掲示板やG.net(仮)のポストを読み、スーテントを服用をしている人が比較的に多いので丁度去年、2015,07,12にG.netにポストしたのを再ポストしました。緑茶のエピガロカテイキンがスーテントと結合し、薬効果が顕著に下がる可能性があるようです。緑茶はカフェインも多く、控えたほうがよいかも。
追加:これも過去にポストしましたが、試験管を買い、グリベックを粉状にして氷水で入れたお茶にまぜ、エピガロカテイキンとグリベックとの結合物質である可能性の沈殿物ができるかと試しました。平温まで待っても沈殿物なるものは確認できませんでした。非科学的な実験ですが、グリベックとエピガロカテイキンとグリベックとの結合はなさそうです。またそのような文献も見つかりませんでした。
先週NHKの ためしてガッテン で
「夏こそ!スーパー緑茶 新カテキンで免疫力が復活!」http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20150701.html
を見た。その中で緑茶を氷水で5分ほどいれると苦みがあまり出ず、美味しいお茶が楽しめられると知りました。
それより驚いたのこの氷水でのお茶にはカフェインが出ないとの事です。グリベックを飲み始め数カ月後に味覚異変を体験し、カフェインを絶ち味覚改善を体験していますので、好きなお茶を早速試してみました。お茶の渋みがないが、あまいお茶の味がしたが、ちょっと物足りなかった。グリベック、スーテント、スチバーガを含め多くの薬もカフェインも肝臓のCYP450エンザイムにより代謝され、取り合い競争になり薬の血中濃度が上がると知られています。
でも氷水で緑茶をいれると免疫力を高めるエピガロカテイキン(epigallocatechin gallate)が多く浸み出て体に良いとのこと。緑茶は免疫力を高め延命につながると欧米でも研究されている。同時にこれら研究結果を反応しGreen Teaのサプリメントも多く売られています。(私は買ったことなし。)しかしWikiによるとFDAは証拠がないと書かれていました。
それでepigallocatechinって何だろうとネットで調べてみた。そしたらチョット驚くリポートを見つけた。
Interaction of green tea polyphenol epigallocatechin-3-gallate with sunitinib: potential risk of diminished sunitinib bioavailability.
スニチニブと緑茶エピガロカテキンとの相互作用:スニチニブの生物学的利用能減少の潜在的なリスク。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21331509
これは中国のネズミ対象のテスト結果です。要約だけなので確実な数値は書かれていませんが、スニチニブの効能減少は顕著なようです。
”The AUC0−∞ and C max of plasma sunitinib were markedly reduced by co-administration of EGCG to rats. Our study firstly showed that EGCG interacted with sunitinib and reduced the bioavailability of sunitinib. This finding has significant practical implications for tea-drinking habit during sunitinib administration.”
スニチニブの血清濃度のAUC0-∞(Area Under Curve 0-∞)およびC max(最高濃度)はラットにEGCGの同時投与によって著しく減少した。本研究では、まず、EGCGはスニチニブと相互作用し、スニチニブのbioavailabilityー生物学的利用能(栄養分や薬物が生体に利用され得る割合)を低下させることが示された。この知見はスニチニブ投与中にお茶を飲む習慣に重要な実用的な意味を持っている。
緑茶でナドロール(高血圧剤)の効果が弱まる可能性
http://kenkounews.rotala-wallichii.com/green-tea_lowers_nadolol-efficacy/
”緑茶を飲んだグループではナドロールの血中量が水を飲んだグループより76%低くなっていた−−” これは日本発のリポートです。この薬はGIST関係ではありませんが、やはり緑茶は薬の効果を下げる逆効果があるようです。
Green tea blocks benefits of cancer drug, study finds
http://news.usc.edu/14190/Green-tea-blocks-benefits-of-cancer-drug-study-finds/
”In people being treated for multiple myeloma and mantle cell lymphoma with Velcade (bortezomib), the herbal supplement is likely to make the drug completely ineffective in treating cancer.”
Velcade (bortezomib)を服用してい多発性骨髄腫およびマントル細胞リンパ腫の治療を受けている患者さんは、緑茶のハーブのサプリメントを服用し癌の治療の薬を完全に無効にする可能性があります。
日本語版Wikiでも同じような事が書かれています。
コメント:
緑茶はAnti‐angiogenesis, 抗血管新生の効果がある物質の一つに含まれていますが、緑茶のエピガロカテイキンがスーテントと結合し、薬効果が顕著に下がる可能性があるようです。グリベック、スチバーガについては何もでてきませんでしたが、緑茶はカフェインも多く、控えたほうがよいかも。