)。あ、シュースターはシュトゥットのブランゲーネもやっぱ良かったですね。なんせこの演出ではブランゲーネとマルケが主役ですから(笑)
いずれにせよ明日からバイロイトで実演を確かめて来ます。では。
[167] 題名:感想 名前:しみず MAIL URL 投稿日:2004年08月05日 (木) 04時19分
なんだ、ヒデオさんがご自分の目と耳で見られるまで、先入観を与えかねない情報を差し挟むことは差し控えようと思ってたのに、そこまで情報収集なさってるなら意味無いじゃん・・・(笑)
演出についてはヒデさんが出発するまで控えるとして(といっても、(おそらく意図的に)中身がプレスに大幅に事前漏れしているので、見る前に大方想像はできるでしょうが)、音楽面はもうどうせ聞いちゃってるんだから、先行解禁:
まず指揮。
ブーレーズ、個人的には好きな指揮者だし、彼には大分お世話になりました。90年前後の数シーズンは彼のクリーブランドやシカゴでの演奏会のラジオ中継を欠かさず聞いて、彼のWPhザルツブルクライブ(夜鳴きうぐいすで始まり、夜想曲を経て不思議な中国人でおわる奴)の映像に衝撃を受けて、95年のブーレーズフェスティバルではN響とのダフクロ、不思議な役人に脳天を割られるような衝撃を受けました.
こんな彼への敬意・愛情を一発で殲滅してしまうほど、今度のパルジファルは衝撃的でした.好みの問題であることは百も承知でいつつも、
最低.
前奏曲の冒頭、3つの主題を次々と奏しているうちは良かった.たまらなく美しかった.その後弦が一旦聖杯の動機を奏し、木管の三連音符に移ったあたりから急速に雲行きが。覚悟はしていたが、速い.速いだけならまだしも、異常にせかせかしている。
その後第一幕に入り、クンドリが飛び込んで、パルジファルが登場しても、速い・低温どころか絶対零度・軽い姿勢は変わらず.スタイルはどうでもいいのですが、困ったことに何の必然性も感じられない.
その後あのたまらなく美しい場面転換の音楽になり、不安は絶望へ.神々しさのかけらもなし。無関心かつ無機的な演奏がだらだら.毎年欠かさずお参りしている、自分の心の拠り所とでも言うべき神社が戦車にバリバリと踏み倒されているのをなすすべも無く目の当たりにしているような無力感を感じました.大げさに言えば.だいぶ。
別に神々しくなくともパルジファルでしか味わえない世界が踏みにじられていても、別の新たな価値が生み出されていればいいのです.報道も、フランクフルター・アルゲマイネを除いてほぼ全紙が「パルジファルの神話からの解放、近代音楽の源流を発見!」とかいってもてはやしているのも知ってます.でも、僕もそういう観点から聞こうと努力したのですが、ドビュッシーやベルクの先駆としての魅力なんてほとんど感じられませんでした.感じたのは無機的な喪失感。FAZが控えめに「68年世代に受けが良さそうな、脱権威の音楽」みたいなことをチラッと書いてましたが、個人的にはこっちに一票.60年代にはこういった手法もアンチテーゼとしてワーグナー受容・解釈の幅を広げる役割があったのかもしれませんが、既に多様なワーグナー受容/解釈が自明のものとなっている今日、僕の耳には彼の音楽はひどく老けた、空っぽなものに聞こえました.丁度第二次大戦後初期に建てられたドイツの建物のように、くたびれた空疎なモダン。
その後も、確かに醒めた他人事との姿勢ながら説得力のあった2幕(ブ氏はパルジファルでは第二幕を最重要に捉えている由)、無機質な美が(皮肉でもなんでもなく)全てを凌駕した聖金曜日の音楽等、聞き所は何ヶ所かありましたが、2つの場面転換の音楽及びその後幕切れにいたる合唱であそこまで徹底して崇高さを排除されたら、僕はもう相手する気も起きません。某DOB団員が、彼がリングを振るというので70年代後半はバイロイトから離れていたという話、ようやく理解できました.身をもって.
