大きな町で
…ショー「ふわぁあ。暇だなぁ。海苔川はまだ帰ってこないしなぁ。」 手流尾「食料や道具もそろったし、わしらはこれでいつでも出かけられるのう。」 ショー「そうですね。海苔川が帰ってきたら即行で旅に出ましょう」 手流尾「いや、それば無理じゃ。海苔川は恐らく半分死んだ状態で帰って来る。少なくとも2、3日は休息をとらねば。」 ショー「(そんな特訓をしているのか…)そ、そうですか。じゃぁ俺はもう少し武器を作るかなぁ」 手流尾「おぬしは自分で武器を作っておるのか。」 ショー「はい。ってか売ってないんで(笑)」 手流尾「確かに。武器を使わねばならない職業は大変じゃな。」 ショー「(手流尾は特別だ…)て、手流尾さんは拳ですね(笑)」 手流尾「その通りじゃな。歯葉刃」 ショー(ハハハ=歯葉刃!?なんという笑い方だ!!)
と、その時、ドアが音を立てて開いた。
海苔川「うぇ…」
バタッ。
ショー「わわわわわ!!!海苔川が死にそうだ!」 手流尾「こっちへ運ぶんじゃ。」 手流尾たちは海苔川をベットに運んだ。海苔川は傷だらけだ。
ショー「本当に…大丈夫なんですか?」 手流尾「なぁに、明日の朝には意識は戻るだろう。まぁ、そのときには体は動かんと思うがのう。」 ショー(ひえ〜;;)
---------------------------三日後---------------------------
ショー「もう大丈夫なのか?」 海苔川「あぁ…OKだ!」 手流尾「お疲れさん。さて、おぬしも早く道具をそろえてくれ。」 海苔川「OK。」
道具を集め終わったので、次の日の朝、俺達は旅に出た。 最初の目的地は、砂漠地方最大の都市、「ドッシュ」である。 ここで情報を得て、そこからどこに行くか決めるとしよう。 ---------------------------------------------------------------------------
ドッシュは意外に近かった。俺個人ではアストとドッシュはものすごく離れている 意識があったのかもしれない。ともかく、アストを出た次の日の昼にドッシュに付いたので、そのまま情報集めに入ることにした。
手流尾「情報は、どこで集めるのじゃ?」 海苔川「そうですね。基本的には町の掲示板などに冒険者への依頼とかが書いてあるんです。『●●をいくら払うから退治してくれ〜。』とか、そんなモンです」 ショー「そうか。掲示板は大抵銀行の壁にあるから、この町の大きな銀行に行けばいいわけか。」 海苔川「そういうことね。ところで二人とも、ちょっと耳貸して。」
(さっきから俺らをつけている奴がいるのは分かってるよね。) (ああ、あの小さい人だろ。) (どうする?追っ払う?) (う〜n…)
???「あの〜!」 海苔川「うわっ!びっくりした!」 手流尾「おぬし、さっきから尾行しおって。わしらに何の用じゃ」 ???「あなた達、冒険者ですよね。パーティーは3人ですか?」 ショー「そうだけど?」 ???「俺を…パーティーに入れてくれませんか?」
三人「はぁぁ?」
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海苔川「どうでもいいけど、何でいきなりそんなことを?」 ???「俺は魔道士なんですけど、他の人とちょっと違うんで、相手にされないんです。パーティー勧誘なんてぜんぜんされませんでした。でも、あなた方は変わっているので俺を入れてくれるかもしれないな〜と思ったんですよ。」 海苔川(堂々と俺たちを変わってるとか言うなよ…でもこいつ今魔道士って言ったな…欲しい!!) ショー「どーする?」 手流尾「わしは、海苔川の判断に任せる。」 海苔川「そうですか…ねぇ、君。ちょっと聞きたいんだけど、君は他の人と何が違ったのかい?」 ???「普通、魔道士は杖を使って特定の呪文を唱えながら魔力を杖に集中させ、攻撃や防御の魔法を発動させます。しかし、俺の場合はなぜか特定の呪文では魔法が発動しないんです」 海苔川「じゃぁ、どうすれば発動するのかい」 ???「それが、おかしなことに、挨拶用語なんです」 海苔川「ぇ」 ???「詳しく説明しますと、例えば光を灯す時、普通は『テガテツテテ』と唱えます。しかし、俺の場合は『どうも。』で発動するんです」 海苔川「魔法の威力は別に変わらないの?」 ???「もちろんです。後、もう一つ違うところがあります。」 海苔川「それは?」 ???「普通の魔道士と杖が違います。通常は某ハ○ー○oターのような杖を使うのですが、俺の場合は箒の柄の方が力が出るんです」 海苔川「へぇ〜。でも、威力に関係ないなら別にいいじゃん。俺達のチームには今魔道士がいないし、定員の4人にも一人足りないから、一緒に冒険しよう。」 ???「あ、ありがとうございます。あ、そういえば俺、まだ自己紹介してませんね。 俺は○はって言います。これからよろしくお願いしますね。」
海苔川「あぁ。よろしく。」
ついに念願の魔道士を仲間にした。少々問題はあるが、なかなか頼もしい存在だ。
続く
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