●過去記事検索
(キーワードを記入してください。)
 

GIST患者のための情報ページ
 
GISTERS.netのご案内 

その他の情報
 
   
 
 
[12922] 私らの治療に大いに期待するAIの貢献 Sunny北加 - 2025/10/29(水) 05:15 -

近年になりAIの顕著な発展が報告され、個人的にPCでもGoogle AIなどが使えられるようになってきました。でも、まだまだ出始めのようで、これからの発展にハイテック業界のAIへの莫大な投資ニュースを聞いています。シリコンバレーではAI技術者の引抜きあいのニュースも聞こえてきます。将来のAIには莫大な演算力が必要で、新発電施設にも膨大な予算がくまれつつあると聞いています。

長年のGIST治療体験から、AIの医療貢献は高いのでは; 間違いのない診断、治療も改善するのでは; すでにデジタル化されたCT,MRIなどのトモグラフィーをしっかり正確に解読してくれるはずだとGoogle AIにAIの医療貢献を英語で尋ねました。下はGoogle AI返答のGoogle 翻訳です。長いですが、読みやすいです。日本語でのGoogle AIの返答の趣旨は殆ど同じですが、簡素です。試してみてください。

Is medicine one of the first areas to benefit from AI?
医療はAIの恩恵を最も早く享受できる分野の一つでしょうか?


AIの概要
Yes、医療はAIの恩恵を最も早く、そして最も大きく受ける分野の一つです。AIは診断精度の向上、創薬のスピードアップ、事務作業の効率化といった面で、医療業界はすでに大きな変革期を迎えています。

AIは金融やテクノロジーといった他の早期導入業界でも変革をもたらしてきましたが、医療分野は人命救助という点で特に注目されています。

医療におけるAIの即時的なメリット
診断精度とスピードの向上
医用画像:
AIを活用したアルゴリズムは、X線、MRI、CTスキャンなどのスキャン画像を分析し、人間の目では見逃してしまう可能性のある微細な異常を検出できます。例えば、AIモデルはマモグラフィーにおける乳がんの検出や、胸部X線写真からの肺炎の診断において、放射線科医よりも高い精度を示すことが実証されています。
疾患の早期発見:AIシステムは、電子カルテ(EHR)、ウェアラブルデバイス、遺伝情報などから膨大な量の患者データを処理することで、従来の方法よりも早期にパターンを特定し、疾患リスクを予測できます。これにより、積極的な予防医療と患者転帰の改善が可能になります。

創薬・開発の加速
潜在的化合物の特定:
AIは、膨大な化合物データセットを分析し、潜在的薬剤候補を迅速に特定できます。かつては何年もかかっていた研究が、今では数か月で完了します。
毒性の予測:AIを活用した計算モデルは、前臨床段階で新規化合物の潜在的な毒性を予測できるため、臨床試験における高い薬剤の失敗率を低減するのに役立ちます。生成AIを用いて標的と化合物が発見された最初の薬剤であるレントセルチブは、現在、特発性肺線維症の治療薬として開発中です。

管理効率の向上
定型業務の自動化:
AIは、医療記録の転写、請求、スケジュール管理などの日常的な反復業務を自動化します。これにより、管理業務の負担が軽減され、医療従事者はより多くの時間を患者ケアに費やすことができます。
病院運営の最適化:AIを活用した予測モデルは、患者数と人員配置のニーズを予測し、リソース配分の改善と患者の待ち時間の短縮につながります。

医療が早期かつ大きな恩恵を受ける理由
膨大で複雑なデータセット:
医療システムは、患者記録、医療画像、ゲノミクス、臨床試験結果など、豊富なデータで成り立っています。AIは、これらの大規模で複雑なデータセットを処理し、隠れたパターンを発見することに優れており、人間の能力を超えた洞察を引き出します。
人間の過ちへの対応:人間の専門知識は不可欠ですが、AIは信頼できるセカンドオピニオンを提供することで臨床医の能力を補完し、診断と事務作業の両方におけるヒューマンエラーの可能性を低減します。
人間の労力への集中:反復的で時間のかかるタスクを自動化することで、AIは医療従事者を解放し、共感、患者とのコミュニケーション、複雑で直感的な意思決定など、人間特有の仕事に集中できるようにします。

