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[2790] 知りたいです、グリベックの耐性 PONTA - 2008/06/03(火) 14:35 -

以前にも投稿した者です。
掲示板をいろいろ見させていただき、参考になっています。
グリベックについて分からないことがあります。掲示板を見ていると、グリベックの耐性は1〜2年と言われていますが、これは、飲み続けていても耐性が出るということでしょうか。それとも、1度やめて1〜2年経つと耐性が出るという事でしょうか。

[2792] Re:耐性 みみりん - 2008/06/03(火) 22:20 -

 前者です。継続服用している中で、2年以内で50%、3年以内で70%強の患者で耐性が出てしまうようです。ただ、4年以降では3割の患者においては、耐性が出ず継続維持できている(らしい)ので、その枠内にはまれば、グリベック服用を続けながらではありますが、一生、支障なく過ごせるのかもしれません。一方で、分子標的薬というものの作り自体から、いつまでも効くという性質のものでもないという面も持っているかもしれませんが???。

 再発患者において、服用を中断すると半年程で腫瘍の活性化が見られるようです。以上は、いずれかの文献で拝見したものです。また、私見ですが、初発から再発までの期間が、グリベック服用後の2次耐性発症までの期間にリンクしているようにも見えます。再発までの期間、現在の腫瘍の大きさ、散らばり具合、数において、いずれも局所的なようでしたら、2次耐性発症も遅いか、永遠に来ない可能性もあるのか・・・と。



[2793] 耐性について  トラ - 2008/06/03(火) 22:31 -

みみりん様に質問なのですが、勉強不足で恐縮なのですが、このグリベックの二次耐性に関する情報は具体的にどちらに記載されていたものでしょうか。もし分かればお教え願えないでしょうか。

GIST患者にとって、特にグリベックの耐性に関する最新の情報は皆さん、最も知りたいところではないかと思います。

どうぞよろしくお願いします。

[2794] グリベック耐性 SunnySoCal - 2008/06/04(水) 07:49 -

グリベックの耐性は私らGIST患者には大きな不安問題です。私も一時随分心配しました、いや今も心配しています。私のグリベック服用はこの十月で四年になりますが、半年にミリ単位で縮小しています。みみりんさんの耐性発生率の具体的数値を見るのは私も始めてです。数ヶ月前にThe LRGのメールに数人の第一回グリベック治験患者が今年で八年目を迎えたとポストがありました。(The LRGのデイレクターの奥さん、アニタさんもその一人です。彼女は最初から800mgを服用しています。)

[1946]([1913]の下)でポストしたDr. Michael Heinrichのリポートの私の解釈“GIST病の始まりはKIT (またはPDGFRA) mutation-突然変異が原因で腫瘍が出来、それを放置すると腫瘍の増殖に応じて遺伝子の他の部分に二次的突然変異を招きGIST病が悪性化する”がグリベックの耐性の大半を説明しているのではと考えます。この標的抗がん剤を服用し初期KITを抑制しないと、腫瘍細胞の増殖数に応じてクローニングのエラーの頻度が高くなり、新しい突然変異がおこり、薬効果がなくなるのが耐性の大半であろうと考えています。[3113]([3112]の下)で紹介した阪大の西田俊郎氏の言葉「現在、アジュバントの期間を1年と3年に設定し比較するEORTC62024試験が行われているが、最終的な全生存率の結果がでるのは10年位先になってしまうという」によると、治験で実証されるのは私には遅すぎるかも。しかし耐性の一番大きい因子はグリベックを服用し始めた当時のGIST腫瘍の大きさと分裂数も含めた悪性度ではないかと考えています。

[2808] 効果があればイマチニブを続けることー新リポート SunnySoCal - 2008/06/07(土) 13:39 -

「治療3年目であっても効果持続中ならイマチニブを中断すべきでない」と北フランスがんセンター(Centre Oscar Lambret)のAntoine Adenis氏が6月3日にシカゴでの米国臨床腫瘍学会(ASCO)報告したもと医学ライター水田吉彦さんのサイトを読みました。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/asco2008/200806/506716.html