DuFayさんの、
>特に舞台転換音楽の矮小さは、どう聴いても何かの間違いとしか思えません。
この表現、いただきです.
・・・すいません、パルジファルへの思い入れが強いだけに、ずいぶん書き散らしました.拍手を聞く限りでは、私を除くほとんど全ての観客は彼に大きな拍手を送っていたのは事実です.彼のパルジファルが気に入った方がもし読まれたなら、何も感じ取ることの出来なかったセンスの無い奴が吼えてるとでも思ってください.
というわけで、個人的にはこの音楽、指揮でこけたらもうほとんど何の興味も湧かないので、あとは簡潔に。
オケ(+音響)、いいですねえ.でも3階でこんな「軽い」解釈だと、正直音小さすぎでよく聞こえません.
まあオケの音が特段小さかったのは軽量級が多い歌手への配慮かもしれませんが.
合唱、知り合いの評論家はバイロイトの没落の象徴だとか息巻いてましたが、決してそんなに悪いとは思いませんでした.ただ、実演ではあまり感じませんでしたが、放送だと残響が甚だしかったようですね.
歌手、
・ホル、及第点は届かずとも合格点.私の耳にはそれなりに含蓄のある表現に聞こえました.ただ、フェストターゲのザックスでえらい目に遭ってたので、期待値がそもそも大幅に低かったのは事実です.
・ドゥヤング、まあまあいい歌手だと思いました.といってもまた聞きたいとは特段思わず.発音は私はもともとそれほどこだわらないので、許容の範囲内.ギャンビルよりかはましでしょ(いつもこればっか)ただ、クンドリとしては明らかに低音が薄すぎ.これじゃああかん。
・ヴォットリヒ、昨年のエリックに比べたら格段の進歩.声は確かにいい、でも私は特に表現の面で更にもうちょっと良くなってることを期待してたな・・・とはいえホルと並んで歌手の総崩れは食い止めた.
・ブールメスターは評判は良かったようですが、僕はあまり共感できず.てか、この役、そもそもよほど良い歌手でないとそもそも聞かせようがないのでは・・・
・愛しのがに股ウェーグナー、彼もテルラムントから格段の進歩.でもクリングソルはもっと怖くなきゃ.
というわけで、うだうだいってもブーレーズに個人的に拒絶反応起こした時点で音楽面では全てアウトでした。
来年はブーレーズも齢80、ひょっとしたら他の人に座を譲るかも.指揮がフィッシャー(とはいえマンハイムでのパルジファルはなかなか退屈だったが)かP.ヨルダン(世間で騒がれているほど凄いとは思わないが.老練かつ堅実なのは事実。グラーツのパルジファルは非常に丁寧で良かった。来年デビューできたらマゼールと並んでバイロイト最年少指揮者タイ記録。でもザルツブルクに来夏も残るのかな・・・)、パルジファルがエーベルツ、クンドリがシュスター(あのぶっとい声はクンドリ向き.同じくグラーツで大ヒット)とかだったらまた行く気も起きるのですが.