医療におけるAI導入における主な課題
莫大なメリットがある一方で、医療には慎重な対応が必要な特有のハードルも存在します。
規制と検証:AIを活用した医療機器や診断ツールの規制当局による承認を得るには、広範な臨床的エビデンスが必須であり、時間と手間のかかるプロセスが必要です。
データのプライバシーとセキュリティ:機密性の高い患者データの保護は極めて重要であり、AIが大規模なデータセットに依存することで、プライバシーとセキュリティに関する深刻な懸念が生じます。
アルゴリズムのバイアス:AIモデルが代表性のないデータでトレーニングされると、既存の医療格差が永続化したり、悪化させたりする恐れがあります。
人間とAIの連携:効果的な導入には、医療専門家の賛同と信頼が不可欠です。医療専門家は、AIが生成した知見を活用し、解釈するためのトレーニングを受ける必要があります。

―――――
私はグリベック服用直後からの副作用の一つ、胸の不快感の治療に心血管医にイマチニブにあわない最大量のアトルバスタチン剤が処方されました。その後、少し体調が悪くなったので、ネットで調べ、この薬はイマチニブ禁忌とでていて、日本の許可量の2倍だと報告し用量を減らしてもらいました。その後、肝臓に病変の影が見つかりました*1。GIST治療医は肝臓転移95%可能性と、その確認に一年間内にPET-CT、CTを繰り返しX線被ばく過多になり、リンパ腫ができました(私の時間的相関による結論です)。有能なGISTに精しい肝臓外科医による三相MRIで病変はシスト*2 と血管シャントでGISTでないと診断されました。不幸中の幸いか、あまり悪性のリンパ腫でなく治療なしの観察のみです。もしも医師の診断、治療薬などを医療AIでチェックしていれば、これらの治療エラーは避けられるはずと多いに将来のAIに期待しています。私の要望でそれ以降のトモグラフィーはMRIにしてもらっています。その結果か肝臓に映る病変やリンパ腫も小さくなってきています。

*1  アトルバスタチン(リピトール)も CYP3A4 によって代謝されるため、イマチニブと併用するとアトルバスタチン濃度が上昇し、肝障害や横紋筋融解症などの副作用のリスクが高まります。Google AIの翻訳

*2 高齢者における肝臓シスト(肝嚢胞)の発生率は、約5人に1人が腹部超音波検査で見つかると報告されており、健康診断などで偶然発見されるケースが多いです。高齢者で「必ず発生する」とまでは言えませんが、加齢とともに増加する傾向があるため、特別な病気ではなく、多くの人にみられる良性のものです。(日本語Google AI)

次は
「MRI 読影のどれくらいが AI によって行われているのでしょうか?」
のAIの返答を報告したいと思っています。予期していなかった良い返答もあります。

[12923] AI医療の現状と未来 - 日本語のコラム Sunny北加 - 2025/10/30(木) 00:50 -


2022年の日本語のコラムです。
AI医療の現状と未来|AIが医療分野でできること・メリット・デメリットなど徹底解説
https://eaglys.co.jp/resource/columns/ai/aimedical

[12930] CTスキャンAI導入 Sunny北加 - 2025/11/04(火) 04:56 -

MRIの前にCTスキャンにいかにAIが導入されているかとGoogle AIに尋ねました。下はそのGoogle 翻訳です。またAIの導入度、導入方法、コストなども尋ねました。ちょっとCT AIソフト会社の宣伝ぽいと感じますが、多くの参照、参考文献がそれらだからだと思っています。次のポストで日本語Google AIの答えも列記しました。専門的な答えは省略しました。長くなりますが、興味があれば読んでください。 [ ] 内はネット確認済みの私の説明挿入です。

AIはCTスキャンの読影においてどの程度の精度向上を実現しているか? 英文の答え:
AIは、診断精度の向上、放射線科医の効率性向上、放射線被ばくの低減など、CTスキャンの読影能力を大幅に向上させます。AIシステムは放射線科医に代わる存在ではなく、放射線科医の能力を補完する高度なアシスタントとして機能します。

