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(221) 万年最下位チームの逆襲記〜第12話〜 投稿者:名鑑引受人(元兵藤洋平) MAIL URL
フィッシャーズとの2連戦を辛くも連勝で乗り切ったオーシャンズ。
神戸からバスに乗ること数時間、行き先は茅ヶ崎ドリームスの本拠地、茅ヶ崎エキサイトスタジアム。全体的にはパリーグの西武ドームに近い形といわんばかりの球場である。ただ、屋根のあるなしで区別がつけられる。
この球場自体は実は茅ヶ崎にはなく、茅ヶ崎からは少し離れた横須賀の方にある。
いっそのこと、横須賀エキサイトスタジアムに変えれば?という意見も年々増えているらしい。
しかし、監督の古坂、そして、この球団の社長の堂園が断固No!で押し通している。
球場周囲の説明はこの程度にしておこう、後は強いて付け足すといえば、この横須賀はスカジャン誕生の地、ということぐらいだろう。
バスに乗り、高速に乗っかる事数時間、この横須賀の地に、オーシャンズナインが足を踏み入れた。
『ふぃ〜っ、やっぱりここはいいな〜、空気もきれいだし、何よりも海がきれいだ』
こういったのは平田である。
『平田さん、そんなにここが好きなんですか?』
水無月と三井が揃って聞く。
『当たり前よ、ここは俺にとって第二の故郷だからな、おっそうそう、今日の夜の自由行動のとき、俺についてきな、すごくいいところに案内してやるぞ』
『もちろん、おごりですよね?平田さんの』
『意地きたねえなあ〜まあ、しゃあねえ、俺がおごってやるよ』
『同行させてもらいます♪』
その話を横で聞いていた趙が少々猫なで気味な声で返した。
『いや?お前は俺と同じ、こいつらにおごるの』
『えーっ、やだなあ、でも仕方ないか、もう行くって言ってしまったし』
趙がその場にがっくりとうなだれた。
『ご馳走さまで〜す』
水無月と三井が返した。
『よし、決まりだな、じゃあ9時に旅館の前でな』
そういうと平田と趙は旅館の中に入っていった。
『じゃあ、俺達もその前に軽く運動してくるか』 『そうですね』
そういうと三井と水無月は浴場の方に行った。
『さあ、一勝負するか』 『えっ?勝負って・・・これ(卓球)のことですか?』
『そうよ、旅館ときたらやっぱりこれよ!、それとも、おじけづいたか?』
『誰がそんなこといいました?』
『おっ、のって来たな、その調子だその調子、じゃあ、早速始めるぞ』
その頃浴場の方には向井がいた。
カコッ!カコッ!カコッ!カツッ!
『何だ、うっせえなー、人がせっかく一番風呂を浴びているってえのに・・・誰だ?』
向井がそっと窓から覗き込む。
『何だ、あいつらか、あそこまで盛り上がっているとは、さすがにこれは勝負に水をさすわけにはいかねえな・・・もう少しのんびり入っているか』
そういうと向井はまた浴槽に戻っていった。
『フゥ、いい汗かいたな・・・じゃあ一ッ風呂浴びるとするか』
『そう・・・ですね・・・』 『おっ?今のでバテたか?まだまだだな〜、若いの』
『そういう三井さんだって、相当息が上がっているじゃないですか』
『まあ、確かにそうか』 『さあ、とっとと風呂浴びて、準備しましょうよ』
『そうだな』
軽く2,3会話を交わし、二人は浴場の方へ。
『あっ、向井さん』 『おう、やっと終わったか』
『えっ?終わったか、って・・・』 『もちろん、見させてもらったよ』
『見ていたんですか、これはまたお恥ずかしい所を・・・』
『恥ずかしがらなくていいぞ、お前らみたいな若手にはそういったことも必要だからな、だけど、次は浴場の方に人がいないかどうかを確認してからやってくれねえかな、さすがに、湯当りしそうだったからな』
『^^;』
