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[12026] グリベック(イマチニブ)終了のその後 ひろすけ - 2023/03/08(水) 18:04 -

先日主治医の先生の診察を受け、「血液検査も問題ないし、三年間飲んだのでもういいでしょう。これからは半年に一回CT検査をしていきましょう。」と言われました。
高リスクだったので少し心配でしたが、専門の先生を信じて薬は止めています。

標準治療は3年で、それ以上の服用の効果はエビデンスがないと、あるサイトで言われました。

三年でグリベックの服用を止めて、完治した人はいますか?
もしくは再発してしまった人は止めてからどのくらいで再発してしまいましたか?

[12027] 私だったら減薬とのチョイスをしますが。 Sunny北加 - 2023/03/10(金) 03:56 -

ひろすけさん、

GIST歴27年のシニアーです。食道の良性腫瘍と診断され、胸部内視鏡で1997年に切除してもらいました。しかし、病理リポートでGISTと診断され7年後に術前のサイズまで大きくなりました。まだGIST治療ガイドラインがない時代です。再発後、死亡リスクの高い食道切除を断り当時最新のグリベックに賭け、10年間400rを服用後CTでもMRIでも視えなくなりました。その後10年近く300rから今日200rイマチニブ服用にて再発は確認されていません。

3年以上のアジュヴァントイマチニブ服用にはエヴィデンスがないとの事ですが、5年のアジュヴァントイマチニブ治験結果リポートが2018年11月に発表されています。

Efficacy and Tolerability of 5-Year Adjuvant Imatinib Treatment for Patients With Resected Intermediate- or High-Risk Primary Gastrointestinal Stromal Tumor: The PERSIST-5 Clinical Trial. Raut CP, et. al. 
「中または高リスクGIST切除患者に対する5年アジュバントイマチニブ治療の有効性および耐容性:PERSIST-5臨床試験」
英語ですが、フルリポートが下で読めます。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6440723/

荒いまとめは:46人の患者が5年間のアジュバント イマチニブ療法を完了した。推定5年RFS (再発なし生存率) は90%であり、全生存率は95%であった。再発は7人に認められた。そのうち1人(PDGFRA D842V突然変異)はイマチニブ服用中に再発し死亡した。 6人は、イマチニブ中止後に再発した。

このリポートをスクロールダウンしFigure 2Bにイマチニブ中止後の7人の再発期間詳細が示されています。左側の青色棒はイマチニブ服用期間を示しています。右側の黒棒は中止後の再発期間を示しています。

GISTも含め、CT、MRIで確認できる腫瘍径は1p以上です。再発した7人はイマチニブ服用中止以前に1p以下のGIST腫瘍を育んでいて、CT, MRIで確認できる1p以上まで増大するのに最高2年ほど掛かったと、私の素人観察です。GISTは他の腫瘍と同じほどの細胞倍増期間、60日から100日で細胞数が2倍、2倍と累乗的に増大すると読んでいます。

ひろすけさんは多分高リスクだったからアジュヴァント服用されたのでしょう。多くのリポートを読み、私の治療歴、またG.netなどで服用中止後の再発とのポストの記憶から、もしも私なら休薬でなく減薬をチョイスしますが。このリポートに「91人中 36 人 (40%) の患者がAE(有害事象)などのために減量が必要であった。」と書かれていますから、減薬しても服用中は再発しなかったと読み取れます。私も300r=>200r服用にて残留GISTが10年以上抑えられています。

日本のGIST治療医から聞こえてこないと思いますが、もう一つ気になるのが、GISTの先駆細胞であるGISTステムセルです。GISTステムセルにはイマチニブが効きません。下は2021年のUC San Diego医大のマウス実験のリポートです。
KITlow Cells Mediate Imatinib Resistance in Gastrointestinal Stromal Tumor
「KITlow 細胞は、GISTにおけるイマチニブ耐性を媒介する」
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8492542/

このリポートではGISTの先駆細胞をKit lowと呼び、Kit lowが分化後の悪性GIST細胞をKit highと呼んでいます。GIST先駆細胞Kit lowにはイマチニブが効かず、低い絶対数ですが、イマチニブ服用中にも増殖すると書かれています。イマチニブ アジュヴァントを中止すれば、増殖したGIST先駆細胞Kit lowが悪性GIST細胞に分化し、腫瘍増大は時間問題でしょう。

アジュヴァント イマチニブ休薬でなく減薬すれば、GIST先駆細胞が悪性GIST細胞に分化した時点で「御用」と殺してくれます。あくまでも素人意見です。よく治療医と相談してください。

