先日 “ナノテクノロジーを使用しRNA干渉にてガンを含む多くの病気治療戦略に飛躍的な進歩を得た” とラジオで聞き調べてみました。 GIST難病を抱える私らに効く現実的な治療に早く発展する事を願っています。 これはカリフォルニア工科大学、UCLA大学らの研究者らが最近Nature誌に発表されたものです。
もう15人の色々のがん患者にPhase I治験中で、次にPhase II, IIIと進むと報告されています。
Andrew FireとCraig Melloはガン遺伝子をシャットダウンするにはRNA干渉が最も効果的だと発見し2006年にノーベル賞をもらっています。二本鎖の小さな干渉RNA鎖(siRNAs : small interference RNA)はガン細胞内などの蛋白質、メッセンジャーRNA、mRNAを断切しその増殖を止めます。しかし、今まで誰もこれらsiRNAsを目標ガン細胞へと運ぶことができることを実証できませんでした。
現在、Davis、Ribas氏らと彼らのチームは、直接siRNAsをガン細胞に届けるナノポリマー粒子を造りました。そしてsiRNAsを運ぶナノ物質を血管注射し、ガン細胞増殖に関与するタンパク質の再生を止めたとリポートされています。また電子顕微鏡でガン細胞内のナノ粒子などの画像をとるのに成功しています。このリポートの説明と画像は下をクリックして(最初チョッと広告みたいなものが出てきます。)
http://www.technewsworld.com/story/Nanobots-Flip-Off-Cancer-Switch-in-Cells-69597.html
Med Techのサイトで見られます。
Davis氏は“ナノ物質に運ばれたsiRNAによりガン細胞内の蛋白質は研究者の意図した場所で分割さられた” と言っています。このメカニズムが人間体内でデモされたのはこれが初めてで、これはガンだけではなく他の病気治療に広く伸びるだろう − と書かれています。
siRNAはちょっと分子生物学を勉強しないと解からないことですが、下のスライドを参考にして下さい。
http://www.daiichi-cps.ac.jp/kenkyu/sites/bunsi/meneki/2009-6.pdf#search=%27%E5%B0%8F%E5%B9%B2%E6%B8%89RNA%E9%8E%96%27
この7番目のスライドにたんぱく質再生のコードを持つRNAと持たないRNAが示されています。持たないRNAに4種類の小分子RNAがあり、その一つがsiRNAで “小分子干渉RNA” と出ています。 上のスライドの p44にも書かれていますが、“ダイサーというRNA分解酵素で二本鎖RNAが断片化され(産物をsiRNAという)、これが一本鎖となって標的RNAと相補的に結合し、タンパク質合成を阻害したり、mRNAを分解したりする。” と書かれています。またRNAiのWikipediaを下をクリックして読んでください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/RNAi
がん細胞増殖信号伝達は細胞内外での多くの特殊タンパク質の連鎖的付着で行なわれていると読んでいます。(グリベックなどの薬はキナセ、(カイネス)タンパク質に付着して細胞増殖信号伝達を阻害します。) これらガン細胞増殖を促す特殊たんぱく質生産を阻止し、がん細胞を撲殺するsiRNA(複数)を早くみつけ、いやもう確認済みかもしれません、このナノ物質にガン細胞に運ばせ、GISTや他のがん完全治療の日が早く来るよう願っています。