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[12734] 病理の結果について不安が残り今後の治療も不安です さき - 2024/12/29(日) 23:56 -

皆様初めまして。初めての投稿です。31歳です。
先日、回盲部に腫瘍が見つかりジスト疑いで手術をしました。8cmと大きめでしたが、転移や破裂なく綺麗に切除できたそうです。
術前からほぼジストだろうと言われていたので、術後病理の結果ジストと告知された時は特に驚きや焦りなどはありませんでした。次の診察からグリベックの内服を開始する予定となっています。

先生から結果説明の時点では、ジストであることに納得し話を聞いていたのですが、帰宅後に病理レポートを調べながら見ていると納得できない部分があり、セカンドオピニオンをしようか悩んでいます。そこで皆様のご意見を頂きたく掲示板に書かせて頂きました。

以下が、レポートに記載の免疫染色結果についてです。
【核分裂像は稀(50HPF<5)。紡錘形腫瘍細胞は、CD117(部分+)、DOG-1(-)、CD34(-)、Desmin(+)、Vimentin(+)、S-100(-)、ki67(1%)を示しています。
平滑筋のマーカーは、α-SMA(-)、Caldesmon(-)を示しています。Leiomyomaは否定的で、GISTと診断します。】

ネットで調べるとDOG-1(-)、CD34(-)になるのはジストでは稀と書かれてあり、CD117が部分陽性なのも気になっています。普通は広範囲に陽性だそうです。遺伝子変異の検査結果はまだ出ていません。

次回診察時に主治医の先生にも質問してみようと思うのですが、専門医では無いのでわかるかどうか不安です。前回結果をお話された時も、ここの免疫染色の部分には一切触れておらず、とても簡易的に話をしていました。

病理の結果を詳しく知りたいのとジストであると納得出来る状態になってからお薬の内服を始めたいと思っています。このような内容でもセカンドオピニオンは受けられるでしょうか。ですが今後主治医の先生とは長く付き合っていくこととなると思うので、関係をギクシャクさせたくないというのも本音です。。
まとまりのない文章ですが、皆様のご意見を頂きたいです。よろしくお願いします。

またお詳しい方、、ki67とはなんでしょうか?調べても分からずでした。
また、遺伝子変異検査についてはこちらから依頼するものなのでしょうか?
ご質問多くすみません。

[12735] 参考にしてください。 Sunny北加 - 2024/12/30(月) 04:22 -

さきさん、

GIST歴30年ちかく、グリベック/イマチニブ服用歴20年を超える北カリフォルニアに住むシニアーです。

知らないので調べました。

Ki67を英文でGoogle AIに尋ねた結果のGoogle翻訳です。

Ki-67 は病理学で細胞の増殖率、特に癌の増殖率を評価するために使用される染色検査です。活発に分裂している細胞の割合を測定し、腫瘍の成長と攻撃性に関する洞察を提供します。
Ki-67 は増殖細胞に含まれるタンパク質です。
Ki-67 染色検査はこのタンパク質に結合する抗体を使用し、病理医が顕微鏡下で分裂細胞を識別して数へます。
Ki-67 指数 (または増殖指数) は、陽性 (分裂) 細胞の割合を定量的に測定するものです。
Ki-67 指数が高いほど細胞分裂率が高く、腫瘍の成長がより攻撃的であることを示します。
Ki-67 検査は、癌の診断と予後によく使用されます。
Ki-67 指数は、乳がんの有効な予後因子であり、臨床上の意思決定の指針となります。

GISTでは顕微鏡のHPF, High Power Fields、400倍の50か所の分裂進行中の細胞を数え、その数をn/50HPFとMitotic Rate、有糸分裂率と報告されます。さきさんの「核分裂像は稀(50HPF<5)」の5以下は0から5との間の数値ですが、ちょっとザツと素人の感じです。私の1997年の病理レポートには進行中の細胞分裂はみつからなかったと書かれていましたが、7年後に術前と同じほどに大きくなっていました。

「Ki67とGIST」と英文で検索し、二つのリポートを見つけましたが、2014年の中国発のリポート「GISTにおける Ki67 指数の予後価値」を見てください。
Prognostic value of Ki67 index in gastrointestinal stromal tumors
Int J Clin. Exp Pathol. 2014 Apr15
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4069950/

詳細は読んでいませんが、Figure 3AとFigure 3Bを見てください。さきさんのKi-67=1%はVery LowかLowに入りますから、Recurrence Free Survival, 無再発生存率は100%近くです。良報です。

