まなさん 大きさや場所に関係なく腹腔鏡下手術推奨になったわけではなく、単に「5 cm 以上のSMT の中で胃GIST が最も頻度が高いこと,胃GIST 以外でも腹腔鏡下手術が開腹手術に劣るという結果がなかったことから,本CQ(5 cm 以上の粘膜下腫瘍に対して,腹腔鏡下手術は推奨されるか) の対象を胃GIST に限定する必要はないと判断した。」とガイドラインンにも書かれており、推奨度は低く、エビデンスレベルも非常に低いとなっています。 http://www.jsco-cpg.jp/gist/guideline/#III_cq03
また本文中には「メタアナリシス論文に含まれる症例の多くは腫瘍径が8 cm 以下であり,実臨床では8 cm を超える場合は開腹手術が選択されているようである。開腹手術を上回るメリットが得られない大きさのGIST には腹腔鏡下手術は推奨されない。」とも書かれており、全てを腹腔鏡下での手術で行う事を推奨している訳ではないようです。 ちなみに国内の例では、シリコンシートなどを張り付けて腫瘍細胞の飛散を防ぐ方法もあるようで、体外へ出す際には、転移、再発の原因を作らないように気を付けているようです。 私もこちらの掲示板や患者さんのブログなどで7〜8cmの大きさでも患者さんの強い希望で、腹腔鏡下での手術にしていただき、うまくいった、という記事を時々目にします。 今回のガイドライン改訂委員会の対応も、技術や機材の発達による、そういった実情を踏まえての事かと思います