38歳の時に、「胃粘膜下腫瘍」と言われ、胃の1/5部だけを切除しました。昨年12月20日、43歳で 「悪性間質腫瘍」と言われ、胃と脾臓の両方を全摘出しました。病理組織の検査では 「陽性消化管間質腫瘍」(悪性)GISTであり、前回と同じあり、「再発」と説明を受けました。今後、「転移」「再発」の可能性をあるとも言われています。又、医師より 「肺」に転移しても 腫瘍が小さい場合、CT検査には写らないことを聞きました。保険薬で メシル酸イマチニブ グリベック (ノバルティス)があることを知りました。医者の話では、転移が見つかってから 飲みましょうと言われましたが、転移したり、手遅れとなってからよりは 今のうちから 飲むことはどうでしょうか。教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
桃太郎さん、二度の手術のあと医師より「転移」「再発」の可能性とCT検査による早期再発確認が難しいとの事ですが、少なくとも欧米では即時グリベック服用が標準的な治療法だと思います。 http://www.gist.jp/trend/03.html をクリックして下さい。「再発した場合には、再手術または薬物療法を実施」下に “再発における外科手術の治療効果は必ずしも高くないことから、薬剤(イマチニブ)による治療も積極的に考慮します。特に再手術によっても完全に切除できない場合や、再発までの期間が短い場合などは薬物療法を選択します。”と書かれています。私一GIST患者の意見ですが “転移が見つかってから 飲みましょう” は完全にReactive - 反動的な治療だと考えます。腫瘍の大きさ、病理組織検査の結果、とくに顕微鏡下での細胞分裂数などによる腫瘍の詳細しだいですが、GIST腫瘍を野放しにすると遺伝子の異変でグリベックが効かない細胞が増える可能性が高くなると考えます。グリベックは腫瘍細胞を完全抹殺までいかないが殺し、一部は休眠状態にする。しかし服用中止すると生き延びた細胞は増殖をすると読んでいます。 http://www.gistsupport.org/imtanib.html 参照。
ご無沙汰いたしております。陰陽師です。桃太郎さんはじめまして。桃太郎さんの主治医の先生がおっしゃっていることは、正しいです。現在のところ、グリベックは「再発予防」に使用するには、エビデンスがないのです。ただ、厚生労働省より承認されている効能効果におきましては、「KIT陽性消化管間質腫瘍」となっておりますので、使用することは可能だと思います。あとは主治医の先生と桃太郎さんとの話し合いが重要ですね。エビデンスが確立されていない「再発予防」でのグリベック投与を、高い薬剤費を支払って受けるかどうかの判断になると思います。どうか慎重にご対応ください。Sunnyさんがおっしゃっていることは、「再発予防」についてではなく、腫瘍が残存している状態での話しだと思われます。現段階では、「再発予防=術後補助療法=アジュバント療法」としてのグリベック療法は、エビデンスがありません。
“少なくとも欧米では即時グリベック服用が標準的な治療法だと思います。”と書きましたが私見をバックアップする文献を此処に追加します。2006/02/01 http://www.nccn.org/professionals/physician_gls/PDF/sarcoma.pdf のGIST-4 Page 18-50、Postsurgical Therapy のページにGIST 手術後の三っつの治療選択が示されています。一番上は転移した場合。二番目はPersistent disease-潜伏期GIST?で両者ともグリベック服用継続と書かれています。下は完全摘出。桃太郎さんは二番目に入ると思いますが。それとも二回目の手術がGISTの転移なしの完全摘出と宣言されたのであれば三番めでしょう。ここまで書いて陰陽師さんの投稿を読んで迷ったのですがーー。私であれば経済的に余裕があるかぎりproactive-前向きに自分の体を守ります。ただ副作用に耐えねばならませんがーー。
これは大変難しい問題です。現時点では、本人次第というのが現状ですが、日本では、グリベックに薬剤耐性を示した場合、治験や他の薬剤を使用するオプションがまだ少ないために、再発した時のために服用を待つケースが多いように思います。医師がそう言うのには、予防的服用に対するエビデンスがない事の他にこういった理由もあると思います。ただ、本人次第ですから、転移、残存しているかもしれないGIST細胞に対して積極的に治療をしていきたいのであれば、もちろんOKです。リスクとしては、経済的負担、副作用の問題、グリベックを服用していて再発した場合、現時点では、増薬(保険対象外になります。)、治験への参加(タイミングが合えば参加できるが・・)新薬の個人輸入(保険対象外)しか方法がない事、が挙げられます。以上を熟慮した上で、医師とよく話し合って決めてください。セカンドオピニオンなどを受けられてみてもよいと思います。