診断精度の向上
感度の向上:見落とされやすい特定の病態を検出する際にAIは大幅に高い感度を実現できます。ある研究では、AIモデルは放射線科医と比較して、X線写真における剥離骨折の検出率が2倍以上(57.89% vs. 29.82%)であることが示されました。こうした微細な損傷は見逃されやすいためです。
偶発的所見の検出率の向上:AIアルゴリズムはスキャンの主な焦点ではない偶発的所見の検出率を大幅に向上させることが示されています。例えば、ある研究ではAIは定期的な胸部CTスキャンにおける偶発的な肺塞栓症 [PE, 肺塞栓症は、血栓が肺に移動して1つまたは複数の肺動脈を塞ぐ状態 ] の見逃しを減らし、見逃し率を約45%から2.6%にまで低下させました。
放射線科医のための「セーフティネット」:AIは第二の読影者として機能し、AI支援による読影は特にプレッシャーの大きい状況において、放射線科医の自信と全体的な診断能力を向上させることが研究で示されています。AIは人間の読影医が見逃したPE [前頭葉の異常]を特定したケースもあります。
経験レベル間の一貫性:AIは診断品質の標準化に役立ちます。ある研究ではAI支援は経験の浅い放射線科医にとって特に役立ち、報告時間を短縮し、エラーを削減することが示されています。
ワークフローと効率性の向上
読影時間の短縮:
AIシステムはCTスキャンをかつてない速さで処理・分析できます。研究によるとAI支援により放射線科医がCTスキャンの読影に費やす時間を15〜25%以上短縮できることが分かっています。
優先順位の自動設定:AIを活用したトリアージシステムは、放射線科医のワークリストを並べ替え、肺塞栓症や頭蓋内出血などの重篤な所見が疑われる検査にフラグを付けることができます。これにより、緊急症例をより迅速に検討することができ、これは時間的制約のある状況において非常に重要です。[「フラグ」は要注意をする重要な兆候、つまりレッドフラグのことです。]
定型業務の自動化:AIは画像セグメンテーション −臓器や腫瘍の識別と輪郭描画−や初期報告書の草稿作成といった、反復的で時間のかかる作業を自動化します。これにより、放射線科医は複雑な症例や意思決定に集中できるようになります。
放射線量の低減
低線量CTスキャンは従来ノイズやぼやけた画像を生成することが多かったが、AI駆動型ソフトウェアはそこから高画質の画像を再構成することができます。この技術により診断の質を損なうことなく、X線被ばくを大幅に削減することが可能です(場合によっては最大30〜70%)。これは、特に繰り返し画像検査が必要な小児患者にとって大きなメリットとなります。
ノイズ除去とアーティファクト低減:AIアルゴリズムは、画像ノイズの低減と、低線量での画質低下の原因となるアーティファクトの補正に優れています。例えばCNNベースのモデルは、ノイズを最大50%低減できることが実証されています。
状況に応じた改善
疲労と作業負荷の問題の克服:
スタッフ不足と作業負荷の増加に直面している放射線科では、AIツールが疲労を感じさせることなく安定したパフォーマンスを提供します。これにより、放射線科はケアの質に悪影響を与えることなく、増加する画像診断依頼に対応できます。
複数疾患の検出:ある目的のために設計されたAIシステムは、関連性のない他の疾患を発見する能力があることが示されています。例えば、腹部CTスキャンを分析するAIシステムは、心血管の健康状態に関する知見も提供することが分かっています。
課題と限界
AIは大きく進歩していますが、学習データの品質と多様性によって依然として限界があります。その他の課題としては、以下のものが挙げられます。
•異なるAIモデル間の標準化の欠如
•特定のアルゴリズムによってパフォーマンスが変動する
•潜在的なエラーや患者のプライバシーに関する倫理的および規制上の懸念
•AIへの過度の依存のリスク。これは放射線科医のパフォーマンスに支障をきたす可能性があります。

これは情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。AIの回答には誤りが含まれる場合があります。

AI搭載CTスキャン読影ツールは既存のCTスキャン装置に適用できますか?それとも新しい装置にのみインストールされますか?
AI搭載CTスキャン読影ツールは既存のCTスキャン装置に適用でき、新しい装置を購入する必要はありません。ほとんどのAIソリューションは、病院の既存の放射線科ワークフローに統合できるソフトウェアとして設計されており、最新の「AI強化」システムを構築できます。