追加:
Three Versus Five Years of Adjuvant Imatinib as Treatment of Patients With Operable GIST
「手術可能な GIST 患者の治療のアジュバント イマチニブ3 年 対 5 年の比較」
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02413736
アジュバントイマチニ治療3年間対5年間の効果を比べる治験がヨーロッパ諸国で進行中です。
これは対象250人の大きな治験ですが、終わるのが2028年です。




[12028] Sunnyさんと同意見です ひまわり - 2023/03/10(金) 18:42 -

ひろすけさん  こんばんは
グリベックの服薬を中止するのはそれぞれの判断でしょうけど これまでの多くの仲間の経過を見るとSunnyさんの意見と同意見です 
摘出したGISTの遺伝子解析はされましたか  遺伝子解析の時期についていろいろな意見がありますが これからの治療の判断には解析結果が必要になるのではないかと思います
グリベック中止して1か月で再発した仲間 1年して再発 手術不可 薬剤効果なしの仲間もいます 中止して何事もなく経過している仲間もいます 
主人は2009年発症で摘出グリベック服用
2013年再発摘出 
2014年再々発しましたが遺伝子解析の結果からグリベック継続して 現在経過観察中です
発症からずっと服用して14年目になります
中止することに関しては慎重に考えて判断してくださいね 

[12029] ありがとうございます。 ひろすけ - 2023/03/10(金) 21:35 -

Sunny北加さん、ひまわりさん、貴重なご意見ありがとうございます。

私が通院しているのは国立がん研究センター東病院で、専門医の先生に診てもらっています。
遺伝子解析や分裂数の話は聞いたことないのですが、頼んでいないとやってくれないものなのでしょうか?
主治医の先生に「Sunny北加」さんのように何年も飲み続けている人もいるようですが? と話してみたのですが、特に説明もなく「いや、薬は止めて半年に一度のCT検査にしましょう。」と言われてしまったという流れです。
たとえばそこで「止めると多少なりとも再発の危険が出てくるのでもう少し続けましょう」とでも言われれば「はい」と言えたんですか、そんな話も全くナシでした。

Sunny北加さんにしてもひまわりさんのご主人にしても主治医の先生は「飲み続けたほうがいいですよ。」と言っているのでしょうか? それとも先生は賛成しないのに自分の意志で続けているのでしょうか?

[12030] 医師も十人十色でしょう。(追加) Sunny北加 - 2023/03/11(土) 04:36 -

ひろすけさん、

医師も十人十色でしょう。私は南カリフォルニア(南加)の大学病院の患者思いのサーコマ医に「ちなみに、貴方はゲノム解析をしましたか?」と聞かれ、私は「グリベック効果が良いのでその新情報をどのように使うのでしょうか?」と懐疑的な返事をしました。彼に「知っておいても悪くない情報でしょう」と言われました。早速手術した同市東にある大学病院に電話し、法的保存期間が過ぎていましたが、腫瘍組織パラフィンブロックを翌日100qほどドライブし、得てOHSUに送りました。結果はExon11でしたが、グリベック効果は良いが再発率最悪のCodon557, 558欠失でした。

その数年後、私は子供らを育てたシリコーンヴァリーの家にもどり、北カリフォルニア(北加)の大学病院に変わり、南加で1-2pほどと確認できた腫瘍が視えなくなりました。(腫瘍は1pほどまでMRIでもCTでもボケて確認できない。)新治療医に「もうグリベックを休薬してもよいでしょう」と言われ、一瞬、多い副作用から解放!と大いに喜びました。その後、慎重に考え、3ページに及ぶ手紙を新サーコマ医にメールしました。その主な理由は:
1.私のGISTゲノム変異は再発率最悪のExon11, Codon 557,558欠失である。
2.もし再発すれば、外科的な腫瘍摘出は食道切除になりQoLが非常に悪化する。食道切除手術の死亡リスクも低くない。
3.MRIで視えなくなったが、GIST細胞が消えたわけではない。1p未満の腫瘍は不可視である。
4.再発すればグリベックが効かない二次変異発生の可能性も無視できない。
などと書き出しました。そして休薬でなく減薬を求め、400rから300r、そして現在はイマチニブ200rでGISTは10年近く抑えられ副作用も軽くなり、比較的に良いQoLをエンジョイしています。
(追加:もう原文は見つかりませんが、グリベック治験リポートに200r以下はGISTを抑える効果がなかったと読んだ記憶があります。)

