サイトのトップでも紹介していますが、2月17日にドラッグ・ラグ(海外で承認されている薬剤が日本では未承認で使用できない問題)に関するシンポジウムが、東京、渋谷で開催されます。スーテントは、海外の承認状況に比べすでに2年以上遅れていますが、他の薬剤に関しても治験すら行われていない現状では、さらに遅れていくことが予想されます。患者数の少ない私たちGIST患者が治験を推進していくためにも、日本の現状を知り、何が必要なのかを考えて行く事が必要だと思います。すでに定員間近ですが、若干の余裕があるようです。お時間のある方は是非足を運んでいただきたいと思います。http://www.cancernet.jp/event_detail.php?id=36宜しくお願いいたします。
はじめまして・・・グリベックを服用している患者の家族です。サイトで紹介が有りましたので、ドラッグラグ・シンポジウムに参加いたしました。海外で有効性が確認され、広く使用されている抗がん剤が、日本では使用できない、あるいはされていない現状を知りました。幸い、厚生労働省・研究者・医師・製薬企業・等々関連団体がドラッグラグに向けた様々な取り組みを行ってくれているようです。でも、まだまだ遅いです。一人の声は小さいけど、まとまれば大きくなるかな・・私に何ができるかな・・と思いながら帰ってきました。GISTの薬では間もなくスーテントが認可されますが、その先が見えてこないので心配す。どこに、誰にお願いしたらいいのか・・・研究が進んでくれることを期待します。
スイトピー さん、寒い中お疲れ様でした。少し体調をくずしてしまい、ご報告が遅れていますが、徐々に治療薬情報へUPしていきたいと思っています。ドラッグ・ラグの問題は国や様々な関係団体、企業が努力しているところですが、具体的な解決策が実現できていませんね。そしてGISTに関して難しい点は、手術ができない場合は分子標的薬に頼るしかないというところです。各企業がこぞってその開発を競ってはいますが、膨大な開発費用がかかる事から、どうしてもその対象を患者数の多いところへ持っていかざるをえません。C-Kitを強力に阻害する効果があるとしても、血管新生を阻害する効果もある薬は、他のがんを対象として治験、そして申請が出されていくでしょう。これに対しては、他の国で承認された薬についてはコンパッショネートユース(人道的使用)を認めてもらうか、医師による治験を推進して、その治験に参加するかという選択肢になれば良いのですが、現状ではどちらも実現の目処はたっていません。コンパッショネートユースは話は厚労省などでも出ているものの、その基準や条件、保険適用ができるのかどうかなど、決めなくてはいけない事が沢山ありますし、医師主導の治験については、受け入れてくれる医師や施設があるのか、資金はどうやって確保するのか、手続きの複雑さなど、難しい問題を多く含んでいます。そもそもマーケットの小さいGISTという病に対する治験を、忙しい日本の医師が行ってくれるかどうかも分かりません。>GISTの薬では間もなくスーテントが認可されますが、その先が見えてこないので心配す。現状はまさに先のみえない状態と言えます。もう待っているだけではだめで、患者から動き出さなければならない時だと思います。>どこに、誰にお願いしたらいいのか・・・まさにそうですね。国に、製薬会社に、学会に、世論に、訴えていくためには、まず患者がまとまる必要がありますね。>一人の声は小さいけど、まとまれば大きくなるかな・・私に何ができるかな・・と思いながら帰ってきました。私も同じ事を考えながら帰ってきました。これから一つずつ考え、実行していきたいと思います。