[166] 題名:Re:パルジファル 名前:ひでお MAIL URL 投稿日:2004年08月04日 (水) 08時04分
DuFayさん、早速パルジファル評ありがとうございます。
今年のパルジファル、ブーレーズが34年振り(66年パルジファルを振ってバイロイト・デビュー、ご存知シェロー・リングの最後は80年だったか)の再登場、またスキャンダル映画監督、演出家のシュリンゲンジーフが初めてのオペラ演出ということで例年にも増して話題を集めた公演だったようですね。ここのしみずさんがプレミエを見てらっしゃるはずですし(お時間許す限りでご感想伺いたいですが)、私も後の公演に接しますが、取り敢えず先ず実況放送で聞いた上で、歌手のみの感想を書いておきます。実況放送のインタビュー(シュリンゲンジーフ、ブーレーズ、ヴォットリヒ、ミシェル・ドゥ・ヤング)も録音しましたし、話題公演と言うことで私も8誌くらいの新聞評もコピーしてきましたので機会あればまたご報告する積りです。
ヴォットリヒ、DuFayさん程までの絶賛ではないのですが彼がここまで本格的なヘルデンを歌えるとは予想していなかっただけに良い意味で期待を裏切られました。兎に角やはり重めの、英雄的な声質は現代でもなかなか得難い特質かと思います。ネットで読む限りの新聞評ではかなり多くの批判的な声がありましたが、ヴォットリヒのようなタイプのテノール(A・エーベルツやW・シュミットもそうだろう)を理解せねば「ワーグナー・テノール自体を解していない」と断言します。成る程、一応は聞こえている評者もいて「狭い喉から音を搾り出した」みたいに書いている輩もいましたが、こういう人は一生モーツァルトでも聞いているが良い。芸術に正当な価値を付与することが出来ない評者の何と多いことか。まあヴォットリヒも勿論まだ若いし歌手として未熟な部分はあろうかと思いますが、演技演唱も自分の目指す解釈なり役作りが反映されたもので実演で声量があれば完璧に近い部分もあり、ここまで苦悩するヘルデンに相応しい歌唱は現代でも希少ではないでしょうか。舞台の写真などをみると演出上従来のパルジファルを多少おちょくる衣装を着せたりしており、髪の黒いヴォットリヒには似合わないブロンドのカツラで見栄えは良くないですが、エッセンのヴァルターを見た限りではカタリーナとの噂も納得出来る、かなりもてそうな男前の歌手でありました。報道されている通り、プレミエ前にシュリンゲンジーフ批判をラジオで行い、来年はバイロイトで同役は歌わないと宣言しておりますし、上演後もマスコミの前でシュリンゲンジーフとの「野外戦」を行ってましたがこれについては次の機会に。
グルネマンツのホルはちょっと不満の部分が多かったです。声がタイタスと同様にイマイチ伸びないし突き抜けも悪い。歌は決して下手ではないし、卒無くこなしてはいましたが歌い崩しもちょっと外れている気もしましたし、声や歌い方の性格上グルネマンツの威厳や品格に欠けるところ気になりました。私はどのような演出であれ、依然として音楽は偉大を追求しており「ジークフリートはやっぱり弱かった」といった類の傾向、現代の芸術矮小化志向に音楽まで迎合する必要はない、と考えます。演出家がやりたければシュトゥットガルトや、今のミュンヘン辺りでアネセン等にやらせて置くが良い。
ドゥ・ヤングには私としては不合格を与えざるを得ません。バイロイトもそれを取り巻く様々な社会環境から免れ得まいし、それ故独自の人選政策も理解出来なくもありません。またそうなったのも久しい昔では無し、最早全体的に見て「最高レベル」は愚か、「高水準」すら期待できないバイロイトの歌手陣であり、半ば「諦念」してはおりますがそれでも芸術としては判断するならヤングの起用は肯じ得ません。悪い意味での典型的アメリカ的歌唱、声はある程度はあるが平板・単純極まりない役への理解、歌への理解、言葉への理解。殆どオペラすら歌ってきていない歌手、正直予想した通りです。インタビューでは英語での受け答え、ドイツ語は出来ても初級のようですね。「歌」への抜群のセンスがあれば話しは別ではありますがそれすらない。まあ初めてに近いワーグナー経験でしょうからこの歌手個人には今後のエールを送りたいですけれども(すでにヴェーヌスやフリッカなどそれもメットなどからオファーきているらしい)、問題は起用自体にあるでしょう。
