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[2306] 再発予防 よし - 2007/10/19(金) 21:52 -

先月外科手術で胃の上部にあった5センチ程のGISTを摘出しました。再発はしていませんが再発予防のため医師からグリベックの服用をすすめられています。
どなたか再発予防のためにグリベックを服用している方はいらっしゃいませんか?
副作用のことを考えるとどうも気がすすみません。
なにか情報があれば教えて下さい。

[2307] グリベックの服用について 辞巣斗 - 2007/10/20(土) 00:32 -

私も7月に4.8cmの胃上部のGISTを開腹手術にて摘出しました。主治医からはグリベックの服用は今のところ保護観察で行きましょうとのことで、服用していません。その理由は
@手術の形態としてヒス角(胃の弁)を残すことができない代わりに、十分なマージンをとって摘出した。
A内視鏡ではなく、手術ダメージの大きい開腹術で行う代わりに現時点での転移を広範囲に目視確認及び、細胞診に掛ける。
Bグリベックが健康保険の対象とはいえ家計負担が大きいこと。月に4万くらいといわれました。
C転移の可能性が低いと思われるので、耐性してしまうリスクを避け、本当に再発した時の為にとっておく。
D細胞診の結果でマージン部分に浸潤がなかった。
以上の理由で服用を見合わせようとの説明でした。ただ、向こう5年、年に3〜4回のCTは必ず受けるように指示されています。必要ならPETもやるといってました。来週手術後はじめてのCTに望みます。参考になれば・・・。

[2308] ありがとうございます よし - 2007/10/20(土) 10:27 -

辞巣斗さん

返信ありがとうございます。
私はGISTについて何も調べず知識のないまま入院、手術を行いました。グリベックについても無知でした。
医師からの話では、大きさが5.5センチほどあるので細胞検査の結果がどうであれ中リスクの段階にある。経済的に可能であれば1年間服薬をしたほうが良いとのことでした。

GIST研究会のHPでは術後の予防的な服薬についてはエビデンスが確立されていないことや、1年間だけ服薬してもあまり意味のないことを知りました。

再発防止のため数年間継続して服薬することに効果があるのかどうか・・・



[2309] 延命し新治療法の恩恵の可能性を高める SunnySoCal - 2007/10/20(土) 13:07 -

よし様、具体的な治験結果は [1852] グリーベック術後治療の治験結果 で報告しました。これは600人余名の3cm以上のGIST手術体験患者対象の治験結果です。“Gleevec400mgを一年服用した97%の患者からGISTの再発が認められなかった。しかし偽薬を服用した83%の患者から腫瘍再発が認められなかった”と報告されています。
この数値を受け入れ単純に毎年繰り返されると仮定して数年後どうなるかを計算すると、次の様な結果になります。

  腫瘍無再発の可能性   腫瘍再発の可能性
年数   非服用 薬服用    非服用  薬服用
 1    83%   97%     17%     3%
 2    69%   94%      31%     6%
 3    57%   91%      43%     9%
 4    48%   89%      53%    11%
 5    39%   86%      61%    14%

上の数値は統計的な傾向をしめすもので個人の腫瘍悪性度差,腫瘍ゲノタイプ等で多いに左右されると思います。数値が示すように年が経つにしたがってグリーベック術後治療の効果が明確になってきます。

よし様と同じ質問にDr. Jonathan Trent (MD Anderson Cancer Center in Houston)は2007年5月号のNewsletter of the Life Raft Groupで次のように答えています。

私は、患者さんにGISTが治る可能性を最大にするためGIST腫瘍切除後、Gleevecを服用しなければならないという考えで患者に対応しています。しかし患者は個人です。個人の病状、個人情報次第でアヂュバント(手術後)Gleevec治療を推薦しないかもしれません。この新しい(治験)データで明らかだが、患者と彼の医者間でリスク‐ベネフィトを考慮した個人化された最適の治療決定をしなければなりません。

英語のDr. Jonathan Trentの答えを下にコッピーしました。
I approach patients with the general thought that they should take Gleevec after resection of a primary GIST in order to give them the best chance of being cured. With that said, patients are individuals and there are situations where I may not recommend adjuvant Gleevec. Even with this new data the decision should be individualized between a patient and their physician taking into the risks and benefits consideration.

