初めまして。今日父が手術をしました。肺に腫瘍があるとのことで、手術の結果ＧＩＳＴでした。胃にもＧＩＳＴがあり、肺はまれですが転移ということになります。生存率についてご存知だったら教えていただきたいのですが。ＧＩＳＴの転移だと生存率はどのくらいなのでしょう？教えていただけると助かります。自分で探せなかったので。

お父さんの手術,早い回復を祈ります。私はグリーベック服用中の一GIST患者です。The LRG の最新三月のNewslettersのページ9にOHSU(Oregon Health & Science University)のDr. Charles BlankeグリーベックのPhase II臨床テストの最新情報が出ています。

http://www.liferaftgroup.org/Newsletters/March2006_final1.pdf 　をクリックして参考にして下さい。
この臨床テストは転移または手術不可能なGIST患者118人のグリーベック治療の結果です。
グリーベック治療により進行したステージのGIST患者の生存率は全体で4.8年だと書かれています。生存率はGISTの原因の突然変異状況により多いに左右されます。KIT蛋白のExon 11の突然変異はグリーベック効果が最大でまだ50%の生存率の数値が出ていません。即ち大半の患者さんは1500日後まだ生存だとゆうことです。Exon 9の患者さんはExon 11より良くありません。突然変異がみられないGIST患者さんの予後は好くありません。同ページのFigure 3を見てください。横軸は生存日数で縦軸は生存率です。

貴方のお父さんの手術で摘出された腫瘍細胞の染色テストがc-kit (CD117)陽性と出ればグリーベックの高効果がみられます。KIT蛋白の突然変異のテストはまだ一般化されていないようです。私の知る限りOHSUに腫瘍細胞を送ってテスト依頼と読みました。私は医師に話ましたが、グリーベックの好効果があり(服用17ヶ月後50%以上の縮小) 今あまり必要性を感じません。

私の医師 Dr. Tap によるとグリーベックは最初に開発された分子標的抗がん薬の三つの一つだとの事です。それ故、GISTまたCMLに関心が高く(値も高い)、すでにSutentがグリーベック耐性の患者にFDAは今年一月使用許可がおりました。その他数種のGIST新薬の臨床テストが進行中です。私はこれらの新薬開発に多いに期待しています。貴方のお父さんも長い将来が期待できると思います。がんばって下さい。

The LRG Newsletters – 2006 March - Figure 2の総患者数は123人です。Figure 3 の総患者数は118人です。

Figure 2にはGIST突然変異別に予後統計を棒グラフで示されています。Exon 11患者86人 (69.9%)、Exon 9患者23人(18.7%)、PDGFR患者5人(4.1%)、突然変異なし患者9人(7.3%) の予後統計が示されています。PDGFR はPlatelet-Derived Growth Factor Receptor（血小板由来成長因子レセプター）の略。サンプルサイズは大きくありませんが、Exon 11の可能性が7割近く一番高いのでGleevecの効果が期待大だと思います。私のGISTもグリーベック効果からExon 11だと推測しています。

CR/PRはComplete Response - 完全反応, Partial Response - 部分的反応
SDはStable Disease -安定した病気
PD/NE/UNKはProgressive Disease - 進行性の病気/ NE – Not Evaluated? / Unknown - 不明
(注―医療単語の日本語翻訳はYahoo翻訳による。)

すぐにレスを頂き、感謝と共に驚いております。教えていただいたpaper読みました。まさに私が現在知りたかった内容でした。
染色テストをするかどうか悩むところですがどちらにしてもグリーベックを使っていくことを進めるつもりです。胃のGISTはまだ手術を行っていないため、早々に手術してもらい、グリーベックを併用して思います。ありがとうございました。