『さてと、俺は飯食ってすぐ寝るかな、お前らもあまり出歩くなよ』
『そう簡単に部屋に入ると思いますか?俺達が』
『^^;、そうだわな、まあ、平田達とたっぷり楽しんでこい、ここは結構いいところだから』
『そうさせてもらいま〜す♪』
そして、二人は風呂から上がると食事を多めに採り、部屋に入る。
すると、突然部屋に備え付けられている電話がなった。電話の声の主は平田だった。
『おっ、水無月か、そろそろ行くぞ、さっきいった場所に集まれよ』
『わかりました、行きましょう、三井さん』 『OK』
部屋のキーを片手に持ち、部屋のドアを閉め、フロントに向かう。
『すいません、ちょっと出かけてきます』 『いいですよ、たっぷり楽しんできなさいな』
旅館の女将に快く送り出された4人。
『で、何処に行くんですか?』 水無月が平田に問い掛けた。
『どうするかな・・・おい趙、どうせだから、こいつらもあそこに連れて行くか?』 『OK、そうしよう』
『あそこって、何処ですか?』 『まあ、楽しみにしていなって』
意気揚々と平田たちが歩き出す。それに少し遅れながらも三井と水無月も付いていく。
旅館から歩く事15分、付いたのはとあるバーだった。
『いらっしゃい、おっ、平っちゃん、久しぶりだね、今日はお連れさんとかい?』 『まあ、そんなところだね、今からでもいいから、演奏聞かせてもらえるかい?』
『OKだよ、あいつらも、いつあんたが来るかと待ち遠しくしていたんだから』 『お〜い!、出番だぞ〜!平っちゃんからのリクエストだぞ!』
マスターの声がバーに響き渡る、すると、2階の方から何やら楽器を持った集団が降りてきた。
『オスッ、久しぶり、平っちゃん』
メンバーの一人が平田に軽く声をかけた、手に持っているのはベース。
残りのメンバーの楽器を見てみると、右端の男はサックス、その隣の男はトランペット、左端の男はチェロ、後ろの男はどうやらピアノの担当らしい。
『お前らはあまりこういう曲に触れ合った事は無いだろ、めったにお目にかかれないことだから、しっかり聴いておけよ』
ベースの男の合図とともに、響き渡りのよい重低音がバー全体にこだまする。
この男達は実は平田の古くの友人で、今はこのバーに来て定期的にジャズの演奏をしている。
この喫茶店のジャズはかなり有名で、全国からも人がくるほどだ。
『なんか、いい感じですね、こういう曲って、聴いた事ないから、すごく新鮮な感じがします』
水無月が平田にそういった。
『だろ?俺達の若い頃はこういう音楽が主体だったんだ、今みたいに、ロックやポップスなんてもんはそんなに流行っていなかったからな』
曲の演奏が終わると、客席からいっせいに拍手が沸き起こる。
そして次の演奏に入る、この繰り返しが続き、バー全体に、シックで何ともスローな感じのジャズが響き渡る。
気が付けば12時を回っていた。
『おっ、もうこんな時間か、じゃあ俺達はもう帰るよ』
『忙しくなったもんだね、平っちゃんも、またここにきなよ、いつでも聞かせてやるから』
『そうさせてもらうよ』 『連れの坊ちゃん達にも言っておきな、いつでもここに来いって』 『ああ』
そういう会話が終わると、平田たちはバーから出てきた。
『いいところですね』 水無月がぼそっとつぶやく。
『また来てみたくなったか?』 平田が返す。
『はい、なんか気に入ってしまいました』
『そうか、じゃあのんびり歩きながら、旅館に戻るとするか』 『はい』
水無月たちは夜もふけた道を、旅館の方向に向かって歩いていった。
今日はこんな感じです。

2003年02月15日 (土) 22時48分




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