AI CTスキャン読影ツールの費用はいくらですか?
CTスキャン読影用のAIツールの費用は、ソフトウェアの機能と価格モデルによって大きく異なります。AIツールは個々の患者ではなく医療施設に販売され、年間サブスクリプションまたは従量制のライセンスが提供されます。
AI CTスキャンソフトウェアの一般的な価格モデル
検査ごとまたは従量制
このモデルでは、病院または診療所は、AIツールを使用してスキャンを分析するたびに、定額の料金を支払います。
例:検査1件あたり2.50ドル。月間5,000件の検査を処理する中規模病院の場合、これは年間135,000ドルから162,000ドルになります(処理量の変動による)。[全平均費用は$27―$32.4/読影]
カスタム価格設定または段階的価格設定
このモデルは、基本サブスクリプションと変動する超過料金を組み合わせたものです。
例:5,000件の検査を基準とした場合、月額8,000ドルで、追加の検査は1スキャンあたり1.75ドルの低料金で請求されます。検査数の増加が中程度の病院では、単純なサブスクリプションよりも年間総コストが低くなる可能性があります。

AI CTスキャン読影ツールを既に導入している病院の割合は?
AI CTスキャン読影ツールを導入している(米国の)病院の正確な割合を特定することは困難ですが、最近の調査によると、半数以上の病院が医療画像診断の何らかの部分にAIを導入していることが示されています。診断精度の向上、効率性の向上、コスト削減などのメリットを背景に、導入は加速しています。

病院におけるAIの一般的な導入
広範な導入:
2025年初頭までに、米国の病院の71%が何らかの予測AIを使用しており、前年の66%から大幅に増加しました。

[12931] 日本語Google AIのCT関連の返答 Sunny北加 - 2025/11/04(火) 05:50 -

以下は日本語でCT AI導入関連につき尋ねた答えです。

CTの殆どが放射線科医に読影されていますか?
CTなどの画像は多くの場合、放射線科の医師(放射線診断専門医)が診断(読影)します。しかし、全てのCT画像が放射線科医によって読影されているわけではありません。
読影体制は医療機関によって異なり、以下のような状況があります。
多くの病院で専門医が読影を実施: 高度な医療を提供している多くの病院では、CT画像の80%から100%近くが放射線科医によって読影され、レポートが作成されています。
主治医による診断: 放射線科医が常駐していない中小規模の医療機関やクリニックでは、画像を撮影した診療科の主治医(内科医、外科医など)が自ら画像を観察し、診断を行うこともあります。
読影医の不足: 日本では放射線科医が不足している現状があり、すべてのCT画像を専門医が読影しきれていないケースも存在します。
遠隔読影の普及: 読影医不足を補うため、インターネットを介して外部の専門医が読影を行う「遠隔画像診断」が普及してきています。
ダブルチェック体制: 重要な見落としを防ぐために、主治医による診断に加え、後から放射線科医が読影レポートを作成するダブルチェック体制をとっている医療機関もあります。

結論として、専門的な診断は放射線科医が行うことが望ましいとされていますが、実際には主治医による初期判断や、医療機関の体制に応じた様々な運用が行われています。

CTスキャン読影AIツールをすでに使用している日本の病院の割合はどのくらいですか?
明確な数字を特定するのは困難ですが、日本の病院におけるAI CTスキャン読影ツールの導入率はまだ低い段階にあると考えられます。ただし、多くの病院が導入に関心を寄せており、市場は急速に成長しています。

導入率が低い要因
承認プロセス:
AI医療機器の開発は加速しているものの、実用化には長期にわたる承認プロセスが大きな障壁となっています。
データ共有への懸念: AI開発に不可欠な大規模な医療画像データベースが不足しており、データ共有に対する文化的、プライバシー上の懸念が根底にあります。
倫理的な課題: 患者や医療従事者の間で、AIに対する信頼の構築や透明性(説明可能なAI)の確保が課題となっています。

導入への関心が高い背景
診断効率と精度の向上:
多くの医師がAIを活用した画像診断技術に期待を寄せており、多忙な医師の業務負担軽減や診断精度の向上に貢献することが期待されています。
高齢化: 日本の高齢化が進むにつれて、がんや心血管疾患などの慢性疾患の有病率が上昇しており、早期発見のための高解像度CTスキャンに対する需要が高まっています。
政府の支援: 医療分野でのAI活用を推進する政府の取り組みや、技術革新を後押しする動きがあります。

今後の見通し
これらの課題にもかかわらず、日本のAI診断市場は大幅な成長が見込まれています。データ共有の枠組みが整備され、倫理的な懸念に対処できれば、AI CTスキャン読影ツールの普及は今後さらに加速すると予想されます。