私は引っ越し後Covid時期以外は毎年San Jose GIST Walkに参加し、GIST治療研究に金一封を寄付し、GIST治療研究、治験の先端を行かれるオレゴン州OHSUから毎年来られるDr. M. Heinrichとの会話を貴重にしています。彼に休薬、減薬を話した時ですが、穏やかな彼がちょっと怒りを感じる強い言葉で「(私の病歴で)イマチニブは一生のまなければならない。減薬はのまないよりましだ。もし再発すれば増薬のチョイスも残る」と。私はこの先生は非常に患者思いだと多いに感謝しています。

アジュヴァント イマチニブ減薬量の治験は行われていません。減益に直結する減薬量の治験をスポンサーする製薬会社も皆無でしょう。悲しいかな、患者の冒険心で試す以外ないのかなーと思っています。

[12033] しかし ひろすけ - 2023/03/11(土) 11:30 -

十人十色では困ってしまいますよね。
まあ患者も千差万別だから医師の判断もそれぞれ異なっても当然ですが、いくら希少ガンとはいえGISTがこの世に出てだいぶ経つわけですから、学会などで一定の方向性を決めていただかないと困りますよね。

五月にCTを撮りに行くので、その時に聞いてみようと思いますが、僕の先生はSunny北加さんの先生と違って口数が少ないというか、何も説明してくれないんですよね・・・

[12036] 遺伝子解析 ひまわり - 2023/03/11(土) 16:11 -

ひろすけさん
こんにちは 考え方が色々あるので 主人のこと書いておきます
2009年大量下血 小腸原発 腹膜播種 肝臓無数転移 小腸、腹膜の一部の腫瘍は摘出 肝臓は無数のためできず・・・余命3か月でした
Gnetの仲間から大阪成人病センターの高橋先生(現在亀田病院肉腫内科長)を教えてもらって受診 遺伝子解析を進められ解析 エクソン11、13変異 ホモ型 コドン557欠失 悪性度満点でした グリベック服用 肝臓のGISTは小池先生にラジオ波でこつこつ焼灼 高橋先生が司令塔になっていただいて 地元の先生と連携をとっていただいています 
2013年再発 淵野辺病院の大野先生執刀 そのときに解析結果が役に立ちました 経過観察でもいいかもしれないの意見もありましたが 高橋先生が全部GISTだから摘出と仰り、また私達も解析結果から悪性度が高いとわかっていましたので 疑わしきは取ってくださいと先生にお願いして摘出 
2014年再々発 手術から6か月でしたので手術はせず 解析結果からグリベックにかけようとなり現在に至っています
再々発の腫瘍は今活動していませんのでこのまま眠っていてほしいものです
当初私たちは先生から GISTの種が全身に散らばっていると考えた方がいいと言われましたので服用14年ですが中止する選択肢はありません
先生方のお考えがあると思いますが 自分の命ですのでよく主治医と相談されて決めてください
GISTの正体(エクソン11か9か それともワイルドタイプか)もわからず判断するのはどうだろうかと思います あくまでも私の意見です 

[12037] ひまわりさん、ありがとうございます ひろすけ - 2023/03/11(土) 17:03 -

色々心配していただいて本当にありがたく思います。
恥ずかしい話ですが(エクソン11か9か それともワイルドタイプ ホモ型 コドン557欠失)とかの話は全く先生から聞いたことがありません。
GISTの腫瘍を摘出した人は勝手に調べてくれるのでしょうか?
でもGISTにそんな種類があるのであれば普通調べないとその後の治療方針が違ってきますよね。
その辺も今度診察の時に聞いてみます。

[12038] 勝手にはできませんです ひまわり - 2023/03/11(土) 20:23 -

ひろすけさん  こんばんは
遺伝子解析、ラジオ波焼灼を進めない先生もいらっしゃいます 考え方の相違なのかもしれません
遺伝子解析はエクソン9,11までの解析は保険適用です その時期をいつにするかまたそれぞれですが、私は早いうちに調べて治療方針を決めたいと思っています どうしようもなくなってから調べても選択肢が限られます
それ以上の解析は費用がかさむようです  主人は全部調べていただきました ホモ型なのでグリベックは8錠でないと効果なしになるのですがグルコーストランスポーターがたまたま少なく4錠でも大丈夫となり 現在も効いているようです
GISTは摘出か焼灼かでないと死にません 薬剤ではじっとしているだけで それが不活動になるまでは時間がかかると思います またSunnyさんも仰っているように CTに移るサイズでは見つからないのもありますし、PETに反応しないタイプもあります 主治医と相談してみてください
自分の命です 納得いく治療をしてほしいと願います




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