“イマチニブで効果が得られている間は、よしんば治療3年目であろうとも、投与を中断すべきでないことが示唆された。イマチニブ投与を継続する限り、多くの 症例でSD(安定した病症)以上の治療効果が維持され、PD(Progrssive Disease)にはならないことが期待できるだろう。”
また
“イマチニブを中断しても、PD時に治療再開しさえすれば、患者の不利益は回避可能なものと示唆された。…… 「進行GIST症例において、“患者をイマチニブPDにしない”という治療目標が、大変に重要だと考えられる。そのためには、治療期間の長短に関わらず、 イマチニブ投与の継続が基本姿勢である。副作用や手術介入により、中断を余儀なくされた場合には、速やかにイマチニブ治療を再開すべきである。それによっ て、予後にはさほど悪い傾向を生じないで済むだろう」と述べた。”

これを読んで耐性を心配するより効果があればイマチニブを続けることですね。このフランスの治験結果でグリベック服用四年近くなる私はとても安堵しました。

[2809] グリベック耐性について トラ - 2008/06/08(日) 03:24 -

SunnySoCal様にはいつも詳しい情報を提供していただき、本当に感謝いたしております。ありがとうございます。

グリベックの耐性に関して、4年以上薬の耐性が出ることなく、継続してグリベックを飲まれている方についての情報があまりないため、どこまで薬が効くのか不安に思っておりました。個人差はかなりあるのかもしれませんが、まだまだ新しい薬なので情報が限られているのかもしれませんね。

しかし、SunnySoCal様からの新レポートから考えるとまだまだグリベックの効果に期待が持てるように思えます。

色々ありがとうございます。

[2810] さらに絞り込んで… PONTA - 2008/06/10(火) 12:54 -

皆様、色々と参考になる情報を有難うございます。
ところで、私の場合、手術で腫瘍がきれいに取れたということで、今のところCTなどにも何も映っていない状態なのですが、念のためということでグリベックを飲んでいます。この場合、グリベックの効果があるかどうかはわかるのでしょうか? その辺の判断がつかず、どうしたものか悩んでいます。
参考になる情報がありましたら教えてください。

[2811] PET スキャンで確認できるでしょう。 SunnySoCal - 2008/06/10(火) 14:58 -

PONTAさん、グリベック効果の確認はPETスキャンが使われているようです。私もグリベック服用前とその三ヶ月後にPETスキャン(実際はPET/CT)を繰り返しました。三ヵ月後のPETスキャンには腫瘍部分がもう光らなくなり、腫瘍も半分以下の面積に縮小していました。PETは細胞の糖分消費量をしめすので、普通の臓器細胞以上に増殖度が高い腫瘍は赤く光って見えるようです。しかし、増殖度が低いGISTも少なくなく、あまり光らないのもあるようです。わたしのGISTも真っ赤ではなく桃色になっていたようです。その後は三ヶ月おきにコントラスト剤なしで胸部、腹部、下半身とCTスキャン、そしてコントラスト剤注入後またスキャンを繰り返しました。三年間に単一腫瘍はミリ単位で縮小し、それで六ヶ月おきになり、この五月からコントラスト剤なしでの胸部と腹部のCTスキャンだけになりました。

ちびまろさんの[3122] 「グリベック服用???」 の下の[3123] 「術後のグリベック服用」に参照した
“消化器外科2006-2月号内の 別のアーテイクル「GISTの臨床診断 画像診断」 立石宇貴秀氏らのリポートの一部を下にコッピーしました。

