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| [4148] 妻の病気に関して
江戸っ子
- 2009/11/04(水) 19:32 -
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江戸っ子と申します。 初めて書き込みさせて頂きます。よろしくお願いいたします。
私・妻とも30代前半で、今年の夏に妻が胃粘膜下腫瘍でGISTの疑いとの事で胃の3分の2の摘出手術を受けました。
摘出された腫瘍は約12センチで、当初はGISTの疑いが高いとの事だったのですが、術後の免疫染色検査の結果、c-kit(-)、CD34(-)、S-100(++強陽性)との事で、腫瘍の正体は神経鞘腫の可能性が高いとの事で一安心していたのですが、後日の顕微鏡検査の結果、神経鞘腫とは組織構造が明らかに異なるという病理結果が出ました。 病理の結果は、「神経性のGIST、すなわちGANTの可能性があるが、GANTについては判定の明確な基準が無く、明確な判断は行えない」というものでした。 主治医から、全てのタイプの遺伝子異常検査を行ってみた方が良いと勧められ、遺伝子検査を行ったのですが、exon-9, 11, 13, 17、ならびにexon-12, 14, 18とも全て異常が無く、最終的な診断が、「臨床的にはGISTと判断せざる得ないが、現在知られていない病気の可能性も否定出来ない」というものでした。
グリベックの術後補助療法を行うべきかどうかの判断も付かず、病院・ならびに我々家族としても困り果てております。別の大学病院にセカンドオピニンを聞きに行ったのですが、そこでも「臨床的にはGISTと判断するのが妥当だが、確定診断は付かない。まして、補助療法を行うべきかどうかについては、エビデンスが全く無く、何とも言えない」という事でした。
そこで、この掲示板の皆様にご相談なのですが、妻の病名、ならびに術後補助療法を行うべきか否かについて、少しでも関連しそうな情報があれば共有頂けませんでしょうか? 基本的には病院と相談すべき内容だとは承知しておりますが、妻のケースに関しては有効な情報がなく、出来るだけ多くの人から関連しそうな情報を提供頂けないかと考えて、掲示板に書き込ませて頂きました。
お手数をおかけいたしますが、ご協力頂けますと幸いです。
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[4149]
江戸っ子さんへ
ぞうさん
- 2009/11/05(木) 01:27 -
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はじめまして。 熊本のぞうさんと言います。
3ヶ月前にGISTと診断された時に,GISTっていったい何なんだろうと思った経験がありますが,GANTというのはさらに情報が少ない病気のようですね。
検索して見ても,医者のレポートが出てくるくらいで,詳しく説明されているものは見つかりませんでした。
ですが,サルコーマ診療グループに相談されてみたらどうでしょうか?
http://www.ncc.go.jp/jp/ncch/clinic/sarcoma.html
公立がんセンター中央病院にできた肉腫専門の新両グループですので,何らかの指針を示してもらえるような気がします。
参考になれば幸いです。
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[4152]
成人Wild Type GISTかも?