下の2024.03.22/更新日:2025.05.05 ブログも参考にしてください。

読影医は深刻な人材難に悩まされている
読影に関する高度な知見をもった放射線診断専門医は日本国内にわずか5,000人しかおらず、慢性的な人手不足が続いています。専門医が少ないということは医師にかかる負担も大きく、一人あたりのCT・MRIの検査数は8,000件以上にのぼります。これは世界的に見ても圧倒的に高い数字で、2番目に多いアメリカの約3,000件と比較しても倍以上の差があります。
また、CTやMRIといった設備が整っている医療機関において、放射線診断専門医が常駐している割合も16〜25%と低いです。このようなデータからも、読影医は人手不足の状況にあることは明白です。

見落としによる医療トラブルが発生
• 読影医が常駐していない7割以上の医療機関では、放射線診断専門医以外の医師が読影を行っています。しかし、上記でも説明した通り、読影には高度な知見と豊富な経験が求められます。
• 放射線診断専門医以外の医師では、所見の見落としや診断ミスが増加するリスクも秘めています。

実際に、国内の大学病院においてCT画像を見落とし、それが原因でがん患者が死亡するといったケースも発生しているのです。放射線診断専門医の数は近年になって少しずつ増加傾向にありますが、少子高齢化が進むなかでは読影医のニーズがさらに高まるのは必至です。
読影医不足は解消されるどころか、さらに深刻化する懸念があります。

日本のCTスキャナ保有台数はアメリカを超えています。
2024年 CTスキャナ保有台数
順位 国名 単位:台
1 日本 14,898
2 米国 14,150

[12948] CT と MRI の物理基礎 Sunny北加 - 2025/11/30(日) 12:57 -

MRIはCTに比べると物理、機械的に複雑でデータ解析も奥が深いですがその恩恵も大きいです。Google AI の応答を理解できるようにと、CT と MRI の物理基礎をできる限り簡潔に説明と努力しましたが、長くなりました。Google 翻訳で英文にし、Google AIに正確性を確認してもらいました。基本的に間違っていないと思います。興味があれば読んでください。

CTは一般的に5oほどの体の断面スライスの周囲からX-線を照射し, 反対側に配置された検出器に到着したX線強度を感知し、それらデータを解析し、体内の骨、血管、軟部組織の2Dまたは3Dスライス画像断面をコンピューターが作成するトモグラフィーです。

MRIは強力な磁場、電波、そして体内の水素原子核の固有の磁性を利用し、詳細な内部画像を作成する非侵襲的なトモグラフィー技術です。

体内の水素プロトンは平常ランダムな方向にスピンしています。MRIの強い定常磁場BØはこれら水素プロトンスピンをBØ磁場と平行にさせます。この磁場強度内で水素プロトンが共鳴するLarmor周波数*1のRF電波ポルスで刺激し、共鳴させ、平行になったプロトンスピンにエネルギーを与え、スピンをBØ磁場に垂直面近くに傾けます。電波ポルスがOffになるとこれらプロトンスピンはコマがスローダウンするように磁場の平行方向にもどります。これは緩和と呼ばれています。プロトンスピンが緩和するにつれ、プロトンは電波ポルスから吸収したエネルギーをプロトンの存在磁場強度に応じたLarmor周波数でRF信号を発信します。MRI内の受信コイルはこれらRF信号を探知し、MRI内のコンピューターはこれらの信号周波数, その強度と強度減少時間T1, T2を算出します。信号減少時間T1, T2は発生源の組織(脂肪組織、水分、健常組織と病変組織など)を反映します。たとへばT1は油成分で0.15秒、脳脊髄液で3.5秒、T2は各0.1秒、1.5秒ほどと組織しだいで大差がでます。

*1 Larmor周波数:ラーモア周波数の公式は、𝜔=𝛾𝐵です。
または、通常の周波数として表す場合は 𝑓=𝛾2𝜋𝐵。
水素原子核(プロトン)の磁気回転比 𝛾 は約 42.58 MHz/T です。T単位はテスラ。
1.5テスラのMRIだと63.87MHz、3テスラMRIだと127.74MHzになります。


