上水です。長文ですいませんが近況報告させていただきます。先々週スーテント（3ｸｰﾙ37.5ｍｇ服用）の副作用と思われる消化管出血の下血で2週間の入院を余儀なくされました。Dr曰く「CT検査で腹膜播種の腫瘍が大きくなっているのでスーテントは効いていない、副作用もあり今後の服用は無意味です。
今後の選択肢は1.肝臓の腫瘍は耐性があるが腹膜播種に効く事を祈ってグリベックを再開するか、2.これ以上免疫力を落とさないように薬を飲まない、要するに何もしない、3.保険適用外の免疫療法を受けるか」だそうです。決断は私がするのですが迷う程の材料もなくサイコロを転がして決めるしかないかとただ日を過ごしてます。勝手ですが何かご存知の事があれば教えてください。効く方が多いのでしょうが正直期待が大きかっただけに残念です。

上水さん、大変ですね。The LRG Newsletter 二月号にグリーベックとスーテントが無効化後の治療はーーとの質問にDr. Trent は「原点にもどり腫瘍がGISTであるか病理科に再確認してもらうべきだ。他の似た腫瘍であればそれに適切な治療が必要だ]との返事でした。http://www.liferaftgroup.org/docs/newsletters/Feb2008nwsltr.pdf　４ページ参照．上水さんの場合はどうでしょうか。

同じ二月号２ページにDr. Timothy Hughes, Department of Hematology, Royal Adelaide Hospital, Adelaide,Australiaが「イマチニブの薬効果が低い殆どのCML白血病患者はOCT-1（またはｈOCT）活動が低い。イマチニブの高量服用は低いOCT-1活動の否定的な影響に打ち勝てかてるかもしれない」と。ページ7と10に詳細が書かれています。（グラフ２がこれを鮮明に示しています。）OCT-1のGIST腫瘍細胞への影響研究はCML患者ほど進んでいないが同じような効果であるだろうと。体内 (血液内）のOCT-1たんぱく質の測定法は書かれていませんが、個人差が大きく0から31.2の幅があり、132人の患者の中央値は8.2だったと。ただOCT-1を増やす薬または方法は書かれていません。ページ7参照。警告として、OCT-1の減量を促すPrazosin（高血圧抑制剤）、Procainamide（心臓不整脈治療剤）またProgesterone（C-21ステロイドホルモン剤）を服用している患者は治療医に相談するようにーーと。

参照文献を見つける時間がありませんが、血清中のグリーベックの薬濃度も個人差が相当大きく、一定値以下だと薬効果が低下すると読みました。治療医と相談してみて下さい。

同誌に載っている治験情報から次の二つが可能性が高いかなと見ました。参考にして下さい。

AMN107 (nilotinib, Tasigna®)　　イマチニブとsunitinibに失敗したGIST患者の現在の治療オプションとAMN107の有効性と安全性の治験。Gleevecの製薬会社Novarticeの治験です。
http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00471328をクリックして見て下さい。
アメリカで11病院（UCLAも含めて）とドイツの９箇所で治験されていますが日本では現在治験されていないようです。

Dasatinib (BMS-354825)は今東京と大阪の治験で固形腫瘍患者を応募しています。http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00339144?intr=%22Dasatinib%22&rank=1をクリックして見て下さい。
スイスではGIST患者を治療するとDesatinibが第一線の治療薬と治験がされています。

タシグナですが、２月にノバルティスに問い合わせたところ、治験の予定はなく、今後のことについては、まだお話できる段階ではないとのお返事でした。治験についてはＧＩＳＴも候補には挙がっていると思われます。

参考になるかわかりませんが、代替療法として高濃度ビタミンC点滴療法というものがあり（すでにご存知でしたら読み飛ばしてください）、アメリカでは話題になっているそうです。こちらのサイトのリンクにある「LIFE RAFT GROUP」（アメリカのGIST患者団体のホームページ）にも患者の体験談が載っています。

私は英語が良くわからないのですが、たぶん、グリベック耐性GISTにビタミンCとインスリンが有効に働いた、というような記事だと思います。不確かですみません。（英語力がないもので・・）

日本でも「ビタミンCがガン細胞を殺す（角川SSC新書・柳澤厚生）」という著書が出版されています。GISTに対してどのような効果があるのかは定かではありませんが、ビタミンCが過酸化水素をプロドラッグ（体に害なく組織まで運ぶ）として運び、ガン細胞に対してだけ過酸化水素が働きガンを殺してしまう、ということらしいです。

免疫療法が選択肢に入っているのなら、高濃度ビタミンC点滴療法も選択肢になるのではないかと思い書かせていただきました。私自身としては興味深いものですが、人それぞれだと思いますので情報の一つとして・・。

化学療法と代替療法を同時にする、代替療法を受けてまた化学療法に戻る、などの選択もあると思います。やはり希望を持ち続けることが大切だと思います。明るい未来があることを祈っています。

2005年のものですがアメリカの学術論文がダウンロードできるそうです↓
http://www.pnas.org/cgi/content/full/102/38/13604

スーテントが効かず、強い副作用が出たため現在内科治療中です。アメリカ゛、スーテントが効かなかった人のためのニベロニムス（だったかな）という薬ができたそうですが、検討中です。

kayaさん、こんにちは。

スーテント耐性後の治療薬としてニロチニブ（タシグナ）が治験中です。エベロリムスを試す場合は自己負担になりますので、かなり高額な出費になりますね。単剤が良いのか、カクテル服用でいくのか、難しいところだと思います。今回検討中というのは医師の推薦か何かでしょうか？

薬の情報については、ＨＯＭＥ→治療薬情報→エベロリムス　で、検索結果を見てみてください。

個人輸入での価格はこちらを参考にしください。
http://www.irxmedicine.com/products/pdt.asp?p_unitid=35069
購入、服用については、必ず医師とご相談ください。


mTOR(ｴﾑ･ﾄｰﾙ）については、すこし難しくなりますが
http://plaza.umin.ac.jp/JPS1927/fpj/topic/topic_122_5_457.htm
http://bioupdate.jp:8080/pages/viewpage.action?pageId=13566055
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jrr/japanese/paper/paper2007_1.htm
などをご覧ください。

スーテント飲んでいましたが腫瘍は大きくなり肝臓にも転移が見つかったので、服用中止しました。ニロチニブ（タシグナ）の治験に参加するために阪大に行きましたが、本人の体力がないため受けれませんでした。現在はグリベック６錠服用しています。ほとんど効いていないと思いますが、飲まないより飲む方がよいだろうと思い頑張って飲んでいます。自力では立つこともできなくなりましたが、食事も少しずつ取って生きたいと願って頑張っています。上水さんkayaさん希望をもって一緒にがんばってまいりましょう〜

皆さんの厳しい状況、お察しします。
妻もスーテント服用に賭けていましたが、残念ながら服用続行を断念しました。病状が進行し衰弱が進む中、体力を回復すべく頑張っています。
スーテントを一度服用すると、グリベックに対する感受性が戻る事があります。確かなエビデンスはありませんが、何人かの患者さんから話を聞いたことがあります。妻もグリベックが服用できるようになるまでの体力回復を目指しています。
選択肢は少なくなりますが、希望を持って頑張りましょう。