Sunny南加
- 2009/11/05(木) 10:54 -
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江戸っ子さん、Sunny南加です。はじめまして。 私は食道GIST暦15年以上の者です。“GANT”とは初めて聞く言葉なので検索しましたが、なかなか有意義な物が出てきません。それで私が訪日の際に入手した消化器外科2006−6 「GISTの診断と治療」特集をみて GANTはGastrointestinal Autonomic Nerve Tumorの略と解りました。この特集の 長谷川 匡 (札幌医科大学部病理診断学教授)氏の 「GIST の病理診断」によると “なお、GANTは今日では神経への分化が著名なGISTとみなされている。」と書かれていました。
英語で検索して日本医師等のリポートの要約 Gastrointestinal autonomic nerve tumors: Immunohistochemical and ultrastructural studies in cases of gastrointestinal stromal tumor を見つけました。1996年の Pathology International,医学誌ですが英文のようです。下をクリックして見てください。 http://www3.interscience.wiley.com/journal/121422972/abstract?CRETRY=1&SRETRY=0 ただこのリポートでは治療には期待できないのではと思いますが。
江戸っ子さんのポストを読み、もしかしたらワイルドタイプGISTじゃないかと “Wild Type GIST”と検索しました。 LRGのサイト http://www.pediatricgist.org/WildtypeGIST/tabid/108/Default.aspx が出てきました。これによるとワイルドタイプは小児GISTに多いが、61人の成人Wild Type GIST患者のうち三人はBRAFと呼ばれるゲノムに異常をみつけたとのこと。これは“V600E” mutation と呼ばれexon 15に異常がみつかるとのことです。
江戸っ子さんのポストで書かれてないのは病理テスト結果に出ているはずの腫瘍細胞分裂数です。高いこの数値は腫瘍の悪性度を示すので要注意です。
私のアイデアですが、LRGのサイトにでているCristina Antonescu, M.D.はニュウヨークのMemorial Sloan-Kettering Cancer Centerで小児GIST,またワイルドタイプGISTを研究している専門医です。貴方の主治医をとおして彼女のコンソルテーションを得る事を推薦します。彼女のBioと電話番号が出ています。 http://www.mskcc.org/prg/prg/bios/559.cfm
>>382 をクリックして読んでください。‘大泣きぼんたさん’の息子さんの組織サンプルをDr. Antonescuに提出するのに、ちょっと手伝わせてもらいました。しかし此方の医師は医師間以外のコミュニケーションは一切うけつけませんから、結果がどうでたかは私は知りません。
江戸っ子さん、もしも“消化器外科2006−6”が図書館で見つからなかったら、GISTERS.netを通して連絡して下さい。スキャンしたページを送ります。 “消化器外科2006−6”のGIST関係の目次は >>895 の下 [4417] 「GIST知識を得ることは非常に重要」でポストしました。
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[4154]
放射線科的に・・・・
放射線科GY
- 2009/11/05(木) 11:35 -
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病理の結果は、「神経性のGIST、すなわちGANTの可能性があるが、GANTについては判定の明確な基準が無く、明確な判断は行えない」というものでした。
こんにちは。
放射線科的に、GANT。神経細胞。放射線療法には、感受性が非常に低いために効果が期待できそうにありません。 私も、この病名に対して勉強してゆこうと考えています。
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[4155]
早速のコメントありがとうございました
江戸っ子
- 2009/11/05(木) 22:35 -
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熊本のぞうさん、Sunny南加さん、放射線科GYさん、早速のご返信本当にありがとうございます。
>> 熊本のぞうさん
情報ありがとうございます。 明日のお昼休みにでも、肉腫ホットラインに電話をしてみたいと思います。
>> Sunny南加さん
詳しい情報ありがとうございました。 細胞の核分裂数についてですが、病理検査の結果では、分裂は殆ど観測されなかったとなっておりました。具体的な数値については主治医に確認してみたいと思います。 Cristina Antonescu, M.D.に関する情報ありがとうございます。私としては是非コンサルテーションを希望したいと考えておりますが、主治医にどう切り出していいものか悩んでしまいます。いきなり「この人に連絡を取って」と言われても、困ってしまうケースが多いと思いますので、まずはどういう情報を提示しなければならないのかを私の方で確認した上で、「この情報を提供可能か?」という形で主治医に相談してみたいと考えております。
紹介頂いたページに電話番号が載ってありましたが、いきなり電話をかけてもOKなもんなんでしょうかね?Googleで検索したらメールアドレスが出てきたので、まずはメールで現状をお伝えしてみようかと考えています(英語でしっかりコミュニケーションが取れるかは微妙なところですが。。。)。
“消化器外科2006−6”については、病名の可能性を聞かされた段階で内容を確認いたしました。お心遣い頂き本当にありがとうござます。
>> 放射線科GYさん
暖かいお言葉ありがとうございます。 放射線、重粒子線など、ほんの少しでも可能性がありそうなものについては調べていたのですが、放射線科GYさんがおっしゃるように、殆ど効果が見込めないようですね。今後とも是非よろしくお願い申し上げます。
皆さん、本当にありがとうございます。 今後ともよろしくお願い申し上げます。