>他の歌手も、演劇的に誇張された演技で面白く聴けました。
全くもって仰る通りでブールメスターはちょっと誇張し過ぎか或いは「歌舞き」方がなっていないですね。「誇張」にも一種の「規律」のようなものが要るでしょう。少なくとも相応する声がないと。勿論音符を並べるだけの歌よりは遥かに聞けましたが。因みに彼、テレビのインタビューで見ましたが右耳にイヤリングしてるんですね・・・・トホホ。
イギリスではなくオーストラリア出身DORのウェーグナーも彼としては大舞台、気合が入っていたと思います。私も評価しない歌手ですし、役的にも半ば不適当、また殆どの新聞評での批判は甘んじて受けますが、まあ地元歌手として良く頑張ったと言ってやりたいですね。最近確かにDORでも気合が入ってきており、バイロイトでビテロルフ、テルラムントに続いてクリングゾル抜擢、本人もひょっとして緑の丘でのヴォータン目指しているのでしょう。(反面彼が登場出来るのも今のバイロイトだからか)
他に地元歌手では脇役で第4の小姓のMiljenko Turk、第4の騎士のSamuel Younはケルン・オペラの所属、第3の小姓のノルベルト・エルンスト(ダーヴィットなどキャラクター)はDORメンバーです。トゥルク、エルンストはそこそこでしたがユンは結構頑張ったのではないでしょうか。彼は現行のカーセン・リングでドンナ―、グンターを歌ってます。
ブーレーズやメディアの反応に付いてはまた。
[165] 題名:パルシファル 名前:DuFay MAIL URL 投稿日:2004年08月02日 (月) 06時32分
こんにちは。
バイロイトのパルシファルを全部聴きました。
ヴォットリヒ・・・すごすぎますね・・・こんなパルシファルを聴いたのは初めてです・・・
第二幕の後半は完全に彼のペースだったように思えるほどです。
ヴォットリヒの第二幕は、うちにあるCDのどれにも比類無く、史上最高の歌唱に思えます。
声ははじめて接するタイプの声ですが、かっこいいですし巧いですし・・・
これで指揮がまともならと言う場面も多かったです。
ぜひとも生で接してみたいですね・・・
他の歌手も、演劇的に誇張された演技で面白く聴けました。ホルはかわいそうでしたが
ブールメスターも楽しめましたし、ウェーゲナーも演劇の国イギリス出身らしく
燃えていたようですね。
クンドリのデヤングも最初は何だかなーと思いましたが、第二幕では覚醒して
楽しませてくれました。
ブレーズの指揮は、第一幕の最初は最悪でしたが、第二幕はかなり
乗っていたように思います。細かいところはいろいろありますが・・・
第三幕は雰囲気ぶち壊しの所もありましたが、第一幕の聖杯開帳の場面は秀逸でしたね。
まあ彼は、昔のCDでもここだけは良かったですけど・・・
第一幕前半では、音響の問題とか、あとオケも乗っていなかったようなので
これは音楽祭の後になれば、すこしは改善されると思います。。。
いずれにしても、自分がワーグナーだったら、この第一幕などを聴いて自分の作曲の
惨憺たる失敗と勘違いして自殺していたでしょう。
特に舞台転換音楽の矮小さは、どう聴いても何かの間違いとしか思えません。
途中で聴くのを止めようとすら思いましたが、第二幕はその忍耐に報いておつりが
くるような素晴らしい歌とオーケストラでした。
グロ映画監督シュリンゲンズィーフの演出は、放送ではまったく分かりませんが、
放送では合唱が立体的によく聞こえていたのは彼の功績でしょうか?