スイトピーさんシンポジウムご苦労様でした。私も今後の参考にと思い参加した者の一人です。私はこの正月よりスーテントの服用を開始したGIST患者です。 服用開始後2ヶ月であり、かつ副作用が強く、20日目から服用量を37.5mgに減らしたこともあり、スーテントの効き具合に関しては、いまだ判断しにくい状況です。ただ、グリーベックを服用開始したときのような劇的な効果は出ていないのでやや不安な面持ちです。 さて、ドラッグラグの要因の中で開発・治験・厚労省での審査期間などの説明がありました。その説明の中でスーテント(アメリカで2006年承認)ソラフェニブ(同2005年承認)がも紹介されていました。その際、これらの開発薬は各々10カ国/19カ国による国際治験が実施されたが日本はこれに参加していない、との話も伺い、本件もドラッグラッグの要因の一つであることを認識した次第です。だからといって我々に何が出来るか私にも判りませんが・・・ ところで、2005年に米国で承認された進行性腎臓癌患者用の上記ソラフェニブですが、その製薬会社はソラフェニブでイマチニブ(グリーベック)抵抗性用の薬を開発しようとしたところ、2006年にスーテントがイマチニブ抵抗性用及び進行性腎臓癌用として承認されたので、今度はイマチニブ・スニチニブの両方に抵抗性が出た患者に有効な薬の開発に切り替えたそうです。そしてこの薬の治験結果が1月にフロリダで行われたシンポジウムで発表されました(本件は既にどなたかが掲示板で情報提供されていると思われます。) 治験の結果はそこそこ有望なようです。この薬が国際治験を開始し日本も参加出来れば、この薬の承認時期も早くなるのでしょう。 以上ご参考までと思い投稿させていただきました。
FUMIOさん、シンポジウムにいらしてたんですね。お疲れ様でした。ソラフェニブ(ネクサバール)については、お話の通りイマチニブ(グリベック)、スニチニブ(スーテント)にも抵抗性となったGISTを対象に治験が行われており、1月の2008 GASTROINTESTINAL CANCER SYMPOSIUM(ASCO GI)>>588では、シカゴ大学での治験の経過が発表されました。ここでは疾患制御率は全体で71%という好成績が出ていますが、61%の患者で投与量の減量を余儀なくされていることから、副作用の管理、投与量の調節など、まだまだ研究の余地が残された結果と言えます。また、この発表はシカゴ大学1箇所(26例)での結果ですので、他の施設(5箇所)の治験結果と合わせなければ、正確な効果の判定は難しいと思われますし、世界的に見ると信頼のできる成果とは言えないようです。さらなる研究と開発が待たれるところです。ただし日本では製薬会社によるGISTへの治験の予定はありません。国際治験への参加を期待する件に関しては、おいおい治療薬情報へも書いていこうと思っていますが、現時点では治験に掛かる費用の確保や医師主導治験の申請の複雑さなど、乗り越えなければならない問題が山積みの状態です。EUやアメリカなどでは製薬企業以外の研究者(医師)による治験の申請も簡素化されており、患者団体などからの資金提供もあり、国の補償もあり(保険等)いくつかの施設(病院)には治験に関する人員が配置されています。これに対し日本では国からの助成もなく、治験にかかる医療費や医療手当ても治験者や患者本人が負担しており、しかし治験の報告については企業のおこなう治験と同じ内容と量を要求され、そのための医療スタッフの確保もままならない状況です。承認申請中だったり他の病気で承認されている薬剤を適応外特例として使用できる人道的使用(コンパッショネートユース)や医師主導治験を促進する事は、ドラッグラグを解消していく有効な方法と思われますが、日本ではそのインフラ整備が進んでいないというのが現状です。私達も何をすべきか真剣に考えなければなりません。藤原先生も言っておられましたが、まずこうしたインフラの整備を厚生労働省へ訴えていく。それに対する予算の捻出を財務省、大蔵省へ求めていく。が、まず挙げられますね。あとは寄付金を集め、研究者へ提供でるような仕組みや組織作りも必要かもしれません。長々とすみませんでした。。FUMIOさん、スーテントの効果があらわれる事を願っています。また近況をお知らせください。
FUMIOさんSumitoさん たくさんの説明をありがとうございました。日本は諸外国に比べ遅れていることが多々有り、組織も絡み合い研究を進めていくためには、前途多難ですね。でも、FUMIOさんもそうですが、スーテントを認可される前に既に服用していらっしゃる方も多い今、出きる事から実行に移していきたい、という思いは強いです。FUMIOさん、私もスーテントの効果があらわれることを副作用が落ち着かれますことを願ってます。