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HP管理員 2010年01月16日 (土) 18時53分 No.1279
≪北海道新聞≫
マンションの立体駐車場修繕 費用膨らみ住民困惑 「865万円」が「5000万円超」
マンションに併設された機械式の立体駐車場で、修繕にかかる費用が膨らみ問題になるケースが目立っている。分譲時の長期修繕計画では経費が安く設定され、住民でつくる管理組合が調べて初めて多額の費用がかかることが分かる事例が多く、専門家は注意を呼びかけている。
1997年に大手デベロッパーが分譲した札幌市中央区のマンション(約60戸)は約40台分の立体駐車場がある。分譲から約5年後、パレットと呼ばれる車を載せる台がさび、下の車を汚すようになった。このため、これまで2回塗装し、計240万円かかった。
通常の点検費用も年間130万円。管理組合が調べたところ、築20~30年たつと全面改修も必要で、5千万円以上の費用がかかることも分かった。しかし、分譲時の長期修繕計画書では築20年までの修繕費用は全面改修費用を含めて計865万円とされていた。
修繕費は全体の修繕積立金から支出するため、駐車場利用者以外にも負担が及ぶという。組合は「膨大な経費がかかるという重要事項の説明がなされていなかった」として、デベロッパーに応分の負担をするよう要求。しかし、デベロッパー側は「修繕計画は適宜見直しが必要と明記している」などとして応じていない。
管理問題の相談に応じているNPO法人「北海道マンション管理問題支援ネット」(札幌)によると、立体駐車場併設のマンションは道内に200程度あるとみられ、同様の相談は同法人に寄せられただけでもこの5年で6件あった。今後、駐車場の老朽化が進むにつれて増加が予想されるという。
一方、同区の別のマンション(約130戸)は、駐車場メーカーから補償を勝ち取った。96年に分譲され、約110台分の立体駐車場が設置されているが、パレットがさびた。デベロッパーは補償に応じなかったものの、メーカーと話し合った結果、無償でパレットを塗装し、水抜き装置を取り付けることで折り合った。
同NPO法人の菅名一太常任理事は「業者はマンションを売りやすくするため、分譲時に修繕費などを実際より安く計算しているケースが多い。長期修繕計画を再確認する必要がある」と話している。
http://sumai.hokkaido-np.co.jp/kiji/20100107_01.html