[164] 題名:今年のラインの黄金 名前:ひでお MAIL URL 投稿日:2004年08月01日 (日) 07時09分
今年の「ラインゴルト」、漸く今さっき聞きました。ニーベルハイム辺りからしか聞いてないのでいい加減かも知れませんが少し雑感を。
ヴォータン Alan Titus
フロー Endrik Wottrich
ドンナ― Olaf Baer
フリッカ Mihoko Fujimura
ローゲ Arnold Bezuyen
ファーゾルト Johann Tilli
ファーフナ― Philip Kang
アルベリヒ Hartmut Welker
ミーメ Michael Howard
フライア Anja Kampe
エルダ Simone Schroeder
指揮 アーダム・フィッシャー
演奏 バイロイト祝祭管
本作では歌手は色々聞けて楽しいですね。脇役でも良いのがいたり悪いのがいたりやはり今はバイロイトもそうなのか・・・と言う感じでした。
タイタスはやっぱ発声にモゴモゴ感ありますね。声はでかいのに勿体無い。いまいち声が突き抜けません。まあしかし一流劇場なら最低許容範囲のヴォータンだったのではないでしょうか。中堅で歌えばかなりのものでしょうが。しかし2006年ヴォータンは誰なのでしょう。バイロイトならぜひシュトゥルックマンかドーメンを招くしかないでしょう。大穴でモリス(笑)。今の時代ヴォータンはこれら以外は恐らくいないので後は無名の途轍も無い新人を持ってくるしかないでしょうが、もしタイタス・レベルを下回ったなら、バイロイトの名折れでしょう。
ヴォットリヒはやっぱいいですね・・・。パルジファルでも良かった(ただし演出に反対していたようで実力を出していなかったかも)ですが次世代のヘルデン・テノールは私的には彼で決まりと思います。まだひょっとして30代かも知れませんが声質が「重い」。その割りに高音域も出せるのでこれだけ揃っているだけでも優秀なヘルデンの資質多いにありでしょう。去年エッセンでヴァルターを2回聞き、今のユーゲントリッヒはザイフェルトかヴォットリヒしかいないな、と思ったものですが本格的なヘルデン役のパルジファルでこれだけ出来れば大したもの。今後はタンホイザーを予定しており、未定ですがジークフリートも挑戦するかも、とインタビューで言っていました。正直フランツなど足元にも及ばないヘルデンの資質を持っているでしょう。フローとしてはちょっと重過ぎるかなと思いましたのでフローは今後ぜひフランツが当り役とすべし!!ヴォットリヒにフローをやらせフランツにジークフリートをやらせるとはバイロイトも何考えてんだ??エッセンではヴォットリヒは演技も良かったですね。
ベーアも非常に贅沢なドンナ―。ちょっと勿体無いですね、この役では。他の脇役をどうにかしないと・・・。
藤村も透明な声で頑張ってましたね。あまり期待しないといい歌に聞こえます。
Bezuyenはどういう発音でしょうか。ラジオで聞いたら「ベツォイエン」見たいな
発音してましたが・・・・。彼もまあ普通のローゲ。キャラクター型ですね。演唱もそんなに悪くありません。ぜひ2006年リングのローゲにはW・シュミットを!!(笑)
巨人族の二人は迫力不足。特にカンは一線から身を引くべき。演唱も見るべきところ無く役を消化していない歌唱が丸見え。早いところハンス=ペーター・ケーニヒを出せい(笑)ところでカン、最近韓国のワーグナー協会の知り合い出来て色々話してますがプライベートは結構威張っているらしいですね・・・。藤村もそんな感じでしたし・・・。
もう今回の立役者はハルトムート・ヴェルカー!彼はもう何才でしょうか?とっくに60は過ぎている感じですがまだまだ行けますね!演唱も巧いし声量もある。なによりワーグナー歌唱の「歌舞き方」を心得ている。昔はヴォータンも歌ったらしいですがこういう歌手がまだ歌っている事には感謝せねばなりません。現在でも最高のアルベリヒの一人でしょう。カペルマン、ヒッレブラント、現代はいいアルベリヒが揃ってます!私はヴェルカーの実演はDOBリング・ガラ(アルベリヒ抜粋)と2002年の「ジークフリート」の同役だけですが、今年はぜひラインゴルトで聞いてみたいです。
