|
ぴちゃぴちゃ雨が降る。きらきら星が光る。この「しとしと」「きらきら」などをオノマトペ(フランス語です)といいます。 日本語では耳に聞こえる「ぴちゃぴちゃ」などを擬声語。「きらきら」は感覚印象からの表現なので擬態語といいます。このオノマトペを上手に使うと佳句となります。
少し例句を書いてみます。
鳥わたるこきこきこきと罐切れば 秋元不死男 へろへろとワンタンすするクリスマス 秋元不死男 ごちゃごちゃとまたごちゃごちゃと冷蔵庫 石塚友二 ぽちょぽちょといふ水の音あたたかし 今井杏太郎 むつ五郎おどけ目玉をくるりんと 上村占魚 文旦によいしょよいしょと老師来る 宇佐美魚目 こここここ羽抜鳥二羽こここここ 石川桂郎 山蝉やかちりかちりと竹を伐る 臼田亜浪 はるばると来てほのぼのとかまぼこ板 折笠美秋
どうでしょう。石川桂郎の句は季語と二羽以外はオノマトペです。どの句も季語とオノマトペとわずかな言葉の措辞で俳句となっています。これを使わない手はありません。また、日本語の母音の繰り返しが韻となり、成功すれば俳句に深みが出ます。 とはいえ、実際にオノマトペを使うことは難しい。なく子は「ぎゃぎゃ」ひよこが「ぴょぴよ」だれでも感じるのは同じですから。類想、類句の山となります。
■課題■#06 オノマトペの入った俳句をつくりなさい。季語は当季=冬でなくて結構です。どの季節でOKとします。
|