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[4157]
Wild type
Sumito
- 2009/11/05(木) 23:52 -
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こんにちは。 HE染色にてc-kit(-)、CD34(-)、S-100(++強陽性)。S-100(-)ならばPDGFR遺伝子の変異も考えられますが、そうではなさそうですね。 顕微鏡検査で紡錘形細胞が認められる、またはまったく認めない、それでいて神経鞘腫でもないということですので、診断上はGISTであっても、C-kit陰性GISTあるいはwildtypeのGISTということになるのではないでしょうか。GANTを確定診断する方法はありませんし、治療上GISTとして扱ったほうが良い場合もあります。
核分裂をほとんど認めないということであればアジュバントを行う必要もあまりないと思いますが、摘出した腫瘍の大きさから再発時の対応を考えておく必要があり、そのためにはまず同じWildtypeのGISTの症例がないか調べてみる必要があります。 Cristina Antonescu, M.D.はCPGR(Consortium for Pediatric and wildtype GIST Research) http://www.pediatricgist.cancer.gov/Index.aspx のメンバーでもありますので、CPGRへ問い合わせをしてみるのも一つの方法です。日本で言えばGIST研究会のサイトのフォームから質問するような感じだと思いますが・・ http://www.pediatricgist.cancer.gov/Source/ContactUs/Questions.aspx こちらのフォームから質問を送れます。
今年のASCOでもWildtypeのGISTに効果を望める薬剤(成分)についての演題が2件ありました。 http://www.asco.org/ASCOv2/Meetings/Abstracts?&vmview=abst_detail_view&confID=65&abstractID=31454 http://www.asco.org/ASCOv2/Meetings/Abstracts?&vmview=abst_detail_view&confID=65&abstractID=33199
国内の関連記事です http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/news/11pr.html http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/200903/510038.html http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/news/igf1rr15071.html
国内で新薬の治験が行われる場合のことも考えると国立がんセンター中央病院とも接点を持っておいたほうが良いです。
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[4158]
小児GIST のWild Type GISTが増大したのでは?
Sunny南加
- 2009/11/06(金) 03:03 -
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江戸っ子さん、私は一患者で医師ではありませんが、奥さんのGISTはWild Typeで、小児GISTが時間をかけて増大し30歳後に摘出されたのではと憶測しています。 ほとんどの小児GIST はWild Type でExon異常が見つかりません。
下のリポート要約は過去の小児GISTリポートを調べた総計です。 http://journals.lww.com/ajsp/pages/articleviewer.aspx?year=2005&issue=10000&article=00015&type=abstract
私の憶測ですが、奥さんのGISTは細胞の核分裂数がゼロに近い腫瘍ですから、長年かかって増大したのでしょう。私の食道GISTも核分裂を見届けることが出来なかったと病理リポートに書かれていました。1997年のマージンなしの摘出から3cmになるのに7年以上経ちました。それで奥さんのGIST原発は10代か若い時の小児GIST原発の可能性が高いと思います。
ただ摘出された腫瘍が12cmにもなっていますから、どこまで慎重に腫瘍全体を代表する核分裂を確認したかが重要だと思います。腫瘍内部はユニフォーム(均一)でなく、特に大きな腫瘍は部分的に活発化した組織が見つかることがリポートされています。腫瘍外形はスムーズな球状に近い物でしたか?それともいびつでガツガツした物であればその部分の急増が疑われ、核分裂数も大でしょう。ガン組織の核分裂、すなわちクローニングは非常に不安定で、間違いを起こしやすく、部分的に第二、三次的突然変異を起す可能性があります。
ワイルドタイプGISTだと研究リポートも案外みつかります。(私の憶測ですが、‘GANT’は和製英語ではないかなと。私の限られた検索でGANTで出てくる文献は日本医師によるリポートだけです。)
2008年のASCO学会で発表されたリポートによるとワイルドタイプGIST腫瘍には劇的に高い量のIGF-1Rが見つかったと発表されていました。IGF-1R(Insulin-like Growth Factor 1 Receptor)はtyrosine kinase receptor、タイロシン カイネス(チロシン キナセ)リセプターの一種です。このリポートの要約は下で見られます。 http://www.asco.org/ASCOv2/Meetings/Abstracts?&vmview=abst_detail_view&confID=55&abstractID=35078
このリポートと同じころにCristina Antonescu, M.D.もWild Type GIST腫瘍組織から多量のIGF-1Rを確認したと別のサイトで読みました。
江戸っ子さん、主治医に奥さんの腫瘍に大量のIGF-1Rが見つかるか検査し直しを頼み、腫瘍全体の低い核分裂数確認も含めWild TypeのGISTであることを確認してもらうのも一策です。もちろん胃を2/3も切り取ったのですから、十分マージンをとった摘出手術だったのでしょうか?
