これはLife Festに出席したある患者のNexavar質問に LRG Science Coordinator, Jerry Call さんが今日のメールでの答えたものを翻訳したものです。
「
現在、GleevecとSutentに失敗した後のGIST第三線の薬は公認されたものがありません。しかし、Nexavarが一部の患者に相当効果があるようです。Nexavarの第３相試験結果はまだ出されていませんが、長時間にわたる第２相試験の中間リポートが出ています。　それによると、耐性原因である多くの第二次的突然変異したものに良い効果があるようです。

第二次的突然変異はエクソン11の患者さんに多く、ワイルドタイプの（キット異常が見つからない）患者さんには全く起こりません。　それで、Nexavarは（GleevecとSutent耐性の）エクソン11患者さんにより良い選択でしょう。　（ワイルドタイプにはTasignaが良いかもしれません。）　エクソン9は多分中間的な存在でしょう。エクソン9は第二次的突然変異をおこしますが、エクソン11ほど頻繁ではありません。
」

原文は：
“Right now we don't have a great 3rd line drug, but Nexavar seems to work fairly well for some patients after failing Gleevec & Sutent. It has not been looked at in a phase III trial, but there is a fairly long-running phase II trial for which some results have been reported. It seems to have pretty good activity against many of the secondary mutations that cause resistance in most cases. Secondary mutations are more of a problem for people with an exon 11 mutation, and don't happen at all for wild-type patients. So Nexavar might be a better choice for exon 11 patients (when resistant to Gleevec and Sutent) and perhaps is not as good for wild-type (Tasigna may be better there). Exon 9 is probably in-between as they do get secondary mutations, but not as often as exon 11 patients.

Jerry”

のあとの治療薬にも道筋が見えてきだしたんですね。

　SUNNYさんレポートありがとうございます。

　当初，自分の欠損はエクソン１１なので，グリベック⇒スーテントでしのげる口だと思っていましたが，欠損の違いによって得意不得意があるようですし，１１は変異が起こる可能性が大きいなんてこともわかってきているとのことなので，３つ目の治療薬の登場が期待されます。

　またいろいろ教えてください。

医療センターの辻先生は勧めませんとの事 タシグナも２週間やってみましたが ジストに効かないみたいで現在スーテント８錠に戻ってます。副作用もひどいけど血小板が４万ぐらいしかなくて４週間飲めません。どなたか 助けてくださいませんか？お願いします。

町田さん　　はじめましてひまわりです　
主人がＧＩＳＴです　腫瘍は切除されたのですか？腫瘍の遺伝子解析はされましたか
ＧＩＳＴはいろいろなタイプがあり、グリベックが効果があるものないもの、スーテントが効果があるものないもの、どちらも効果が期待できないもの・・・と様々です
先生にご相談されて是非遺伝子解析をなさってみてください
Ｇｎｅｔに参加されませんか　
力強い仲間がいっぱいです

まじめまして，熊本のぞうさんといいます。
１年前に小腸GISTの切除をして経過観察をしています。

　スーテント８錠服用というのは初めて聞きました。基本４錠でどちらかというとグリベックより副作用が強いために減薬や休薬期間の延長をはさみながら服用を継続するというケースはよく聞くのですが。

　それでも８錠服用されるのは，GISTの増大が強いためということでしょうか。

　ひまわりさんもかかれてますが，遺伝子解析をお願いしてより効果の高い薬を選択しなおすというのもありだと思います。

胃も全摘 肝臓も手術しましたが再発 腸も２回手術して２メートルぐらいです。始めｸﾞﾘﾍﾞｯｸで消えて二年はラッキーでしたｽｰﾃﾝﾄもｸﾞﾘﾍﾞｯｸﾞ&ﾀｼｸﾞﾅも全部やりましたがその検査はしているか分からないんです

町田さん
主治医の先生に遺伝子解析を申し出てください
Ｃｋｉｔ陽性であっても、遺伝子の欠損は・・エクソン9、11、13、17と　とにかくいろいろのタイプがありますので、薬の効果もまちまちです

Ｓｕｎｎｙ南加さんや多くの方が、たくさんの文献からこの掲示板に情報を提供してくださっています　　読み返してくださると、遺伝子解析が必要と思われると思います　　
是非　主治医に相談してみてください

有り難うございました。

早速火曜日に医療センター腫瘍内科に採血に行くので主治医に言ってみますm(_ _)m有り難うございました。また報告致しますm(_ _)m会員の手続きの件また教えて下さいませ。これからも宜しくお願いします

ひまわりさんが指摘されたようにGIST腫瘍の遺伝子解析関連の私のポストを調べ下に書き出しました。町田さん、参考にして下さい。（このサイト内の検索も結構時間がかかります。ブルー数値をクリックするとポストが出てくるはずです。）

>>920
[4549] 完全切除後のGIST再発の予測　−　１ Sunny南加 - 2009/11/09
の中のリポート
http://www.pediatricgist.cancer.gov/pdf/articlesDrAntonescu/Dematteo%202008.pdf
内のFigure1-4のページをプリントする事を勧めします。Figure 4はゲノムタイピングで統計的な予後が報告されています。英文の殆どは苦労して読む必要はないでしょう。これらは全てグリーベック以前のデーターベースの統計的な情報です。このらのグラフは適切な治療がどれほど重要かを知らせています。

>>891
[4384] Jerry Call さんの　「KIT抑制剤のランキング」 Sunny南加 - 2009/09/23

2007年に偶然的に見つけ紹介した日本GIST遺伝子解析サービス提供の会社フャルコバイオシステムズのサイトが随分変わっていました。
GIST関連遺伝子解析のフレームは下をクリックしてください。
http://www.falco-genetics.com/gene_analysis/clin_gene/gist.html

今日主治医にその話しをしましたが…今その必要性も無いし私のように胃も無く腸も２メートルぐらいしか無い場合 ｸﾞﾘﾍﾞｯｸに耐性が出来てｽｰﾃﾝﾄ８錠しか頼る物が無い人は如何に副作用と闘いながらその時が来るまで祈りながら生きるしか無いようです。長くなりましたm(_ _)m有り難うございました。

主人の主治医も必要ないと散々言われましたが、食い下がって、頼み込んで、腫瘍標本を出していただきました
解析していただいてよかったです　　
エクソン番号だけでなくいろいろくわしくわかり、これからの治療の道が見えてきたようでした
まだまだあきらめないでください

　医者になんていわれたのかは分かりませんが，この病気は情報があるところとないところでは病院の対応はぜんぜん違いますよ。

　スーテント８錠しか頼るものがないとのことですが，日本でも治験等で使われている薬もあれば，ネクサバールも効く患者さんがいると聞いてます。

　まだまだあきらめないでもう一分張りしてみませんか？

　セカンドオピニオンも有効な場合はありますよ。