ひよこばぶさんの投稿にグリベックの服用について国がなにか決まり、通達等でグリベックを出せない事ってどなたかご存じでしょうか?? 標準治療で3年服用で再発がない時、さらに5年再発がない場合で服用の検討は考慮するけどこれらの事から薬を出さない決定はないと思うのですが。 確かに高価な薬なので医療費高騰の問題と絡んできますが、特に高リスクの場合、少なくとも止めれば再発する可能性が増す。 明確なエビデンスに従って3年、5年によって服用継続か否かを判定できてはいないと思います。なにか別のガイドラインが出てきているのでしょうか?どなたかご存じであれば教えてください。
こちらの掲示板でも、Gnetでも、完全切除をされた方で、術後の補助(アジュバント)治療としてグリベックを服用されている方が、3年で処方を打ち切られる、というお話を良く聞きますが、グリベックのアジュバントの有効性、安全性と言うことを調べてみますと、まだ3年経過した方のデータしかまとまってないようです。つまりこの検証はまだ続いていて、今後5年、7年、というデータが出てくれば、現在3年しか処方していただけない医師、病院でも、5年、7年処方するという風に変わっていくのでしょう。今はただ単に、完全切除された方が3年以上服用する事への科学的根拠がないと言うことだけだと思います。
北斗星さんガイドラインをご確認ください。http://www.jsco-cpg.jp/item/03/algo.html#gist_algo_2手術不能であった場合や術後の残存腫瘍があった場合、または1回でも再発があったりした場合は3年というわけでなく効果がなくなるまでグリベックの服用が推奨されます。初発の腫瘍が完全に切除された場合でもリスクが高い場合は術後補助化学療法でグリベックの服用になりますが、これは上記奥Gさんのご指摘の通り「1年より3年の方が全生存率が改善された」というエビデンスにより3年が推奨されている段階です。北斗星さんや私たちが服用を始めた頃にはこの術後補助化学療法は臨床試験中で2009年にイマチニブの使用上の注意が改定され可能になりました。グリベック服用中でも今現在GIST腫瘍があるかないかで違いますのでご注意ください。
私達は服用している当事者の感覚として「効いている」を実感しています。3年以内に再発する可能性だってあったのに今こうして元気でいられるのは、やはり薬を飲んでいるからだと信じていますし、実際そうなっています。医療者の方々にはぜひその辺りをご理解頂きたいですね。なぜ処方を終了するのか、きちんと説明するべきですし、それが患者を思っての事だと理解できれば患者も納得するはずです。国の決まりだと発言した医師と病院は、厚労省へ報告するべきですね。
北斗星さん、他皆様、ありがとうございます。Kimさん、ガイドラインありがとうございました。私も知りたい事でした。
昨年ご講演いただいた西田先生の動画でも触れられていますので改めてご案内いたします。2016/8http://www.cancernet.jp/jcf/2016/program/gist/16分30秒あたりからのところと26分30秒あたりからです。今年2月のご講演はこちらです。2017/2https://www.youtube.com/watch?v=Kucrf-TnFZc&feature=youtu.be16分30秒あたり〜米国で5年、欧州で6年の臨床試験が行われていますが結果が出るのはまだ先になります。上記ふたつの動画はアジュバントの話だけではなく、現在のGIST治療について全体を知ることのできる内容です。全国の患者さんに見ていただけるよう配信いただいた動画ですのでぜひご覧ください。そして治療にお役立てください。申し添えますと、上の動画の作成にはご遺族からNPO法人GISTERSにいただいたご寄付を基に作成しました。共に歩いてきたその先を生きる私たちに役に立つようにとの願いを込めたGISTERS10周年記念動画です。