現在44歳で、中学生、小学生、幼稚園児の3児のパパをやっております。2012年に腫瘍サイズ7cmの胃原発GISTを発症し、GIST専門医のいるがん専門病院で胃全摘出手術を行いました。術前の細胞/遺伝子検査では、いわゆる「ワイルドタイプGIST」と分類され、当時の内科医からはグリベックは効かない可能性が高いと言われ、胃全摘手術後のリハビリをしながらも、薬を一切服用せずに再発・転移が何もないまま10年が経過しました。その後毎年1回、必ず主治医の元で精密検査を行っているのですが、2023年の今年、最初に会社の人間ドッグで「多発肝腫瘤の疑いあり」との所見が出て、主治医の元で改めて造影剤CTで精密検査を行った結果、肝臓に1cmの腫瘍と、それより小さいものが2つほどあり、ほぼ間違いなく10年前のGIST転移だと診断を受けました。腫瘍サイズは小さいものの肝臓に複数の腫瘍があるため、主治医の見解としては、外科的治療は諦め、グリベック等の薬に頼るしかない状況とのことです。いつかは、と覚悟はしていましたし、10年間無事でいれたこと自体が十分有難い話ですが、少し気が緩んでいた矢先の出来事で、本音はやはりショックなのと、外科的治療ができず、(効かない可能性が高いと言われている)グリベックに頼るしかない状況に不安を感じています。似たような状況の中で、頑張っておられる皆様のエピソード等を聞かせて頂ければ、私も励みになると思い、思い切って投稿しました。何卒よろしくお願い致します。
はじめまして。私は32歳で今年初めに、12cmの腫瘍と一部小腸を切除しました。小腸ジストです。腫瘍サイズが大きい為、術後グリベックを服用し4ヶ月に一度のCTを受けています。つい最近のCTで肝臓に怪しい箇所があるように見えると言われてしまいました…(何かの間違いと自分に言い聞かせてます)はっきりした結果は後日聞きに行きます。術後1年も経っていないのに転移…?グリベックを服用していますが副作用があり2週間飲んで1〜2週間休薬など休みが入る飲み方なのでそのせいじゃないか?など色々とマイナスな事ばかり考えてしまい気分が落ちています。私も頑張っておられる皆様のお話を聞きたいです。よろしくお願いします。
にゃおは さん、GIST歴の長いシニアーです。私の治療歴の一部ですが、参考になれば幸いです。8年前に肝臓に1pほどの病変数個が半年おきのCTでみつかり、治療医は95%の確率でGISTの肝臓転移だろうと針生検を奨められました。私は1cmの肝臓標的の生検成功率を疑い、またもしもGISTであれば生検針による腹膜播種の可能性などを心配し すんなりと医師の指示に従えませんでした。しかし、病変は1年後に2p近くまで大きくなり、諦め、紹介された同大学病院の肝臓外科医を訪れました。私が日本人と確認後、インド人と日本人母の自称ハーフの医師で、GISTの外科的治療経験の豊な有能な医師と感じました。彼女曰く、「まず、ガドリニウムMRIをしましょう。貴方の治療医の了解を得ています」と言われました。これは日本ではダイナミックMRIと呼ばれているようです。その結果はGISTでなく肝血管シャント(短絡血管)とシスト(嚢胞)だと判りました。晩酌中の病院からの電話後、妻にとっくりを振り「もう半分」と大喜びしました。下の日本のリポート 肝臓 47 巻4号 195-202(2006)<特 集>4.MRI:撮像法と画像所見https://www.jstage.jst.go.jp/article/kanzo/47/4/47_4_195/_pdf/-char/jaの 2.ダイナミックスタディに「非特異性造影剤であるガドリニウム製剤を急速静注下に撮像するダイナミック MRI は,著明な増強効果が得られることから,多血性肝癌の検出や他の腫瘤性病変との鑑別に必須の検査法となっている。」と書かれています。ダイナミックMRIは三相MRIとも呼ばれています。これはMRI特有の造影剤、ガドリニウム溶液の注入前、注入中、そして注入後にMRIスキャンし、それらの映像変化から、特に肝臓内での病変鑑別に必須の検査法だとのことです。私は肝臓の病変はGISTでなかったが、どうして肝臓にシストが急にできたかを調べました。因果関係を調べてくれる余裕時間のある医師は少ないでしょう。私はその時間帯に服用し始めた薬との時間的相関をみつけ、ネット情報を読み漁り、シストの原因はその1年ほど前から飲み始めたスタチン剤だとの結論を出しました。私はグリベック服用以後、胸の不快感を感じ、多くの心臓血管医を訪れましたが原因が解らず、効果のある治療指示のない18年でした。同病院の新心臓血管医に最高量のスタッチン剤を処方されました。しかし胸の不快感には変化なし。調べたら日本人許容量の倍の薬量の処方であり、イマチニブと合わないとの薬情報を医師に指摘し、減薬になりました。また、スタチン剤は稀に、特に高齢者に肝臓シストを起こすとネットで知り、なおさら少量の別のスタチン剤に切り替えてもらい、以後のCT/MRIではシストは随時小さくなっています。イマチニブはGIST細胞内のKITのATPポケットに入り込み、ATPの情報伝達を阻害し、がん細胞増殖を阻止すると読んでいます。赤血球が血管内で窮屈状態になり、赤血球のATP放出による自動的な血管拡張機序を信頼できるリポートを最近読みました。またイマチニブの血清内の濃度が普通時のATPの血清濃度の数倍以上あると見つけ、自動的な血管拡張機序をイマチニブが阻害すると素人結論しました。処方箋なしで得られるアミノ酸サプリメントでこの胸の不快感は殆ど解消しています。これは私の他の新しい心臓血管医の承認もえています。私の上記の体験などから:1.肝臓のダイナミックMRIを治療医にお願いできまますか?2.肝臓に病変を起こす他の薬をのんでいませんか?3.肝臓も含め、GISTの転移の確認は生検でしょう。4.GIST治療研究によりワイルドタイプGISTの定義が近年になり随分を変わってきています。11年前の腫瘍パラフィンブロックが保存されていて、ゲノム再検査は可能でしょうか?最後に私の肝臓病変もですが、にゃおは さんのポストでも内臓内腫瘍は1p以上にならないとCT/MRIでは確認できない事を実証しています。参考になれば最高です。
