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[4631] GISTの増殖について トシロウ - 2010/07/10(土) 10:16 - MAIL

初めて投稿します。60歳本人です。
4年前から胃粘膜下腫瘍ということで経過観察しています。経過は以下のとおりです。
@ 2006.9 人間ドック・胃バリウムで胃粘膜下腫瘍→胃カメラで1年後の経過観察
   ↓ その後 1年ごとの経過観察
A 2009.7 胃カメラ 「大きくなっている・・・GISTの疑いあり」→超音波内視鏡検査(EUS)を勧められる
   ↓  
B 3日後 EUS検査 23.4×13.6o(0.1o単位での自動計測)「悪性所見はない。管外(壁外?)型なので1年前の大きさがわからない」→6ヶ月後の経過観察
   ↓  不安なため3ヶ月後に検査
C 2009.10 23.7×16.6o 「大きさも形も変わっていない。短径3o増は測定位置の違い」
   ↓
D 2010.2 24×17o
   ↓
E 2010.7 27×17o 「大丈夫です。長径3o増は(ラクビーボールを例に)測定位置の違いもあります」→6ヶ月後の経過観察

以上です。そこで以下の3点についてご教示いただければと思います。
1 GISTの増殖について「増殖→休止→増殖」といったことはあるのでしょうか?
 2cmとか3cmとか、ある大きさのものが経過観察で何年も大きくなっていない例が往々にしてありますが、いきなり2〜3pの大きさになったのか、2〜3pまで増殖した後、増殖を止めたのでしょうか。
2 ある期間「長径だけが大きくなる、短径だけが大きくなる」といったことはあるのでしょうか?
3 急送に増大するものは悪性度が高いといわれますが、「急速に増大」とは具体的にどういったことでしょうか?
以上よろしくお願いします。

 なお、検査していただいている先生は、EUSをわが国広めた先駆的な先生であり、本を出した入り、専門誌への寄稿を依頼されたり、講演を行ったり、学会で司会を行うなど、その道に関しては著名なようです。

































[4637] 重要なのは3年間ゆっくりと増殖している事だと思います。 Sunny南加 - 2010/07/11(日) 02:24 -

トシロウさん、私は一GIST患者でシロウトです。

端的な答えは非常に稀な病気なので腫瘍増殖経過につき正確なデータがないのではと思います。

最近のデイジタル器機はprecision‐精度が高いようなリードアウトが出ますが、Accuracy‐本当に正確な数値を示すかは疑問が残ります。Repeatability‐も同じでしょう。繰り返して測定すると最後の数字が良く変わります。

GISTの「増殖→休止→増殖」の可能性は非常に少ないと思います。増殖環境が変わり一時的に増殖度を下げる可能性も考えられないこともないでしょうが、実証されていないと思います。 

「長径だけが大きくなる、短径だけが大きくなる」は周囲環境に影響されるのでは。外圧がなければ均衡的、平均的に増殖し腫瘍は球状になるでしょう。しかし内臓などの内圧環境と腫瘍組織が栄養を得る毛細血管がどのように発展したかに随分影響されるのではないかなと思っています。御存知でしょうが、ガン細胞は毛細血管発生を促すプロテイン(蛋白)物質を発生し、粗雑な血管をガン腫瘍の周りに誘発させ、栄養分を獲て高い増殖を可能にしています。

質問に関連してですが、胃は消化運動で圧縮、変動をします。またその大きさも短期的に随分変わるでしょう。そのような胃壁にできた腫瘍ですから、腫瘍測定は一時的な胃の状態に相当影響されるのではないでしょうか。

「急速に増大」 ― こちらLRG患者さんのメールを多く読んでいますが、2−3ヶ月間に倍以上に増大したと数回読んだ記憶があります。 悪質、増殖度の高い腫瘍は形がブツブツと異形だと読んでいます。長年かけて増大した悪性度の低い腫瘍はスムーズな球形、または楕円形が多いようです。

トシロウさんの腫瘍経過情報を読んで、重要なのは3年間ゆっくりと増殖している事だと思います。腫瘍形の観察が詳しく書かれていませんが、これは案外アグレッシヴでない腫瘍だと思いますが、腫瘍組織が第二次的突然変異を起こす可能性もありますから、近い将来に摘出手術を受けるのが一番適切でしょう。 GIST専門医を訪ずれることを強くお勧めします。

私の場合も摘出した腫瘍は卵型でした。13年前にマージン無しの摘出手術を受け、同じ場所に7年後再発した食道腫瘍はグリベックがよく効き現在服用前の3分の1以下になりすごく安定化してます。トシロウさんの腫瘍より小さく、mm単位で報告されます。私のは胃の上ですから胸部、そして腹部両方のCT画像に出てきて、二人の専門家、Radiologists,によって画像が読まれています。両者の腫瘍測定値はいつも数ミリの食い違いがあります。

[4638] ののはな - 2010/07/11(日) 13:47 -

トシロウさん、ちょっとびっくりです。2センチまでは、経過観察してもいいと聞いてはいますが、2センチを超えていてもまだ、経過観察していて、平気なのには驚きです。確かに、平滑筋主の可能性もなくはないですが、微妙にでも大きくなっているのに。そりゃあ内科の先生たちは、観察して、どのような経過をたどるのか見たいかもしれませんが。もし、それが悪性だったときのことを思えば、早く小さいうちにと思いますが、この掲示板の過去ログをよく読んでみてください。初めからじっくりお読みになることをお勧めします。

