りなさん、20代のGISTは稀だと思います。私は71歳になったばかりの食道GIST、14年暦の患者です。
率直に、非常に稀な病気で病気の実情、原因が解り始めてからまだ十数年こそ経っていません。それに医療機関間の情報交換が殆ど無く、有意義な統計的結論は出せないのが実情だと思います。古い文献ではGIST発症場所により予後の情報が出ていましたが、最近のリポートではもう見なくなりました。しかしExon 8, 9の可能性がある腸発症の腫瘍よりエクソン11型が多い胃発症のGISTはグリーベックの効果が良く、一般的に予後が良いと読んでいます。(この様な情報はGISTガイドラインには出ていません。)
http://www.liferaftgroup.org/news_sci_articles/KIT_&_PDGFRA_mutations_A_Z.html
西田氏のGISTガイドライン説明記事は下で見られます。
http://medical.nikkeibp.co.jp/all/data/cancerex/GIST-PDF.pdf
りなさんの様に数ミリの腫瘍の場合、一番重要なのは腫瘍の増殖率、即ちどれだけ早く大きくなるかだと思います。少なくとも三ヶ月置きのCT Scanによる検診が必須でしょう。
http://www.asco.org/ASCOv2/Meetings/Abstracts?&vmview=abst_detail_view&confID=53&abstractID=10548
はAkira Sawaki氏ら(愛知県がんセンター)の2008年ASCOリポートのアブストラクト(要約)ですが、日本人胃GIST患者16人の治療暦が発表されていますが、同じ事が言われています。
りなさん、20代のGISTなので小児GISTの可能性−即ちWild Type−も低くはないかもしれません。小腸と違い、胃カメラでの検診も可能であり、必要であればEUS-FNA生検で腫瘍の良性度の情報獲得も案外簡易にできるのではないでしょうか。GIST治療経験の深い医師のセカンドオピニオンを得る事を大いに勧めます。私ならば主治医にとGISTスペシャリストを今すぐ探しますが。