他の染色テスト結果ですが、見つけた「組織病理学および免疫組織化学によるGISTの鑑別診断」を見てください。
Differential diagnosis of gastrointestinal stromal tumor by histopathology and immunohistochemistry
Seiichi Hirota Transl Gastroenterol Hepatol. 2018 May
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6002266/

廣田先生はGISTの原因はC-Kitの変異だとの論文の筆頭著者です。これでGISTの治療が劇的に前進し、グリベックの効能を試す大きなキッカケになりました。GISTの病理学で有名な先生です。
ここにも簡単にKi-67が説明されていますが、数値的な詳細説明はなしです。

このリポートのKITとCD117は同一です。Google AIは
CD117 is a cluster of differentiation (CD) marker that identifies the KIT protein on the surface of certain cells. KIT is the gene that encodes the KIT protein, also known as c-Kit, and is a receptor tyrosine kinase involved in cell signaling, proliferation, and differentiation.
In essence, KIT is the gene, CD117 is the marker, and both refer to the same receptor protein involved in cell growth and development.

CD117 は、特定の細胞の表面にある KIT タンパク質を識別する分化クラスター (CD) マーカーです。KIT は、KIT タンパク質 (c-Kit とも呼ばれる) をコードする遺伝子であり、細胞シグナル伝達、増殖、分化に関与する受容体チロシンキナーゼです。
本質的に、KIT は遺伝子、CD117 はマーカーであり、どちらも細胞の成長と発達に関与する同じ受容体タンパク質を指します。

―――――

課題は「CD117(部分+)」をどう解釈するかでしょうか。廣田先生のリポートのKIT:diffuse(+)と同じでしょう。だとFigure 1でGISTの可能性が高いですが、Figure 2のSDH染色テストも有意義ではないかなーと素人意見です。(現在ではSDHA, SDHB, SDHC, SDHDと四種の染色テストをすると読んでいます。)<5/50HPFとKi67(1%)が比較的に活発性の低い腫瘍を示唆しています。これらから、そして、さきさんはお若いですから(一般的GISTは50歳ほどでみつかる。Young AdultsのGISTはC-Kit, PDGFRA以外の変異の率が多いとの統計リポートを読みました。)、C-Kit、PDFRA変異のGISTでない可能性もありイマチニブが効かない可能性も低くないと感じます。時間的な余裕がありますから急かず、セカンドオピニオンを得ることは慎重なステップの一つでしょう。

[12736] 詳しくありがとうございます さき - 2024/12/30(月) 20:40 -

sunny北加さん、お返事ありがとうございます。

SDH染色テストについては初めて知りました。ありがとうございます。参考にさせていただきます。

Ki-67についても詳しく説明していただきありがとうございます。そしてsunny北加さんの言葉がとても励みになりました。

核分裂像50HPF<5はやはり雑な感じですよね。本当はいくつなのか知りたいなと思っていました。やっぱりジストに詳しい先生に病理を見て欲しいです。
セカンドオピニオンを受けて、納得のいく治療を受けたいと思います。

[12737] 病理診断に関しては 義男 - 2024/12/31(火) 01:43 -

肉腫の病理診断に関しては動画などもありますので、参考になさってください。
https://x.gd/WEitd

また、病理診断を理解する意義とは、

@ ご自身のGISTが、どのようなGISTなのかをまず知る
A イマチニブ(グリベック)を服用する妥当性がどの程度あるのかを知る

この2点を再確認できるという事だと思います。

お若い方のGISTの場合、小児・若年性GISTの特徴を持っている場合もあり、治療を決定するうえで、かなり専門的な知識が必要な場合もあります。

https://x.gd/yL4mF
セカンドをご希望でしたら、大阪病院の西田先生へのご相談が間違いないかと思います。

http://www.jsco-cpg.jp/gist/team/
GIST診療ガイドラインの改定に関わっておられる先生方も、専門医としてセカンド先の候補にはなるかと。
ご参考まで。

[12738] 感謝です さき - 2024/12/31(火) 22:52 -

義男さん

セカンドオピニオンっていまいち流れが分からなかったのと、先生選びも困難に感じていたので、こちらの情報とても感謝致します。
簡単に直接メールも送ることが出来るなんてびっくりです。

早速、主治医の先生に伝えてこちらの病院に申し込んでみます。




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