この画像リポートの最後、”Breakdown of GIST Mutation" までスクロールダウンしてください。この円グラフに年齢別のGIST発生理由のゲノムが書かれています。
さとるさんのは25歳だったので、Wild Type GISTの可能性が50%ほどでしょう。最後の円グラフに最近の研究結果を反映したWild Type GISTのbreak-downが示されています。もしもワイルドタイプであればグリベックが効く可能性は相当低いと統計的にでています。 通常、Wild Type GISTは活発性が低く、発展が遅いと読んでいますが、無再発のグラフは持っていますが、掲示板には添付できないし、直接的に参照するサイトは時間的にできません。
しかしさとるさんのは十二指腸原発でその後小腸にも発生しているので、Kit変異によるGISTの可能性が高いでしょう。さとるさんのGISTのゲノタイプ解析はしてもらったでしょうか? 小腸、十二指腸原発GISTは他の臓器に比べExon9の変異の可能性が一番高いです。胃のExon9のGISTは全体の3.2%ですが、小腸、十二指腸原発は26.9%、20.5%だと下の大きなヨーロッパの治験結果で報告されています。 KIT mutations and dose selection for imatinib in patients with advanced gastrointestinal stromal tumours http://www.ejcancer.com/article/S0959-8049(06)00175-4/ppt (この要約ではこれら統計は読めません。)
上記の要約の最後に次のように書かれています:Our findings suggest the need for differential treatment of patients with GISTs, with KIT exon 9 mutant patients benefiting the most from the 800 mg daily dose of the drug.「 我々の知見は、GIST患者の差次的治療の必要性を示唆しており、KITエキソン9突然変異患者は、薬剤の800mg 1日用量から最も利益を受ける。」と書かれています。これは欧米ではGIST治療の常識になっています。