もしも奥さんの腫瘍がワイルドタイプGISTであれば、そして、もし必要であれば、治療にTasignaが一番よいようです。 >>891 [4384] Jerry Call さんの 「KIT抑制剤のランキング」 Sunny南加 を読んでください。彼の言葉ですが: “Tasigna: ワイルドタイプGISTだったら私の第一選択でしょう。 これはワイルドタイプKITに対し非常に強力な抑制剤です。”
Tasignaは今日本で治験が行われています。 >>874 [4251] 最近のGIST関係の治験リスト をみてください。11箇所の治験参加日本医療機関をリストしました。
江戸っ子さん、マージンを十分とった摘出手術で、腫瘍に核分裂数が多い部分がなければ、奥さんの予後はそれほど心配することはないと思います。少なくともそれほど急ぐことはないと思います。ただ非常に、非常に稀ですから、自分で出来る限り新情報を得て、勉強し、うまく主治医と取り合うことが重要だと思います。
Cristina Antonescu, M.D.のコンソルテーションを得る前に、腫瘍全体に部分的に核分裂が多い所がないことと多量のIGF-1Rの確認をお勧めします。 顕微鏡下の組織画像や、数値的情報も含めたしっかりした病理テスト結果を貴方の主治医が手紙で提出し、Wild Type GISTかを確認してもらい、その後は、電話、またはメールでのコンソルテーションとゆう形になるのではないでしょうか。
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[4161]
経過報告
江戸っ子
- 2009/11/08(日) 20:40 -
MAIL
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江戸っ子です。 アドバイスを下さった皆様ありがとうございます。
アドバイスにあった、がんセンターの肉腫ホットラインに電話相談してみました。相談の結果、病理検査をがんセンターで再度行ってみる事となりました。 担当して頂いた医師によると、極めて稀なケースに該当するように思われるが、それだけに病理検査の結果を疑ってみるのも良いかもしれないとのことでした。 まずは再検査を行い、今と同じ結果が出た場合には、CPGR(Consortium for Pediatric and wildtype GIST Research)に相談をしてみようと考えています。
色々とご親切にアドバイスを頂き本当にありがとうございます。今後の経過についても、この掲示板に報告させて頂きたいと思います。
>>Sunny南加さん
腫瘍外形はスムーズな球状に近い物でしたか?それともいびつでガツガツした物であればその部分の急増が疑われ、核分裂数も大でしょう。
手術時に取り出された腫瘍はたまごのような楕円形で、内部は均質だったと聞いております。執刀医からは、腫瘍サイズから、周辺臓器との癒着が心配されたが、癒着は全く無かったと聞きました。 Sunny南加さんが推察されるように、非常に長い、長い時間をかけて成長した腫瘍なのかもしれません。4年ほど前に、家内が「私最近おなかがポコっと出てる」と言っていた時があるのですが、その時に病院に連れて行っておけばと、今更な後悔をしております。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
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[4162]
江戸っ子さんへ
ぞうさん
- 2009/11/08(日) 21:57 -
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がんセンターに相談されたのですね。
再病理検査で診断がはっきりして,治療の方針がはっきりすると良いですね。
せっかくできたサルコーマ診療グループですから,先生方に活躍してもらいましょう。
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