はじめまして。母が小腸原発gist、肝転移で闘病中のうさこと申します。母は、約3年前にgistが見つかり、発覚時には肝臓への転移腫瘍が2つありました。当時の主治医からは切除不可と診断され、投薬治療を行っていましたが、グリベックは一年で耐性、スーテントは副作用が強く断念、スチバーガは効果なしで増大を抑えることができませんでした。もう藁にもすがる思いでGnetに登録し、そちらで亀田総合病院肉腫科の高橋克仁先生の存在を教えていただき、オンラインでのショートオピニオン(紹介状なし、30分一万円)を受けたところ、ラジオ波焼灼術で処置したほうがいい!とのことですぐに転院しました。結局、母の場合は腫瘍が8センチ近く大きくなっていて破裂の危険もあったため、ラジオ波よりも切除した方がいいということになり手術を受けましたが、その後、再発腫瘍に対して2回ほどラジオ波で処置していただいています。ラジオ波は身体への負担も少なく、腫瘍の場所にもよるのですが、複数あってもできると思います。母はエクソン9なので、グリベックには期待できず薬も効きづらいタイプのため、今は投薬治療はせず、肝臓に腫瘍が出てきたらラジオ波でコツコツ焼いていく…という方針です。転移腫瘍、再発腫瘍に対する手術可否の判断は医師によって大きく異なることを私たちは身をもって経験しましたので、にゃおはさんも一度相談してみてはいかがでしょうか。にゃおはさんとご家族にとってよりよい方向へ進めますように。
はじめまして ひまわりです三児のパパ まだまだ大丈夫!ワイルドタイプで長〜く頑張ってる患者さんもおられます 一緒に生きましょう一人じゃありません・・病には笑顔で向かえ鰯雲・・小林 凛主人が患者です 2009年発症小腸原発 腹膜播種 肝臓無数転移 余命3か月でした摘出手術 ラジオ波焼灼4回してほっとしたあと2013年再発、再々発しましたがあちこちいろいろありますが 普通の暮らしができています 高橋克人先生に司令塔になっていただいて 地元の病院 ラジオ波の小池先生 外科の先生と連携して頂いています知恵袋Sunnyさんが色々書き込んで下さっていますのでよかったです高橋先生から肝臓は命取りになると言われてラジオ波焼灼を進められ無数あったGISTをこつこつ焼いていただきました 当時エビデンスがないとのことで選択肢にないという意見がありましたが今は治療の選択肢になっています経験から肝臓の判断は難しいと思いますので 是非セカンドオピニオンを受けて納得して次の治療に進んでください
ちぃ様始めまして、にゃおはです。32歳での発症、きっとびっくりしたと思います。私もちぃ様と全く同じ歳での発症で、GIST患者としては若い部類だと思うので、不安になるお気持ちすごくよく分かります。ひとつ確かなことは、私が発症した12年前よりも今現在は色々な方々の努力やご支援によって、着実にGISTの研究や治療方法、お薬等は進化していますし、この先さらに発展していくことと思われますさらに、この掲示板には、大変貴重な回答をお寄せ頂いたをSunny北加様や、うさこ様、ひまわり様のような心強い仲間がたくさんいらっしゃるので、頂いたお話の内容を参考にさせて頂きながら、お互いに頑張っていきましょう、私も頑張ります!
Sunny北加様初めまして、にゃおはです。大変貴重なご意見を、具体的な実体験とエビデンスも交えて丁寧に解説して頂き、本当にありがとうございます。私も勉強したつもりだったのですが、こんなにもお詳しい人がいらっしゃることに、大変感銘を受けました。1〜4の具体的なアドバイスも含め、とても、とても勇気づけられました。現状薬は飲んでいませんが、ダイナミックMRIの件、主治医に聞いてみようと思います。また、ワイルドタイプGISTの定義に関しても改めて確認したいところなので、ゲノム再検査可能か病院側に聞いてみたいと思います。本当にありがとうございました。
うさこ様初めまして、にゃおはです。この度はお忙しい中ご回答頂き、本当にありがとうございました。私もラジオ波治療に非常に興味があったため、うさこ様のお話、大変参考になりました。セカンドオピニオンの重要性改めて認識したとともに、状況によっては複数病変認められた場合も、ラジオ波治療ができる(かもしれない)可能性があることが分かり、とても参考になりました。セカンドオピニオンを受けて頂けるところがあれば前向きに検討し、納得いく治療方針で治療をしていきたいと思います。お母様のご健康をお祈りいたします、今後とも何卒よろしくお願い致します。
ひまわり様初めまして、にゃおはです。お忙しい中ご返信を頂き、誠にありがとうございました。ご主人様、私よりも大変な状況で治療を続けながら、日常生活を送られているお話を聞き、大変勇気づけられました。前述のうさこ様もおっしゃられていた、ラジオ波焼灼で治療されている点、とても参考になりました。肝臓GISTの治療としてのラジオ波治療は私がGISTになった12年前よりも現状の方がより一般的になっているような気がします。セカンドオピニオンを含め改めて検討させて頂きます。本当にありがとうございました。