[FDG-PETによる診断]  175−176ページ 
“保険適応ではないが、FDG-PETはGISTの診断に有用である。ハイリスク群の腫瘍はほぼ確実に描出されると考えられるが、わが国でしばしば経験される内視鏡で発見される小さな病変はPET画像の空間分解能の影響で検出されない。原発巣の評価以外に腹膜病変や肝転移の診断にPETの有効性が高い。(図8)
PETにより、より簡便で高精度の定量的解析が可能になるため、イマチニブ治療前後における病変そのものの効果判定に実用化できる。腫瘍に対する治療効果は形態変化よりも早期に代謝変化としてとらえられるため、PETは、治療効果の早期判定や再発の早期診断に役立つものと思われる。(図9)”
図8、図9はPET/CTのカラー画像写真がでています。

ちびまろさんの[3122] グリベック服用??? の下の返答も参考にして下さい。

[2812] PETの費用 さくら - 2008/06/10(火) 21:05 -

SunnySoCalさんのPET検査についてですが、日本では腫瘍がある場合は保険適用で3万円程度になりますが、予防・健診的な場合は全額自己負担で10万円程です。またPET検査を出来る施設は限られていますから、保険適用になってもグリベック処方病院と別ですと高額療養費からも外れます。手軽に出来るものではありませんのでご注意下さい。

[2813] 定期のCT Scanフォローアップが答えかも SunnySoCal - 2008/06/11(水) 05:45 -

PONTAさんの質問の一般的な答えはPETスキャンでしょうが、さくらさんの言われる実情もあり、今PETスキャンをするのも非効果的でしょう。それに服用直前に腫瘍を完全切除したのであればCTにもPETにも映らないでしょう。

質問の率直な返事は、3ヶ月、またはそれ以上の期間のフォローアップ診察の際、CTスキャンに腫瘍が見つからなかったら、多分グリッベク効果だろうと考えられるのでは。しかしグリッベクを服用していなくても再発していない、いや増殖度が低ければCTスキャンで見つかるまで数年かかるかも知れません。それにPETスキャンの空間分解能は5mm位だそうです。ですから5mm以上に大きくならないと判断が難しくなりそうです。CTスキャンの空間分解能は0.5mmと読んでいます。ですからCTスキャンの方が新腫瘍発見に早いでしょう。PONTAさんのは再発腫瘍を完全切除したのですか?それとも最初でリスクの大きい腫瘍なので主治医がグリベック術後治療を薦めたのでしょうか。

日本医科大学放射線科教授の汲田伸一郎氏が、放射線科の現状と、CT、MRI、PET検査それぞれの利点と欠点などを分かりやすく説明されているサイトをみつけました。下のURLをクリックして読んで下さい。
http://medical.nikkeibp.co.jp/all/special/PET/colinter/other/009.html

下のサイトはCTとMRIの比較表で詳しく長所、短所が説明されています。
http://www.sugino.ne.jp/CT-MRI.htm

下のサイトでPETが簡潔に説明されています。
http://ganjoho.ncc.go.jp/public/qa_links/qa/pet.html

[2815] なるほど・・・ PONTA - 2008/06/11(水) 15:20 -

SunnySoCalさん、的を射た答え 有難うございます。
私のは最初の手術で、腫瘍の大きさは5×10cm位の大きさだと聞いています。(多分中リスク)
Drが言われるには「ぺりっときれいに取れました」とのこと。それで「きれいに取れたのですが万が一残っていてはいけないのでグリベックをしばらく飲むことを勧める」ということでした。
それで、何か目に見える効果があるわけではないので(現時点で腫瘍が無いので当然かもしれませんが)、飲む必要が本当にあるのだろうか、いつまで飲めばいいのか、ずっとだと経済的にも副作用の面でも ちょっと苦しい、と考えてしまう次第です。もちろん、現時点で腫瘍が無いのはグリベックを飲んでいるおかげなのかもしれませんが・・・。