二次元、三次元的な内臓の画像生成を可能にする発信源の位置を想定する仕組みは次のように設計されています。定常磁場BØ強度に、X,Y,Z軸Gradient magnetic fields、勾配磁場を追加し、選ばれたスライス内全ての信号発信場所Voxels(ピクセルは2D, ボクセルは 3D 空間内の立方体を表す 3D 単位)の磁場強度が全て同位でない平面にします。これにより、スライス内のボクセルが発信する周波数はLarmor周波数によりユニークになり、周波数検出により発信場所が想定でき、2次元、3次元的な内蔵画像展開が可能になります。

プロトンスピンを共鳴させるRF電波ポルス発信と同時にX,Y,Z軸勾配磁場を追加します。このRF電波ポルスの周波数バンドはスライス内のプロトンスピンのみを刺激するために周波数幅が限定されます。即ち、RF電波ポルスの周波数幅がテストスライスの厚さを設定します。X, Y, Z軸勾配磁場挿入はプロトンスピン緩和が殆ど終わるまで持続され、T1, T2の算出が可能になります。

まとめると、発生周波数を探知し、Larmor周波数方程式によりボクセルの場所が想定され、各ボクセルの受信信号強度と発生組織の分子によって受信信号強度、緩和速度(T1緩和時間、T2緩和時間)などを反映した複数画像が生成されます。これらは優れた軟部組織コントラストを生み出し、組織が異常、がん化しているかが解ります。これはGISTも含むがんの有無の診断に大変重要でしょう。

ちなみに、私は半年おきだったMRIは落ち着いているので9ケ月おきにしてもらいました。CTからMRIに切り替えた頃から3テスラMRI機になりました。3テスラBØは強力ですから、テスト前に靴下も下着も全て脱ぎ、病院ガウンに着かえさせられ、金属探知機にかけられます。毎回、MRIは全身で、コントラストなしとコントラスト注入後のスキャンですから、一時間以上かかります。3テスラ機になり、テスト中に体がほんのり暖かくなりました。テクノロジストに「マイクロウエーブオブン(電子レンジ)にかけられた」とジョーク。「よく知っているね」の返事でした。3テスラ機になり水素のプロトンスピンを垂直面近くに傾けるRF信号の周波数が1.5テスラ機の倍で、127.74 MHzになり、体のエネルギー吸収率が高くなり、温かくなるとの事です。

私の2004年以降のCT、今はMRI全てが放射線科医が解読し、数ページのリポートが治療医の検診前に病院メールで届きます。全身だと部位により、胸、腹部、下腹部専門医の解読でしたが、最近は一人で全部位を解読しています。AI導入?。解読リポートには各臓器の正常/異常状態が書き出されます。“Normal“と書かれていると嬉しい。一般的な老化現象以外は殆ど異常なしです。食道GISTの手術場所の傷跡は指摘されますが、イマチニブ200r服用でGISTの影は消えました。イマチニブ様々です。MRIは脂肪分をはっきり読みだせます。下は肝臓の評価の一部です。
「肝脂肪率は2.5%で、脂肪肝は認められません。R2*は60Hzで、T2*は16.7msに相当し、肝臓鉄過剰症は認められません。」これを読み、晩酌は続けられるとひと喜び。でも3日おきと謹んでいます。

下は、3TMRIにおける様々な健康な人体組織におけるT1緩和時間およびT2緩和時間の代表的な範囲(ミリ秒(ms)単位)です。

__________________________T1 (ms) _______T2 (ms)
脳脊髄液 (CSF)____________3200 - 3700 ____1500 - 1600
灰白質(脳) _____________1100 - 1600 ______80 - 105
白質(脳) ________________650 - 900 _______45 - 110
筋肉(骨格筋_______________170 - 1400 ______35 - 40
脂肪(皮下脂肪/骨髄脂肪)____130 - 200 _______90 - 100
関節軟骨__________________880 - 930 _______35 - 47
心筋(心臓の筋肉)___________~1120 ___________~46


日本サイトによる2024年の日米のMRI, CT台数と放射線科医数の人口比です。

_________MRI__________CT Scanner______放射線科医
____総数,台__台/百万人__総数,台_台/百万人___人/百万人
日本___7438____58____14898____116.2_______27
USA__12610____38____14150_____42.6______101




このレスは↑上記の投稿への返信になります。内容が異なる場合はブラウザのバックにて戻ってください

投 稿 欄
お名前(必須)
題名(必須)
内容(必須)
メール
URL
削除キー(推奨) 項目の保存
Number
Pass
管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板