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HP管理員 2008年11月04日 (火) 20時28分 No.945
≪asahi.com≫
マンションを買ってからの「すったもんだ」を楽しめる
夫が定年まで社宅生活なので「家を買う」ことは頭の片隅にすら浮かぶことなく暮らしてきた。しかしふと気づくと夫の定年まで10年。定年になったら住む場所がない。安い中古マンションにでも住むしかないか、と思っていたのでこの本はただちに手に取った。
たいへん勉強になる本である。
といいつつ、この本は「マンション買ってからのすったもんだ」を楽しむという読み方もできる。マンションってこんなすぐ傷むものなのねとか、マンションの管理組合ってこんなに一触即発の集団なのねとか、マンションの管理会社ってこんなにいい加減でアコギなことやってんのねとか。他人事として読むと、コトが重大であればあるほど笑える。充分楽しんだ。
が、いずれ中古マンション買うかもしれない、ということを考えながら読むと、とたんに気が重くなる。
マンションの管理費などの諸経費は、住人が意識を持って管理組合に参加すれば信じられないほど安くあげることができる。ということをこの本は述べているわけだが、そのためには書類を細かく読み、複数の業者に見積もりを頼み、というようなことを追求しなくてはならない。これは私のもっともやりたくないタイプの仕事である。引っ越しする時も相見積もりをするのが気が重くて(人に断るのがすごく苦手なのだ)、高くてもいいから相見積もりなんかしたくないと思ってしまう。
筆者はそれを「楽しみを追求する、趣味のようなもの」としてやってるそうだ。それはそうなんだろう。でもこれって、私に子供の頃「勉強は楽しい遊びだよ〜」とか言われて勉強させられそうになった欺瞞の記憶を呼び起こす。ぜったい趣味になんかならず、そしてこの本を読んで笑っていたような大事が、自分の身にふりかかってきて、しかしその重大さに向き合う気概もなくへらへら笑っている姿が思い浮かんで物哀しくなってくる、という汲めども尽きぬ味のある読後感を与えてくれた本でした。
http://book.asahi.com/shinsho/TKY200811030108.html