[2818] 腫瘍細胞分裂像数を聞きましたか? SunnySoCal - 2008/06/12(木) 09:40 -

PONTAさん、「ぺりっときれいに取れました」は1cm以上のマージンを取ったものでしょうか。腫瘍径のほかに摘出した腫瘍の病理リポートか主治医から腫瘍細胞分裂像数を聞きましたか?
GIST研究会のhttp://www.gist.jp/trend/02.html(最後の表)によると5×10cmの腫瘍径で腫瘍細胞分裂像数の数値により中リスクか高リスクに別れます。
[3133] 「西田氏のアジュバント治療のコメント」で紹介した
http://medical.nikkeibp.co.jp/all/data/cancerex/GIST-PDF.pdf 5ページに
“高リスクとは、腫瘍径が5cm以上で分裂像数が50あたり(HPF50)5から10、あるいは腫瘍径が10cm以上または分裂像数が50あたり10以上で、再発率は50%以上である。ーーーClinically Malignantと呼ばれる場合は肉眼的完全切除後も再発することが多い。こういった患者では完全切除といっても、実際はR1(肉眼的に完全切除)の手術であり、イマチニブのアジュバント療法が有効だろうと西田氏は語る。”

ですから腫瘍細胞の分裂像数が多いと増殖度が高く「高リスク」になり、再発の可能性が高いと考えられ術後のグリベック服用は適切でしょう。

[2819] 数値は・・・ PONTA - 2008/06/12(木) 15:13 -

SunnySoCalさん、有難うございます。
術後すぐに主治医から病理リポートはお聞きしました。が、はっきりとした数値は覚えていません。印象に残っている言葉は「腫瘍を取り出した時点でも急速に分裂し成長をしていた」というものでした。ですから多分増殖度は高いのだろうと思います。
今は転院して主治医が変わっているのですが病理リポートは持っていると思いますので、来週病院に行った時に教えて貰おうと思います。

[2820] PONTAさんへ 一番星 - 2008/06/12(木) 21:00 -

私は昨年8月の人間ドッグの腹部エコーで偶然に骨盤内腫瘍が見つかり2週後には入院、ガリウムシンチ、内視鏡検査後,開腹手術にて8×5センチの腫瘍摘出、免疫染色の結果、小腸(回腸)のGISTと診断されました。細胞分裂像は最大で5/10HPF(25/50HPF)のハイリスクの病理所見が出ました。腸壁・腸管膜断端は陰性(完全切除)のためグリベック処方はなく,これまで毎月1回外来での聴診、触診、問診と12月、4月にCT検査でフォロー中ですがまだ再発はなく通常勤務をしています。退院時にパソコンで病理検査説明を受けた時にコピーをお願いしたら病理組織検査報告(摘出腫瘍写真5枚含む)2頁くれました。
自分のGIST知る大切な資料だと思っています。
GISTと診断を受けた方は免疫染色による病理組織検査を必ず実施していますので、ダメもとで主治医へ「自分の病気を知りたいので病理組織検査報告のコピーを頂けませんか」と一度はお願いすることをお勧めいたします。

[2832] 勉強不足なもので… PONTA - 2008/06/17(火) 11:23 -

今日病院で『病理組織検査報告』のコピーを頂きました。
それによると、
  c-kit 強陽性、
  SMA陽性、
  8-10/10HPF(10HPF以上の分裂期細胞を認める)
とありました。
これはつまり高リスクということなのでしょうか。

[2833] PONTAさんへ 一番星 - 2008/06/17(火) 23:56 -

私もGIST発症から9ヶ月でGIST掲示板やGIST研究会のサイトで勉強中です。
私は主治医からGISTが再発しても第一選択は手術であり、ハイリスクでも完全切除できたので治療ガイドラインからグリベック使用は必要はないと説明を受け3〜4ヶ月に1回のCTでの経過観察中です。(今ではアジュバント療法へのグリベックのEBMが示されてきていますが。)
PONTAさんも主治医の先生へご自分リスク分類やグリベック継続服用の必要性についてお話を聞き
疑問点を解消し、現在の治療に納得することが大切だと思います。私達患者も主治医との信頼関係を高める努力がこの病気には必要と考えています。




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