| [9] @背部浅層の筋 |
- sizu - 2005年01月27日 (木) 22時20分
背部の筋は、浅層をなす浅背筋と深背をなす深背筋からできている。浅背筋はすべて椎骨の棘突起から起こり、機能的に上肢、ことに上肢と関係が深いので、また一名棘腕筋とも呼ばれ、2層からなる。
浅背筋: 棘腕筋 第1層: 1.僧帽筋 2.広背筋
第2層: 1.菱形筋 2.肩甲挙筋
1 僧帽筋 (起始) 上部:後頭骨と項靭帯 中部:第7頚椎と第1〜第3胸椎の棘突起 下部:第4〜第12胸椎の棘突起
(停止) 上部:鎖骨の外側後面1/3 中部:肩峰内側縁と肩甲棘上縁 下部:肩甲棘内端
(機能) 上部:肩甲骨の挙上 中部:肩甲骨の挙上 内転 上方回旋 下部:肩甲骨の下制 内転 上方回旋
(神経支配) 副神経、頚椎神経 C3・4
僧帽筋は上部、中部、下部に分けられる。上部は薄く比較的力が弱いので、首の動きに関してはさほど重要ではなく、鎖骨の引き下げに特に関与する。中部は厚くて力も強く、肩甲骨を挙上、内転、上方回旋させる。第7頚椎位で最も幅広く、その上・下は次第に狭くなる。
2 広背筋 (起始) 腸骨稜後面、仙骨後面、および第6胸椎から第5腰椎にかけての棘突起と第10、第11、第12肋骨
(停止) 上腕骨小結節稜 (機能) 肩関節の内転 肩関節の伸展 肩関節の内旋 肩関節の水平内転
(神経支配) 胸背神経 C5・6・7
上部はほとんど水平に外側方へ、下部は次第に斜めに外側上方に走る。 浅背筋第2層 1 菱形筋 (起始) 第7頚椎と第1〜第5胸椎の棘突起
(停止) 肩甲骨の内側縁
(機能) 肩甲骨の内転 肩甲骨の上方回旋 肩甲骨の挙上
(神経支配) 肩甲背神経 C5
僧帽筋におおわれ、上方は小菱形筋、下方は大菱形筋に別れる。 2 肩甲挙筋 (起始) 第1〜第4頚椎の横突起 (停止) 肩甲骨上角と肩甲骨内側縁上縁 (機能) 肩甲骨挙上
(神経支配) 肩甲背神経 C3・4・5
肩甲挙筋は僧帽筋と一緒に働く。
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