ホワードは普通、カンぺもそこそこでしたがブーを出したかったのがエルダのシュレーダー。バイロイトのエルダでこれはないだろう(数年来録音でも生でも聞いてますが)。初音から、歌い出しからなっていない。緊張感や神秘性の欠片もない。歌と言うか彼女の音楽の流れが非常に緩慢極まりなく、彼女のお陰でエルダの場面がとてもだるく、カッタルい音楽となりました。
さて、リング最後の年のフィッシャー。基本的に変わりはありませんが特にアゴーギクも出来ず、平板な音楽作りは変わらず。ただしオケの持ち味は引き出すと言うか「任せている」ようで半分はバイロイト祝祭管の音楽でしょう。私は2002年ガラで彼の指揮振りを見ていますが彼は主張が、表現が非常に薄いですね。バイロイトで歌った知り合いに聞いた噂ではフィッシャーは結構おっちょこちょいで楽員からも威厳無く
扱われているようですが音楽性も非常にこれと似通った部分あるように思えました。
良い意味でも悪い意味でも自己を主張しない。主張無くして、表現無くして何が音楽だ、芸術だ、という観点もありますが、フィッシャーの場合バイロイトのオケに任せるのでいいワーグナーは確かに聞けるし、マンハイムの監督などやってきておりオペラ指揮者としては経験豊かな(と言えど今年は歌手との間合いが少々ずれたところもあった)それこそ堅実なオペラ音楽はしてくれるので実力はないが名前だけ売れた凡百の一流指揮者よりは遥かに安心して聞ける指揮者ではあります。フィッシャーも、そしてオケも合わせて今回のバイロイト訪問でぜひもう一度聞いて確認したいところです。特にラジオや録音を聞いているとオケと音響が気になるのでこの辺りのところ、実演で今一度確認したいところ。
[163] 題名:Re: ドイツのメディア 名前:ひでお MAIL URL 投稿日:2004年07月31日 (土) 20時51分
さすがしみずさん、メディアの総括ありがとうございました。
>(1)雑誌Opernwelt,Opernglas
Opernglasはどんな傾向を持っているのでしょうか。Opernwelt
と比べて?「すみわけ」みたいなのがあるのでしょうか。
>@全国紙
ドイツの日経はHandelsblattでは。FAZは寧ろ産経とか読売という気がしますが、私はこまめに読んでないので(笑)南ドイツも保守系の産経・読売系に思えますが違うのかな・・・。Die Weltは確かに保守、リベラルですよね。カイザーって有名らしいですがやけにややこしい文章書く輩ですね・・・。
バイロイトのパルジファルは話題でしたので各紙面翌日に報告が出てましたね(ネットで)。
>ただ、総論に戻りますが、どんな評であれ、なんかイデオロギー臭いと言うか、純粋にいい音楽聴いて、嗚呼幸せだなあ、と感じるのが目的の一般聴衆とはそもそも別の観点・目的でこいつら音楽聞いているんじゃねえのか、と思ってしまうのもまた事実です.
ほんとにそうですね。というよりオペラをだしに詰まらない主張・意見を語りたいのでしょう。芸術は芸術として語るべきと思いますよ、本物の評論なれば。またジャーナリズムの特性としてどうしても社会(一般社会、経済、政治という意味での)と絡めて論じたいという方向もありますね。私は飽くまで「芸術の為の芸術」という立場ですからこれこそオペラに関するジャーナリズムは詰まらないという理由です。まあ色々読んで目も耳もある評者を見つけるべきではあるでしょうが。
ところでEinsFestivalってしみずさんご存知ですか?
テレビ局でしょうか。
さて、そう言えば掲示板にも書いておりませんでしたが今年はバイロイトに参ります。8月14日から27日まで滞在し取り敢えずは「パルジファル」「タンホイザー」のチケットは確保してあります。出来れば「リング」も見たいです。うみさんもいらっしゃるようですが、もしここを見ておられる方でいらっしゃる方あればご連絡下さい。richie1881@yahoo.co.jpまで。
HP更新も滞っておりますが今シーズンも終わり、徐々に更新していきたいと思います。