海苔川 五右衛門の恐るべき特訓
3人目、ショーを仲間にした俺達は、手流尾がショーの実力を知りたいと言うので、修練所の試合場に来た。
海苔川「開始!!」
ショー「遠慮なく行かせて貰いますよ!」 手流尾「…」 俺はショーが姿を消したりするのかと思ったが、違った。ショーは腰に挿してある "くない"を取り出し、手流尾に投げつけた。速い。 手流尾がそれを避けると、その間に手流尾に数m近づいたショーが短刀を抜き、手流尾に 切りかかった。木製の短刀は手流尾の肩に当たった。ショーの勝ちだ。
海苔川「試合、終了!」 ------------------------------------------------ こうしてショーの実力は確かめられた。俺達は手流尾の家に戻り、これから何処に 行くか、何をするかを話し合った。
ショー「まずは手流尾の再生薬探しじゃないのか?」 海苔川「そうだな…でも冒険者の薬学書なんて超専門的で俺には読めないよ。」 ショー「俺もだ…薬学所が読める奴、誰か知らないか?」 手流尾「そんなことは大きな町で医者にでも相談すればよい。それよりも、まずは 海苔川の実力向上のほうが重要じゃ。」 ショー「そ…そうか!!その方が数百倍重要だ!!!」 海苔川「数百倍って…」 手流尾&ショー「鍛えろ。」 海苔川「はい;」 海苔川「じゃぁやっぱ修練所かなぁ…」 手流尾「短期間でレベルアップできるところがある。過酷だが、やるか?」 海苔川「そんな所が在るんですか!もちろん行きます!!」 手流尾「じゃぁ、ついて来い」 ------------------------------------------------- 手流尾は街の大きな建物の間の小さく細い道を歩いて行った。 そして、目的地に着いた。
手流尾「ここだ。」 海苔川「ここって…下に通じる階段じゃないですか…」 ショー「地下ってことですか。」 手流尾「そうだ。」 海苔川「まぁ取りあえず入ろう。」
薄暗い階段を下りると、『レベルアップなら!!』と書いた看板の付いた扉があった。 手流尾が扉を開けると、店のマスターが手流尾に話しかけてきた。どうやら知り合いらしい。 マスター「お、久しぶり。今日はその剣士だね。」 海苔川「ぇ…どうしてわかったんですか?」 マスター「勘さ。」 手流尾「ここ特訓は2、3日泊り込みで行うものだ。がんばって来い。」 海苔川「ぇ…そんなこと聞いてn…」 マスター「さぁ特訓を始めますよ。」 海苔川「そんなぁーーーーーーーーーーーー」 手流尾「後は任せたぞ。マスター」 --------------------------------------------------- 店を出たショーと手流尾は歩き始めた。 ショー「あの店はいったいどんな特訓をするのです?」 手流尾「口では言えないな。」 ショー(な…いったいどんな特訓なんだろう…) 手流尾「それはそうと、腹が減ってしにそうじゃ。何か食べよう。」 ショー「あ…俺も。そうですね。何食べます?」 手流尾「もちろんわんこそば。」 ショー「いいですね!!」
手流尾とショーは海苔川の事など全く忘れている。
手流尾「ここのそばが一番安くてうまい。」 ショー「『Mr.SOBAYASAN』ですか。なんかありきたりなのかどうなのか良くわからない名前ですね。」 手流尾「それがうまいんじゃよ。」 ショー「はあ…」
そば店店員「ありがとうございました〜」
ショー「うまかった!!!」 手流尾「じゃろ〜」 ショー「こんな店見たことありませんよ。わんこそば食べ放題で\190、二人だと\250の店なんて。」
食べ放題でないわんこそばなど果たしてあるのだろうか。
手流尾「海苔川は多分三日は帰って来んじゃろう。それまではのんびりと道具集めでもするかのう」 ショー「そうですね^^」
こうして手流尾とショーは家に戻った。このときすでに海苔川が地獄を見ていたことは 言うまでも無い。
続く
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