私の結論は、今、新しいGIST治療薬、治療方法が次つぎと開発されています。少しでも命を延ばし新治療法の恩恵を受けられる可能性を高める事だと思います。

[2311] すごく参考になりました よし - 2007/10/20(土) 22:07 -

SunnySoCalさん

ありがとうございます。
SunnySoCalさんの書き込みを色々と拝見させて頂き勉強させてもらっています。
私は英語がダメなので、英語の文献の訳などはとてもありがたく感じています。

グリベックの服用する前にもう一度 担当医師と今後の治療方針について話し合いをしてみようと思います。

また1つ疑問が出来たのですが、GIST切除時のマージンは多めに取る事が必要なんでしょうか? 私は胃上部の食道との接合部分に5.5センチ程の腫瘍があったのですが、胃は1/6程しか切除されていません。皆さんの書き込みを拝見していると、1/3程切除されているようなので気になっています。

[2315] 腫瘍切除のクリアーマージンは1cm以上 SunnySoCal - 2007/10/21(日) 02:32 -

よし様,
腫瘍切除のクリアーマージンは1cm以上と記憶しています。訪日した際に取り寄せた消化器外科2006年二月号の掛地吉弘氏等による「食道・胃GISTの外科治療」にはこのように書かれています:

“GISTの外科手術に特有な点を幾つかあげる。GIST(および肉腫)ではリンパ節転移の頻度が低く、予防的なリンパ節郭清を伴わない臓器機能保存をできるだけ考えた臓器の部分切除による完全切除が推薦される。腫瘍からの距離は(クリアーマージン)は1cmでも2cmでも構わない。腫瘍周囲にしばしば存在する偽皮膜 (pseudocapsule)を損傷しないことが重要である。術中に腫瘍細胞の播種を防ぐために、腫瘍にはできるだけ触らずに辺縁の粘膜や組織をつかむなど愛護的な操作が必要である。”

よし様、このリポートに書かれているように1cm以上のクリアーマージンは必須ですが、いかに腫瘍の袋を潰さないように摘出されたかも重要です。もしも播種の疑いがあれば
[2644]で書いた腫瘍組織の病理検査の結果で推測される腫瘍の悪性度がGleevecアヂュバント治療の判断に重要になるでしょう。

副作用について[1504]下の[1508]と[1559]でMartine Van Glabbele, EORTC Data Center, Brussels, Belgiumによるグリベック副作用の可能性を算出するExcelプログラムを紹介しました。 [1559]は計算結果を表化したもので興味ある傾向を示します。参考にしてください。Excelプログラムをさっきダウンロードし試しましたが今でも使えます。

[2321] 主治医に確認してみます よし - 2007/10/23(火) 10:41 -

SunnySoCalさん

詳しく教えていただきありがとうございました。
エクセルデータもやってみました。
来週に主治医と話し合いを持ち今後のことを決めたいと考えています。
グリベックの副作用なども気になりますが、やっぱり耐性の事がきがかりです。
腫瘍がないのに服用すると、いざ再発や転移をした時に耐性が出来ている可能性が高いのではないでしょうか。また、服用を中止した時に急激な再発や増殖がみられるという話も気になります。

[2329] グリーベック耐性 SunnySoCal - 2007/10/24(水) 13:58 -

よし様、
グリーベック耐性は重要課題です。別に私の意見を書かせてもらいます。

[2333] ありがとうございました よし - 2007/10/25(木) 10:02 -

SunnySoCalさん

解りやすく返答を下さりありがとうございます。
自分自身としてはグリベックを服用して再発の可能性を少しでも下げようという気持ちで固まりました。
『再発しない(させない)こと』が一番です。

[2337] 再発予防のグリベック服用!の保険? 匿名で!! - 2007/10/26(金) 00:58 -

過去のレス「2005」一連のレスに手術で腫瘍を取りきれた場合の「再発予防のグリベックの服用」は保険適用外になる!
というのがありました。
健康保険の適用になるのか? ならないか?
実際のところどうなのでしょう?

SunnySoCal さんの投稿もいつも参考になります。(英語がとっても苦手なので)
しかし、欧米と日本は新薬にタイムラグがあり、スーテントも来年にならないと、認可が下りない状況で、次の薬も何時になったら認可が下りるか??の状況で、個人輸入で服用するには、かなり高額(月に何十万)になるみたいです。
スーテントもグリベックに比べると、副作用もきついらしく、副作用で服用を断念する人もいるみたいです。

その様なこともあり、日本の医師は、「再発予防のグリベック服用」に積極的になれないのかもしれません。個々のリスク(細胞分裂像など)にもよるのでしょうが。

[9070] GIST摘出後の予防的グリペックの服用 加藤良一 - 2017/10/02(月) 18:22 -

小生は、昨年の11月に胃部にできた63mm径のグリペックを摘出したものです。破れもなく完全に摘出できましたが、腫瘍細胞の培養診により、転移リスク≧40%と診断されました。医師より再発&転移予防のためグリペックの服用について希望を聞かれましたが、すぐさま、服用を希望しました。医師も賛成してくれました。
つましい年金生活の中で、高額な薬剤費はつらい負担ですが、「攻撃こそが最大の防御」の信条に基づき服用を選択しました。
なを、薬剤費は高額医療費上限額の負担で、月6万円近くかかりますが、一回の処方を2か月分出してもらって実際は月3万円の負担と工夫しています。




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