[4639] ののはな - 2010/07/11(日) 15:38 -

 トシロウさん、ごめんなさい。私こそじっくり読まないでコメントしてしまいました。壁外にできた場合、大きくなってほかの臓器と癒着したりして、摘出しにくい場合もあると聞いていますが、おそらく経過観察できるのは、できている位置が、急を要さないむずかしい場所ではないんでしょうね。私の知り合いも、直ぐ手術を勧められたけれど、経過観察をしていたところ5年たっても大きくならなくて逆にお医者さんが珍しいと驚かれているといっています。私ではとても居てもたってもいられないと思いますが。その人は、一生手術しないといっています。私は、症状が出る前に手術したほうがいいように思っていますが。

[4646] 早速のご返事ありがとうございます トシロウ - 2010/07/12(月) 11:23 - MAIL

 Sunny南加さん 詳細なご解答ありがとうございます。Sunny南加さんの記事・情報は毎回興味深く拝見させていただいており、大変参考になります。
 ののはなさん ご心配とアドバイスありがとうございます。参考にさせていただきます。

 経過説明等が不足していました。

1 位置・形状等について
 EUS検査をしていただいているM先生から、昨年7月の初回検査時にいただいた腫瘍の位置・形状の絵及び今回検査時にいただいたEUS画像写真から、
@ 腫瘍の位置は、胃小湾部の中ほどやや上側になります。(噴門部ではありません。)
A 管外(壁内?)型なため、胃の表面に出ている部分はわずかです。このため、胃カメラでは大きさ・形状等は把握できないと思います。
B EUS画像写真での形状は、瓢箪とラッカセイの中間的な形です。流線型でなめらかです。1年前の絵と比較して大きさ・形ともあまり変化していないように見えます。

2 悪性度診断について
 悪性を疑う所見について、M先生はEUS上「内部エコーが不均一、一部無エコーの部分がある、潰瘍を形成している、辺縁が不整である、境界が不明瞭である」ことであり、EUS上「悪性を疑う所見はない」ということです。
 また、「悪性ではないが良性でもない・・・良性であることを否定することはできない」ということでした。良性の意味がわかりませんでしたが・・・(良性腫瘍それとも悪性度が低い?)
 EUSを含めた内視鏡診断には、かなり自信を持っているようです。

3 セカンドオピニオン等について
 昨年7月の初回EUS検査時に、外科の先生の意見も聞いてみたいと申し出たところ、「外科の先生はすぐ切りたがる。私は全体をみて判断しています。」ということでしたが、全国的に有名な都内K大病院のK教授に紹介状を書いていただきました。
 K教授は一般・消化器外科の先生で、日本胃癌学会の理事も務めており、胃癌の腹腔鏡手術に関しては名医のようです。一般・消化器外科のホームページではGISTも掲載しており、それによるとGIST手術件数は年間15〜20件です。
 K教授の受診で「M先生はEUSを日本に広めた先駆者で、世界的にも権威。」「どうしても切りたいなら切りますが、M先生の指示にしたがってもいいのではないですか」とのことであり、M先生への返書でも、その旨が書かれており「ボーダーライン上の大きさであり、厳重経過観察とし、切除が必要になったときは私が担当します。」という内容でした。
(内科と外科の考えの相違)
 なお、内科と外科では確かに治療方針が違っているようです。例えば、京都大学ですが、消化管外科のホームページでは「2〜5pの大きさのものでも急速増大を示す場合もあり、原則2pを超えるものは手術を勧めています」とのことですが、消化器病に関して著明な千葉勉京大消化管内科教授は、家庭の医学で「4〜5p以上になると悪性腫瘍であることが多いため手術が行われるが、それより小さい場合には一般に定期的に経過観察することになる。経過観察中に大きさや形に変化がみられるようであれば手術も考慮される」とのことです。
 また、外科でも、東大病院の胃食道・乳腺内分泌外科のつい最近までのホームページでは「大きさが4pを超える場合、急速に増大する場合、表面に潰瘍を伴う場合、等は悪性の可能性が高くなるので、治療の対象となります・・・」で、この治療方針にもとづき対処していたようです。まもなくホームページが更新されるようですが、「胃GISTについて「治療の方針は完全に取り除くことです。」に変更されるようです。
(GIST診療ガイドライン)
 GIST診療ガイドラインでのSMTの治療方針は、
 2〜5pについては、GISTと確定した場合は「絶対手術適応」ですが、EUS−FNAB未施行かつ悪性所見がない場合、通常の流れは「経過観察1〜2回/年」であり、オプションとして「相対的手術適応」になっています。
 この治療方針について、対応が異なる大学もいくつか見られます。篠村恭久札幌医科大学内科学教授は、2009年(2008年?)日本胃癌学会総会で、「胃GIST2〜5pについて、すべて切ることにはいまだ議論のあるところです」と述べています。
(GISTの自然史)
 「胃と腸」(43巻2号 2008.02)で、愛知県立がんセンターの澤木明先生ほかの論文で、GIST診断確定後に諸事情で経過観察となった16例について、その後の経過がまとめられています。それによると、
 観察期間の中央値6.4年(2.5〜10.7年)で、14例が大きさ・形も変化がなかったが、1例は急速に増大した。
といった内容です。 

 長くなりましたが、補足は以上です。

 ののはなさんのお知り合いのように、切らないですむのならそうしたいとも思いますが、Sunny南加さんのご指摘のように、いつ突然変異をおこし急速に増大するかわかりませんので、そう遠くない時期に決断をしたいと思っています。
 また、ご相談させていただきます。


  




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